踢蛋最强文。描写细致 求翻

add添加标签

Ge
Gearschao
踢蛋最强文。描写细致 求翻
第5話 射精管理X日目


-1-

あざみ「先輩、起きてください」
 優しげな響きに鼓膜をくすぐられ、失神していた吉野の意識がゆっくりと目を覚ました。
吉野「……あ、ぐ……う、痛ッ……!」
 ぼんやりとした思考が痛みによって現実に引き戻される。
 股間と下腹部から這い上がってくるズキズキとした鈍痛に、吉野が顔をしかめた。
 気を失っていたのはほんの数十分ほどのことらしい。気づけば両手を吊り下げていたベルトと睾丸を縛っていたゴムは外され、吉野はまたしても後ろ手に手錠をかけられた状態で、部屋の床に転がされていた。
 頭を動かそうとすると、額の上から濡れタオルが落ちてくる。
 どうやら失神した吉野をあざみが看病してくれていたようだった。
あざみ「お目覚めのようですね。おはようございます、先輩」
吉野「あ、ああ……」
あざみ「はい、手当てしてあげますから足を広げてくださいね」
吉野「あ、う……」
 あざみはタオルを冷水の入った洗面器に浸すと、それをやや赤黒く変色した彼の睾丸にあてた。
 ひんやりとした冷たい感触に、思わず小さな呻き声を上げる。
 手当てが終わり、少女が立ち上がる。そこで、ふと吉野は彼女の服が変わっていることに気づいた。
あざみ「フフッ、見てください。先輩が寝てる間に着替えちゃいました。先輩の好きな制服ですよ?」
 少女がくるり、とその場で一回転すると、制服のスカートの裾がふわりとひるがえる。
 吉野は倒れこんだ状態のまま首を捻って、なんとかスカートの内側を覗き込もうとする。だが、あざみはいつものように下着の上から黒いタイツを履いているため、チラリと白い影のようなものが奥に見えるだけだった。
 吉野が気絶しているすぐ横で、あざみは服を脱いで着替えたのだという。
 もっと早く目が覚めていれば……悔やんでも悔やみきれない思いが吉野の胸に渦巻いた。
あざみ「えっちな顔になっちゃってますよ、先輩。後輩の制服姿を見ただけで興奮したんですか? それにタマタマをあれだけいじめられたのに、気絶している間もずっとおちんちんをギンギンに勃起させたままだなんて……本当に先輩は変態ですね」
吉野「ご、ごめん……」
 手厚い看護の最中だというのに、節操なく脈動し続けるペニス。
 その情けない姿を後輩にじろじろと観察され、吉野は申し訳なさそうに謝った。
あざみ「まあいいです。毎日毎日、ずっと射精を我慢して精液を溜め込み続けたんですから。毎日おちんちんを限界まで追い詰めて、何度も射精の直前で寸止めして、射精することしか頭になくなった先輩のおちんちんとタマタマを貞操帯でガチガチに締め上げて……辛かったですよね、先輩?」
吉野「……うん……」
あざみ「先輩は男の子なんですから、当然です。本当は毎日オナニーしたかったですよね? ずーっと射精したくてたまらなかったですよね? 私の手や足や口に、たくさんせーえきびゅーびゅーしたいって思ってたんですよね? それなのにちゃんと約束を守って射精を我慢してくれて、私とっても嬉しかったですよ」
吉野「……うん……ぅ、ぅ……あざみぃ……」
 いつになく自愛に満ちた少女の言葉と微笑みに、思わず両目から涙が溢れる。
 こうして労ってもらえただけで、今までの苦労が報われた気がした。
あざみ「そんな先輩に朗報です。ほら、時計を見てください」
 あざみの視線を辿って壁の時計に目をやると、時刻は午前二時を指している。
 土曜日は終わり、日付けは既に日曜日。
 それは一ヶ月の長きに渡る射精管理期間が終わったことを意味していた。

-2-

あざみ「おめでとうございます、先輩。一ヶ月の射精管理達成ですね」
吉野「あ……あ、ぁ……」
 吉野は半ば呆然とした表情で、わなわなと唇を感激に打ち震わせた。
吉野(やった……ついにやったんだ……これでやっと、この禁欲生活も終わる……)
吉野(射精したい、射精したい、射精したい!)
 それを理解した途端、彼の中で射精への欲求が急速に高まっていく。
あざみ「先輩、えらいですね~。フフッ、いいこいいこしてあげます」
 あざみは吉野を仰向けに開脚させて、股間の前に膝をついて座り、硬く反り返ったペニスに手を伸ばす。
あざみ「ほら先輩、いーこ、いーこ……」
吉野「あっ、ぁ……ぁぎっ……っ!」
 左手でペニスの根元を押さえ、右の手のひらを亀頭に当てて円を描くように撫で回す。ローションのように溢れるカウパーが潤滑油となり、いつにも増して敏感になっている先端に、ぬるぬるとした滑るような刺激を伝えてくる。
あざみ「気持ちいいですか? もっとたっぷり褒めてあげますからね」
 徐々にあざみの手の速度が上がっていく。
 左手で竿の位置を調節しながら、開いた手のひらをぐりぐりと押し付ける。容赦のない亀頭責めが吉野を襲った。
 高速で摩擦された亀頭がじんじんと熱を持ち、先端が焼けるように熱くなる。それと同時にぞわぞわと鳥肌が立つような異質な快感が、吉野の背筋を駆け上っていく。
 勃起し過ぎたペニスが、疼くようにびくびくと震える。
 激し過ぎる快感。だがそれは決して射精には繋がらない。
 暴力に等しい残酷な快楽だけが蓄積し、やがてそれが快楽なのか苦痛なのか分からなくなる。
あざみ「先輩、亀頭が真っ赤になっちゃってますよ。フフッ、あつーい……」
吉野「ぁ、あっ……あ、ひっ……っ!」
 射精寸前のような感覚が延々と続く。
 玉責めが地獄のような苦痛だとすれば、亀頭責めは地獄のような快楽だった。
 睾丸の中で精液がぐつぐつと煮えたぎり、限界まで充血した亀頭が燃え上がっているように熱い。くちゅくちゅといういやらしい音が吉野の耳を犯し、脳髄を痺れさせる。
 吉野の腰ががくがくと揺れ、陸に打ち上げられた魚のように床の上で体が跳ねた。
あざみ「先輩、こっちも触ってほしいですか?」
吉野「ぃ、あっ……ひぃ……」
 突然、あざみの指がカリの周辺をゆっくりとなぞり上げ、すぐにパッと手を離した。
 亀頭以外の刺激に飢えたペニスは、その感触に歓喜するように打ち震える。だが、ギリギリで射精には至らない。助けを求めるように天へ伸ばされたペニスが、びくびくと寂しげに上下した。
あざみ「でもだーめ。ダメですよ、先輩。今度はタマタマのほうを揉んであげますね」
 楽しそうに言って、射精寸前の状態でカウパーを流し続けるペニスを放置し、あざみの手が睾丸に触れる。
あざみ「フフッ、たぷん、たぷん……って」
 つい数十分前の恐怖が蘇り、吉野の睾丸がきゅっと反射的に縮こまる。しかし、彼女は小さくなったタマをそっと撫でるように優しく握り、労わるようにやわやわと揉みほぐした。
吉野「あ……あぁ……」
あざみ「どうですか? さっきはいじめちゃいましたから、お詫びにマッサージしてあげますね」
 相変わらず睾丸の鈍痛は残ったままなので、圧迫する箇所によっては時折痛みが走ることもあった。それでも少女から愛情を伝えるように熱心なマッサージを続けられるうちに、徐々にじわりと染み入るような不思議な快感がこみ上げてくるのを感じた。
 少女の細い指先がリズミカルに動き、愛撫するように吉野の性感を高めていく。
 だが、これも射精に繋がるような快感ではなかった。射精に備えて睾丸が上がろうとしても、その都度あざみがタマを下げて、硬くなったそれをぷにぷにと揉みほぐしてしまうからだ。
 確かに感じられる愛情と快感が、逆に吉野をもどかしい気持ちにさせる。
吉野「あ、あざみっ……ぁ、ぁ……そろそろ……っ!」
あざみ「ん~? また先っぽいじめてほしいんですか?」
吉野「ぁっ、ち、ちがっ……っ!」
 再び少女の手が亀頭へと伸ばされ、パクパクと開く鈴口の周りにツーッと指先を滑らせる。
あざみ「いいですよ、先輩が望むなら何時間でも……フフッ」
吉野「うっ、ぁ……ぃぁ、がっ……」
 そしてまた、亀頭責めと睾丸マッサージが繰り返される。
 延々と続く苦しみ。
 容赦なく、執拗に、念入りに、徹底的に、ねっとりと、吉野が発狂するのを待っているかのように。
吉野(射精したい……射精したい……射精したい……!)
 一ヶ月の射精管理に加えて、この数時間だけで何度快楽と苦痛を味わわされたか分からない。
 吉野はもう限界だった。
吉野「あざみぃ……お願い……」
あざみ「……先輩、射精させてほしいですか?」
 亀頭と睾丸を弄ぶ手を止めて、あざみがじっと吉野を見つめ、静かな声で告げる。
吉野「……させて……あざみ、お願いだからぁ……っ!」
あざみ「どうしてほしいんですか? ちゃんと自分の口で言ってください」
吉野「ぁ、ぁっ、あっ……射精、射精させてっ……っ! いかせてくださいぃっ……っ!」
 恥も外聞もなく、吉野は必死に叫んだ。
 もう何でもいい。一刻も早くこの苦しみから解放されたい。
あざみ「必死ですね、先輩。……でも先輩がそんなに私を求めてくれてるんだって思うと、私もすごく嬉しいですよ」
吉野「う、ぁっ……しゃ、射精……お願いだからぁっ……射精、させてっ……あざみぃぃ……っ!」
あざみ「フフッ……さーて、どうしましょうか?」
 だがそんな思いをもてあそぶように、少女が悪戯っぽく小首を傾げる。
吉野「そんな……! や、やめて……もういじわるしないで……頼む……うっ、ぅ……っ!」」
あざみ「先輩……また泣いちゃった?」
吉野「ぅ、ぁぐ……ひっぐ……う、ぅぇ……っ!」
 年下の少女の前で、吉野は幼い子供のように泣きじゃくり嗚咽を漏らしてしまう。
あざみ「せんぱい……かわいい……」
 涙を流して懇願する彼の姿を見て、あざみは愛おしそうに呟く。
あざみ(そうですよ。先輩は私に許してもらわないと絶対に射精できないんですから……)
あざみ(だから、もっともっと私を求めてくださいね?)
 その瞬間、吉野は少女の瞳が怪しげな光を宿したような気がした。
 あざみはゆっくりと吉野の体に覆いかぶさり、お互いの鼻先が触れ合うほど顔を近づけて囁く。
あざみ「……先輩、貞操帯を着けるので、おちんちん小さくしてください」
吉野「……ぁ……ぁ、え……?」
 あっけに取られ、吉野が呆然と聞き返す。
 言葉の意味が理解できない。目の前の少女が何を言っているのか分からない。
あざみ「もう一ヶ月、我慢してください。射精管理、また私と一緒に頑張りましょうね?」
 その意味が吉野の頭に浸透するとともに、彼の瞳から徐々に生気が失われ絶望に染まっていく。
 クスクス、とあざみがおかしそうに笑った。

-3-

吉野「え……ぁ、え……?」
あざみ「先輩、ちゃんと聞いてました? 我慢ですよ、がーまーん」
吉野「う、うそ? 嘘なんだよな……? ……なあ、あざみ?」
 混乱でうまく考えがまとまらず、ただ現実を否定することしかできない。
あざみ「本当です。射精しちゃダメです。我慢してください。せーえきびゅーびゅー禁止です。今日までずっと辛かったですね。精子出したいの我慢して頑張りましたよね。もう射精することしか考えられないですよね。でも、やっぱり射精させてあげません。もっともっと我慢して、先輩の情けない可愛い顔を見せてください」
吉野「なっ……あ、ぁっ……! や、やくそく、約束はっ……!? だって、射精させてくれるって……っ!」
 一ヶ月の射精管理だと、最初にそう言ったはずだ。
あざみ「せんぱい? 確かに一ヶ月我慢してください、とは言いましたけど、我慢したら射精させてあげるだなんて、私ひと言も言ってないですよ?」
吉野「ぁ……ぅ、あぁ……そ、そんな……」
 一ヶ月の射精管理を耐えれば、射精させてもらえる。
 そう信じて、心の支えにして、好きな女の子のために頑張ってきたのに。
 そんな一縷の希望さえ、少女は残酷に摘み取ってしまう。
吉野「でも……むり……もう限界、で……これ以上、やったら……おかしく、なる……っ!」
あざみ「いいんですよ。おかしくなってください……先輩が壊れちゃうところ、私に見せて……?」
 ゾクッと吉野の背筋に寒気が走る。あざみの目が本気だと言っていた。
あざみ「さ、早く起きてください」
 彼女は吉野の上から体をどかすと、冷水を張った洗面器を手にして戻ってくる。
吉野「ぁ……や……やだぁ……っ!」
あざみ「はーい、おちんちん冷やしますよー? 冷たいですから気をつけてくださいね、先輩」
 有無を言わせず、あざみは吉野のペニスを冷水に浸した。
 痛みを感じるほど急速に冷やされたペニスが、徐々にふにゃりと硬度を失っていく。
吉野「あ、ぐ……ひっ……!」
あざみ「あーあ、せっかく射精したくて頑張って勃起してたおちんちん、小さくなっちゃいました。残念でしたね、先輩」
あざみ「それじゃあ、射精させてもらえない可哀想なおちんちん、檻の中に閉じ込めちゃいましょうか」
 彼女は上機嫌で、しかし作業は淡々と機械的に、吉野のペニスを拭いて貞操帯を装着していく。
 吉野は小刻みに震えながら、その光景をただ見ていることしかできなかった。
吉野「ぁ、ぁ……あざみ……射精したい……。せ、せめて一回だけ……それだけでいいから……」
あざみ「だーめ」
 あざみは小さく笑いながら、透明なゲージをペニスにゆっくりとかぶせていく。
あざみ「……さて、後は鍵をかけるだけですね」
吉野「やめてぇっ! お願い、あざみっ、あざみぃっ……っ! 何でもする、何でもするから……っ!」
 南京錠を取り出した彼女が、その言葉を耳にして不意に手を止めた。
あざみ「……先輩、本当に何でもするんですか?」
吉野「するっ……っ! なんでも、言うこと聞くからぁっ……っ!」
あざみ「その言葉を待ってたんですよ、先輩……フフッ……」
 そう言って、あざみは本当に嬉しそうな笑顔を浮かべる。
 だが愛する少女の満面の笑みに、なぜか吉野の頭には恐怖がよぎった。

あざみ「それじゃあ、一生射精禁止です。もう二度と射精しないでください」

 ――カチリ。
 少女の手が一切の慈悲も与えずに貞操帯の鍵をかけた。

-4-

 あざみと付き合い始めてから何度も耳にした、絶望の音。
 だが、今までとは比べ物にならないその衝撃が、吉野の精神を完全に押し潰した。
あざみ「はい、できましたよ、先輩」
吉野「あ、ぁ……あぁぁ……ぁ……」
あざみ「さて、先輩を射精させないならこの制服も必要ありませんから、私はお風呂に入って着替えてきますね」
あざみ「もう夜も遅いですし、上がったら一緒に寝ましょうか。ちょっと待っていてくださいね、先輩」
 何事もなかったかのように部屋から出て行こうとするあざみ。
 絶望に心を支配された吉野には、その声も耳に入らない。
吉野(……もう、射精できない……もう二度と……射精させてもらえない……?)
 ぼきり、と。
 吉野は自分の心が折れる音をはっきりと聞いた。
吉野「ぁ、ぁ……あ゛あぁぁぁぁーっ!」
 突然、吉野の体が床に崩れ落ち、拘束された状態でじたばたと暴れ始めた。
吉野「あ゛あぁーっ……! あ゛ーっ……! ぃぎ、ぃっ、あ、ぁぁーっ……!」
あざみ「せ、せんぱい……?」
 さすがに驚いたのか、あざみがドアノブを握ったまま振り返る。
 そこにいたのは、涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにして狂ったように絶叫する男の姿だった。
吉野「ぁぁ、あぁーっ! やぁぁっ! やらぁっ、もう辛いのやだぁっ……やだよぉぉっ……っ! うぇぇ……たすけ、たすけてっ……あざみぃっ……ゆるしてぇっ! ごめんなさいっ、ごめんなさいぃぃ……っ!」
 常軌を逸した様子で、堰を切ったかのように泣きじゃくりながら、必死に許しを請う吉野。
 あまりにも惨めで哀れなその有様は、もはや人間と呼ぶのも躊躇われる。
吉野「うぁ、ぁぁぁーっ……っ! ひっぐ、うぇ……やだっ、いっちゃやだ……あざみぃぃ……っ!」
あざみ「…………せんぱぁい……ふ、ふふ」
 あざみは自分の体をかき抱いて、喜悦に身を震わせる。
 背筋を駆け上がってくるゾクゾクとした興奮に、抑え切れない笑みが漏れた。
あざみ「あは……先輩、もう完全におかしくなっちゃったみたいですね……」
 ドキドキと高鳴る胸を押さえながら、まるで恋する乙女のような表情で吉野の前に近づく。
吉野「うぁぁっ……あぐっ……あざみぃ……っ! むり、だからぁっ……ほんとに、もう……むりぃ……っ!」
あざみ「今の先輩、情けなくてとってもいい顔ですよ」
あざみ「先輩のそんな顔を知ってるのは、きっと私だけなんでしょうね……」
 よしよし、と少女は吉野の頭をそっと撫でる。
 全身が敏感になった今の彼にとっては、それさえも快感となる。
 膨張したペニスが貞操帯の中でギチギチと締め付けられ、吉野が苦しげに呻いた。
吉野「うぅぅぅ……ぐっ、ぁ……う、ぐっ、うぅぅぅ……っ!」
あざみ「先輩、苦しい? 辛い? 射精したい?」
吉野「ぁ、うぅ……ぐすっ……したい、よ……」
あざみ「じゃあ、私がこれからする約束、ちゃんと守れますか?」
 こくこくと吉野が頷く。
あざみ「もう二度と他の女の子と話さない?」
吉野「うん……」
あざみ「私以外の女の子で射精しない?」
吉野「うん……」
あざみ「……先輩、本当にそう思ってるんですか?」
 少女に言われるがまま相槌を打つ吉野に、ジト……っとした胡乱な目を向ける。
吉野「思ってる! ほんと……えぐっ、本当にそう思ってるからぁ……っ!」
あざみ「フフッ……先輩、必死すぎますよ」
 必死の形相で訴える吉野の姿を見て、あざみは笑いを堪えきれず小さく吹き出してしまう。
あざみ「それにしても男の人って可哀想ですね。タマタマをいじめられると苦しくてすぐ泣いちゃうし、おちんちんをいじめられても気持ちよくて我慢できなくて泣いちゃうんですから。年下の女の子に弄ばれて、ちょっと射精を禁止されて精液が出せなくなるだけで、逆らえなくなって何でも言うこと聞いちゃうなんて……」
吉野「ち、違う……」
 喉から絞り出したような否定の声に、少女の胸についつい悪戯心が湧き上がる。
あざみ「何が違うんですか? 射精したくて後輩の奴隷になっちゃったダメな先輩のくせに」
吉野「射精したいから、じゃない……俺は……あざみが好き、なんだ……っ!」
あざみ「え……?」
 あっけに取られた少女が思わず体を硬直させ、からかうような表情を消した。
吉野「あざみぃ……すき、すきっ……だ、大好き、だから……愛して、る……からぁっ……っ!」
 常識も理性も剥ぎ取った、取り繕うことのない本音。
 心も体も限界まで追い詰められ、何も考えることができなくなっても、それでも吉野は無様に泣きじゃくりながら愛を告白し続ける。
あざみ「先輩……」
 そんな彼の姿に、あざみは自分の頬がじわりと熱くなるのを感じた。

-5-

あざみ「……先輩は、一ヶ月前もそう言って告白してくれましたよね」
 二人が付き合い始めるきっかけとなった事件。今の状況を作り出す契機となった、あの日のこと。
 少女はそのときの出来事を思い返しながら、訥々と語り始める。
吉野「……ああ……」
 吉野は性欲に流されぼやけそうになる意識を必死に取り戻し、あざみの言葉に耳を傾けた。
あざみ「先輩、私も先輩のこと好きですよ」
あざみ「……でも、私の好きは他の女の子のような普通の好きとは違うんです」
あざみ「大好きな先輩のことを、いじめて、苦しめて、もてあそんで……ボロボロになるまで壊してみたくて仕方がないんです。体裁や建前で飾られた上辺だけの先輩じゃなくて、本音や欲望がむき出しになった本当の先輩が見たいんです。快楽と苦痛で先輩の心も体も従わせて、他の人たちには絶対に見せない、私だけの先輩になってほしいんです」
吉野「……うん」
 少女から語られる本心の言葉。
 それを少しでも理解しようと、吉野はかすかに頷いて先を促した。
あざみ「本当はね、あのとき生徒会室にバッグを置きっぱなしにしてたのってわざとだったんです。それ以前からも、何度も同じようなことをしてました。わざと先輩に体をくっつけて無防備に振舞ってみたり、先輩の目に付く場所に服や私物を置いたりして、先輩が私のことを意識してくれるようにって……」
吉野「……どう、して……?」
あざみ「ほら、私って不登校だったじゃないですか。ずっと自分の気持ちを隠して優等生を演じてきたんですけど、それに疲れちゃったんですよ。だから偽りの自分を演じる学校に行くのが嫌で、両親の帰ってこない家も嫌で……それで夜の街をうろうろと逃げ回っていたんです」
「でも先輩は、そんな私を連れ出してくれましたよね。それで少しずつ話すようになって、先輩に興味を持って……最初は冗談交じりだったんですよ? 気に入った先輩をからかうのが楽しいって思っていただけで……でも、いつのまにか先輩のことを好きになっる自分に気づいたんです。だから、もしかして先輩なら私の本当を受け入れてくれるんじゃないか――いえ、私自身が受け入れてほしいって……そう思ったんです」
 普通とは違う、歪んだ愛情のカタチでも。
 好きな人に自分の想いを認めて、受け入れてほしかった。
 だがアザミの花はその棘ゆえに、愛でようとする者を傷つけずにはいられない。
 “触れないで”
 “私をもっと知ってください”
 そのどちらもが、本当の気持ちだった。
あざみ「あのとき、先輩は本当の私が知りたいって言ってくれましたよね。だから私、先輩に賭けてみることにしたんです。先輩の射精を管理して、一ヶ月間散々いじめ続けて、本当の私を先輩に刻み込んで、それでも先輩が私のことを好きでいてくれるのかどうかに……」
 黒瀬あざみを愛することができるか否か。
 最後に吉野が選ぶことによって、少女の賭けの勝敗は決するのだ。
あざみ「先輩、選んでください」
 そして今、決意を胸にあざみは宣言する。
あざみ「私を好きになってこのまま一生射精できない生活を送るか、私を諦めて自由に射精できる生活に戻るか。先輩の意思を尊重します。もし嫌だったら鍵を外してあげますから、ここから逃げてください。そしてもう二度と私に会わないでください」
吉野「あ、あざみ……俺は……」
 苦しげに口を開こうとする吉野。だが、彼が伝えようとしている答えは既にわかっていた。
 あざみは泣きそうな表情で俯くと、諭すように囁く。
あざみ「……ねえ、先輩。私を好きになっても、絶対に辛いだけですよ。他の女の子と会話するのも許さないです。毎日私にいじめられて、射精もさせてもらえないし、恋人がするようなセックスも一生させるつもりはありません。先輩がいくら泣き叫んでも、笑いながら先輩の大事なタマタマを潰すかもしれません。先輩が可哀想だって、申し訳ないって思っても、本当の私はそれを想像するだけでゾクゾクと興奮してしまうんです。このままだと私、きっと先輩の人生を滅茶苦茶にしてしまいます……」
あざみ「先輩、これが本当の私です」
あざみ「それでも先輩は、私みたいな女の子のことが好きだって言うんですか……?」
 二人の視線が絡まり、お互いに見つめあう。
 さっきまで死んだように光を失っていた吉野の瞳が、一瞬、真摯な輝きを放ったような気がした。
吉野「あざみ……愛してる……」
 いじめられるのが好きなわけではない。
 好きな女の子から傷つけられるのは辛いし、痛いのも苦しいのも嫌だった。
 だが吉野をいじめるとき、あざみは本当に楽しそうに笑うのだ。
 それは普段の彼女が絶対に見せない、心に秘めた本当の姿。
 たとえ男を玩具のように扱う小悪魔でも、それこそが吉野の好きになった少女の純粋な愛のカタチなのだ。
 だからこそ、彼はあざみに告白したことを後悔していない。
吉野「あざみ……好き……好き……」
 普通じゃなくてもいい。歪んだ形でもいい。
 ただひとつ、この少女の笑顔のためなら、どんな苦痛にも耐えられると吉野は思った。
あざみ「……はい、ありがとうございます、先輩」
 吉野の告白を噛み締めるように目蓋を閉じ、あざみが静かに告げる。
 その想いに応えるため、少女は彼のすべてを壊すことに決めた。

-6-

 少女は吉野に寄り添うようにしながら、彼の裸身に指先を滑らせて愛撫する。
あざみ「先輩、射精したいですか?」
吉野「うんっ……うんっ……っ!」
 目に涙を浮かべてぶんぶんと首を縦に振る吉野に、あざみが意地の悪そうな笑顔を向ける。
あざみ「でも先輩、私のことが好きだから言うこと聞いてくれるんですよね? さっき射精させてほしいからじゃないって言ってましたもんね。それなら、射精させてもらえなくても大丈夫ってことじゃないですか?」
吉野「ぁ、ぅ……で、でも……しゃせい、したい……イカせてほしい……」
 貞操帯に包まれた股間をもじもじと左右によじり、太ももを擦り合わせる。
あざみ「フフッ、素直な先輩も好きですよ。そんな先輩に最後のチャンスをあげます」
吉野「チャンス……?」
 吉野が不安そうに聞き返すと、少女は目を細めて不敵な笑みを浮かべた。
あざみ「これから私が、先輩を射精させてあげます」
吉野「あ、あざみぃ……! ほんと……本当に……?」
 思わず勢い込んで念を押すように聞き返す。
あざみ「ええ、本当ですよ」
 今までこの少女の悪戯な仕草に何度期待を高められ、それを裏切られたか分からない。
 だがそれでも、吉野はあざみの言葉に一喜一憂せずにはいられなかった。
あざみ「ただし、先輩が射精できたら……ですけどね」
吉野「え……?」
あざみ「……先輩。私、ずっと不安だったんです。先輩は私みたいな変な子じゃなくて、他のもっと普通の女の子を好きになっちゃうんじゃないかって……。だから私、先輩を壊したかったんです。もう二度と、私以外の女の子とまともな恋愛ができないように」
 そのためには、吉野を普通じゃなくしてしまえばいい。
 そうすれば、彼は普通の女の子では満足できなくなるはずだから。
あざみ「先輩、今度こそ本当に最後のテストです。先輩が浮気できないように、他の女の子とセックスできないように、先輩を私でしか射精できない体にしてあげます。ちゃんと先輩が射精できたら合格……ただし、もし不合格で射精できなかったら、そのときは先輩のタマタマを潰させてもらいます」
吉野「ふ、ぇ……つ、つぶす……?」
 不穏な響きを発した少女に、吉野が怯えた目を向ける。
あざみ「はい。玉潰しです。去勢です。先輩の大切なタマタマ、二つともぐちゃぐちゃにして永遠に使えないよう完全に潰します。そうすれば、先輩はもう他の女の子とお付き合いもセックスもできませんよね。男性としての価値がなくなるのですから」
 優しく頭を撫でながら、あざみは吉野の股間にぶら下がっている睾丸に暗い眼差しを向ける。
 そして睾丸の痛みを知らない少女であるがゆえの、無邪気で残酷な笑みを浮かべた。
あざみ「でも安心してください。私は先輩のこと愛してますから、そうなってもちゃんと一生面倒見てあげますからね。フフッ……」
 吉野は、男性機能を失い廃人となった自分があざみの部屋で飼われている光景を幻視する。
 その病的な未来予想図に、吉野の体が無意識に震え上がった。
吉野「ぁ……ぁぁ……そ、そんな……」
あざみ「大丈夫、先輩はただ射精するだけでいいんですよ。簡単でしょう?」
 こともなげに言って、あざみが南京錠に鍵を差し込む。
 ――カチリ。
 小さな音とともに、この一ヶ月間、吉野の勃起と射精を幾度となく封じてきた貞操帯が再び外された。
あざみ「私でしか射精できなくなって先輩が壊れるか、それともタマタマが潰れて私に壊されるか……楽しみですね、先輩?」
吉野「な、なに……何するの……?」
あざみ「実際にやってみれば分かりますよ」
 焦らすように告げながら頬を吊り上げる少女に、吉野はこみ上げてくる不安と恐怖を隠せない様子だった。
吉野「あ、あざみ……うぅ……怖い……」
あざみ「怖いですか? でも先輩のおちんちん、射精させてもらえるって聞いて、もうガチガチに勃起してるじゃないですか」
 窮屈な貞操帯から解放された途端、吉野のペニスは逞しく反り返っていた。
 一ヶ月に渡って寸止めを繰り返された極限状態のペニスは、もはや彼自身の意思とは無関係に勃起し続ける。鈴口からとめどなく溢れた先走りでピンク色の亀頭がてらてらと艶を放ち、赤黒く血管の浮き出た陰茎は限界まで張り詰めていた。そこから流れ落ちたカウパーが、射精を求めて上下に伸縮する睾丸を伝い、粘度のある雫となって床を汚す。
あざみ「その調子ならきっとすぐ射精できますよ。……さ、私についてきてください、先輩」
 立ち上がったあざみが、吉野にも後に続くよう促した。
 吉野は力を振り絞り、生まれたての小鹿のように頼りない足取りで立ち上がる。
あざみ「では、これから先輩をうちの地下室にご案内しますね」

-7-

 階段から地下に降りると、そこには6メートル四方ほどの部屋が広がっていた。
 床はフローリングだが周囲は無機質なコンクリートの壁で囲まれており、採光用の窓もない。申し訳程度に設置された蛍光灯だけが部屋を薄暗く照らしていた。調度品や荷物の類は一切なく、普段から使用されている形跡は見当たらない。
 実際には見たこともないはずの中世の拷問部屋を連想して、吉野はその発想に総毛立った。
あざみ「どうですか、先輩? ここ、いつか使う日が来るんじゃないかって思って用意しておいたんですよ。どんなに大声で泣き叫んでも外には漏れないですし、血や精液が飛び散っても後の処理が楽そうでいいですよね」
 恐ろしい説明を付け加えながら、あざみが吉野を地下室の中央に立たせて拘束していく。
 楽しげな少女とは対照的に、吉野は肌がひりつくような緊張感に包まれるのを感じていた。
 バンザイしたような体勢で両手を革製ベルトと頑丈そうなロープで天井のフックに固定され、爪先立ちで上から吊るされた状態となる。さらに両脚も開いたまま棒状の枷の両端に固定される。両手両足をがっちりと入念に縛られ、吉野はろくに身動きすることさえできなくなった。

あざみ「うん、これでよし……できましたよ、先輩」
 全裸で拘束された吉野を上から下まで眺め、少女は満足げに頷いた。
吉野「あ、あざみ……これから、一体何を……」
 不安を滲ませた声で、落ち着きなく周囲を見回す。
あざみ「フフッ……何だと思いますか?」
 何も答えられない。ただ嫌な予感だけが膨れ上がり、じわじわと這い上がってくるような悪寒が止まらない。
 その間に少女は彼の前から数歩後ずさり、助走をつけるように距離を取った。
あざみ「……ねえ、先輩?」
吉野「な、なに……」
 おとがいに指を当てて可愛らしく首を傾げる少女に、吉野の声が戦慄くように震える。
あざみ「男の人って、痛みだけでも射精できるんでしょうか?」
吉野「え……? わ、わからない……けど……」
あざみ「そうですか。なら先輩の体で実際に試してみますね」
 あざみがゆっくりと腰を落とし、まるで獲物に飛び掛るタイミングを計る猫のように体を縮める。
 吉野が抱いていた嫌な予感は、ここにきて一気に膨れ上がった。
あざみ「せんぱーい、いきますよー?」
吉野「あ、あざみっ……やめっ……っ!」
 走り出す。少女が軽やかにステップを踏む。
 吉野は咄嗟に逃げようとするが、必死にもがいても天井に伸びるロープがギシギシと鳴るだけだ。
あざみ「えいっ!」
 軸足を大きく踏み込んで、右足を後ろに振りかぶる。黒いタイツに包まれたしなやかな脚がムチのように躍動し、吉野の股間に無防備にぶら下がった二つのタマに狙いを定める。少女の放った渾身の蹴りが鋭く空気を切り裂いて、狙った獲物を違えることなく睾丸に突き刺さった。
 ――ズンッ!
吉野「ぁっ、がっ……あぁぁ……っ!」
 くぐもった悲鳴とともに空気の塊を吐き出す。
 摩擦力の強いタイツに覆われた足の甲は、滑ることなくそのままタマを変形させながら奥深くに食い込んでいく。
 蹴り上げられたタマがぶるんっ、と弾けるように宙を舞った。そしてピンと張り詰めた精索に引き戻される。
吉野「~~~~っ!」
 脳天へ突き抜けるような激痛。
 一瞬にして全身の筋肉が痙攣し、心臓に電気ショックを与えられたかのように跳ねる。
 下半身が脱力してぐにゃりと倒れこみそうになるが、手足の拘束がそれさえも許さない。股間を手で押さえることもできず、その場にうずくまることもできず、吉野はただじたばたと全身を波打たせることしかできなかった。

-8-

あざみ「先輩、せんぱいっ、今の蹴りどうでした? 綺麗に入りましたよね? 痛かったですか?」
 興奮気味のあざみが矢継ぎ早に尋ねてくる。
 だが今の吉野は、ただ黙って嘔吐感と痛みを堪えることしかできなかった。
 睾丸を蹴られた瞬間の痛みとはまた違う、腹の奥から湧き上がってくるような強烈な鈍痛。巨大な拳に内臓を一掴みにされているかのような圧迫感に、全身からどっと脂汗が噴き出した。
 吉野は大きく肩を上下させ、苦しげな呼吸を繰り返す。
吉野「……ぁ、あ、ぐっ……ぎ、ひぃ……」
あざみ「苦しそうな先輩の顔……とっても可愛いですよ、フフッ……」
 少女はそんな彼の様子を幸せそうに見つめていた。
吉野「あ……あざ、みっ……なんで、こんな……っ!」
あざみ「だから言ったじゃないですか、先輩を射精させてあげるって」
 物分りの悪い生徒を諭すような口調だった。
あざみ「先輩、もう寸止めはしませんから、どうぞご自由に射精してもらって結構ですよ。ただし、私は先輩のことを一切気持ちよくさせてあげません。ペニスにも触れません。タマタマのほうだけをこうして蹴り続けてあげます。ですから先輩が射精したいのなら、私に蹴られながら勝手に射精してください」
 あっさりと、ごく当たり前のように告げられる。
 その言葉を理解するにつれ、次第に吉野の顔面が蒼白になっていく。
あざみ「私は潰すつもりで蹴るので、先輩はタマタマが潰れないように頑張ってくださいね」
 にっこりと花が咲いたような少女の笑顔に、吉野は胸を詰まらせた。
吉野「ぁ……ぁ、や……やだ、あざ……あざみ……っ!」
あざみ「さ、先輩が早く射精できるようにどんどんいきましょう。今度は連続で蹴りますね?」
吉野「ぅ、あざみぃぃっー……! いやぁっ、あ゛ーっ、あ゛ーっ……っ!」
 幼子のように泣き喚いて首を振り乱す吉野。
 あざみはそんな恋人の懇願を聞き入れることなく、再び容赦のない金的蹴りを叩き込む。
 ――バシンッ!
吉野「ぐぎぇっ……っ!」
 喉の奥から潰れたカエルのような声が上がる。
 そこへ間髪入れず、立て続けに少女の蹴りが炸裂する。
 ――バシンッ!
 自分の足の甲の上でぐにゃりとタマが歪む感触を、あざみは心地よく感じていた。
あざみ「先輩、私の金蹴りご奉仕、たっぷりと堪能してくださいね」
 ――バシンッ!
吉野「……ぉぐっ……ぇ、うげぇっ……」
 連続で放たれる蹴りに呼吸が詰まり、吉野が苦しげに咽ぶ。
 酸素を求めて喘ぐように息を吸おうとしても、それを遮るように次の蹴りが飛んでくる。
 ――バシンッ!
吉野「ぃぎっ……あ、ぁぁ……あ、がっ……」
あざみ「フフッ……蹴られて射精するのと、先輩の大事なところが使い物にならなくなるの、どっちが早いでしょうね」
 ――バシンッ!
 蹴られる瞬間に飛び上がって衝撃を殺そうと、吉野が足の先で地面を蹴ろうとする。
 だが爪先立ちでほぼ宙吊りのような体勢にされている彼にとって、それは無駄な抵抗に過ぎなかった。
 ――バシンッ!
あざみ「逃がしませんよ、先輩」
 ゾッとするような甘い声とともに、睾丸に何発も繰り返し蹴りが叩きつけられる。
 ――ドスッ!
 足の甲にすぐい上げられたタマが恥骨との間に挟み込まれ、ミシミシと平たく変形していく。
吉野(やだ、やだっ! 潰れる……! やめてくれ! 潰れる、潰れるっ!)
 二つのタマが自分自身の体重と少女の脚力によって押し潰される。万力に挟まれているかのような無慈悲な圧迫感。このままでは確実に睾丸が潰れてしまう。本能的な危機感を覚え、吉野の脳裏に冷たい戦慄が走った。
 限界ギリギリまで圧力を加えられたタマがタイツの表面を変形しながら滑り、グリュッと横にすり抜ける。
 その瞬間、吉野は筆舌に尽くしがたい激痛に見舞われた。
吉野「……っ! ……っ! ~~~~っ!」
 股間に受けた衝撃がびりびりと全身に広がっていく。
 睾丸が潰れかけた恐怖と激痛に呼吸することも忘れ、吉野は口をパクパクと動かした。
 襲ってくる痛みに備えるかのように手足をピンと突っ張って全身の筋肉を硬直させるが、その苦痛から逃れる術はない。吉野は地獄のような苦しみをただ無抵抗に受け入れ、それが一刻も早く過ぎ去ってくれるのを祈りながら待つことしかできなかった。

-9-

あざみ「ほら、先輩。ちゃんと呼吸してください」
吉野「……が……かはっ……っ!」
 ようやく足を止めたあざみが、ペシペシと吉野の頬を軽く叩く。
 少女の言葉が悶絶する吉野の耳に届いたかどうかは定かではないが、彼はゴホゴホと咳き込んで息を吹き返した。
 だが連続して叩き込まれた金蹴りは、彼の睾丸に深刻なダメージを残していた。
吉野「ぇ、うぇ……ひぐっ……」
あざみ「先輩、大丈夫ですか?」
 汗と涙と鼻水でドロドロになった吉野の顔を、無邪気そうに覗き込む。
あざみ「まだ十発も蹴っていませんよ? 男の人なんですからもっと頑張ってください」
 年下の少女から残酷ともいえる言葉を浴びせられ、吉野の両目からボロボロと涙が溢れた。
吉野「……うぁぁっ、えぐっ……あざみぃ……」
あざみ「フフッ……先輩は泣き虫さんですね」
 優しげな手つきで、吉野の頬を伝う涙の粒を拭う。
 その姿は温かみと慈しみに満ちて、吉野の目にはまるで女神のように映った。
 たった今彼を苦しめている激痛が、目の前にいる可憐な少女から与えられたものだとは到底信じられない。
あざみ「安心してください、先輩。この部屋は防音ですから、気の済むまでたくさん泣いていいんですよ」
 だというのに、その柔らかく瑞々しい唇から語られる言葉は、とても可愛らしい少女とは思えない――いや、少女だからこその残虐性に溢れている。男の象徴を支配し、それを壊すことに何の躊躇もない突き放したような少女の視線に、吉野は言い知れない恐怖を覚えた。
あざみ「じゃあ続けますね?」
吉野「あ……あ、あざみ……やめ、やめてぇっ……!」
あざみ「やめません。もう寸止めはしないって約束でしたからね。先輩がちゃんと射精できるまで、何度でも蹴り続けてあげますよ」
吉野「やぁっ……もうやだっ、痛いのやらぁぁっ……っ!」
 あざみが足を振り上げるのを認め、焦ったように叫ぶ吉野。
 だがその悲鳴じみた哀願にも一ミリとて心動かされることなく、少女は機械のように正確無比な蹴りを放った。
 ――バシンッ!
吉野「ごっ、ぉぉっ……あ、が……っ!」
 吉野は目を見開いて、あっ、あっ、と溺れているかのような喘ぎ声を漏らす。
 身を守ることも衝撃を逃がすこともできず、吉野がどれほどの痛みと苦しみに悶えようと、救いの手は差し伸べられない。彼にできることは、何もかもを諦めて少女から加えられる攻撃のすべてを、男性にとって最も脆弱な部分で受け止めることだけだった。
 ――バシンッ!
あざみ「どうしたんですか? やっと射精させてもらえるんですよ」
 ――バシンッ!
あざみ「先輩、あんなに射精したがってたじゃないですか。嬉しくないんですか?」
 ――バシンッ!
あざみ「ほら、もっと嬉しがってください」
 ――バシンッ!
あざみ「私の蹴りで射精を許可されるなんて、えっちな先輩にとってはご褒美ですよね」
 ――バシンッ!
あざみ「こんなに優しい後輩を持って、先輩は世界一の幸せ者ですね」
 ――バシンッ!
 無防備な吉野の睾丸に、無数の蹴りが突き刺さる。
吉野「……っ! ……っ!」
 その度に吉野は背中を弓なりに反らしながら、苦悶の表情を浮かべてがくがくと両脚を痙攣させていた。

-10-

あざみ「……先輩?」
 あざみは吉野が唇をわなわなと震わせて、何事か言いたげにしているのに気づいた。
 彼の胸元に近づいて耳を澄ませてみると、蚊の鳴くような弱弱しい声が聞こえる。
吉野「……む……む、むり……むり……やめて……むり……」
 吉野は呪文のように、ひたすら同じ言葉を唱え続けているようだった。
 あるいはその動作を続けることで、闇に沈みそうになる意識を必死に保っているのかもしれない。
あざみ「……先輩、かわいい……フフッ、そんな顔されたらドキドキしてきちゃいます」
あざみ「そんないけない先輩は、もっといじめてあげないいけませんよね?」
吉野「……り……むり……むりぃ……っ」
あざみ「無理じゃないですよね? だって先輩のおちんちん、あれだけ蹴ったのに元気なままじゃないですか」
吉野「ぅ、ぁ……え……?」
 焦点を失って濁り始めた目をしていた吉野が、自分の下腹部に視線を動かす。
 苦痛と涙でぼやけた視界に映ったのは、今なお勃起し続ける自分自身のペニスだった。
 度重なる少女の金蹴りによって、睾丸はさらに赤黒く腫れ上がってしまっている。皮膚が内出血を起こしているのか、ところどころに青っぽい痣ができている。以前と比べると、心なしかタマ自体も若干歪な形になってしまっているように見えた。
 にもかかわらず、吉野のペニスは歓喜に打ち震えるかのようにひくひくと脈動していた。
 先走りは湧き水のようにこんこんと溢れ、射精の準備に余念がない様子である。
 貞操帯による束縛から解放されたことで、自由な射精の権利を求めて痛みすら快楽に変えているのか。それとも吉野が去勢され、代々受け継がれてきた遺伝子の系譜が絶たれてしまう危機を察知して、最後に子孫を残そうとする動物的な本能なのか。もっとも、どちらにしても、いくら射精したところで生殖には繋がらないのだが。
あざみ「年下の女の子にタマタマ蹴り上げられて、痛い痛いって泣きながら、こっちは興奮してガチガチに勃起しちゃったんですね、先輩」
 そんな吉野の股間をまじまじと観察して、あざみがおかしそうに笑った。
あざみ「フフッ……変態、へんたい、へんたい」
吉野「……ぁ、くぅ……うぅ……」
 少女から送られる嘲りの言葉。
 吉野が羞恥と屈辱に耐え切れず声を詰まらせる。

-11-

あざみ「知ってますか、先輩? おちんちんって女の子とセックスするためにあるんですよ?」
あざみ「想像してみてください。先輩の杭みたいに膨れ上がった屈強なおちんちんが、まだえっちなことを何も知らない無垢な女の子のぴったり閉じた新品のあそこに無理やり侵入して、誰にも触られたことのない場所にある処女膜を凶悪な形をした亀頭でメリメリって引き裂いて、ぷにぷにのあそこを貫くんです」
あざみ「女の子の体温とぬるぬるの愛液に包まれて、先輩のおちんちんがぎゅーぎゅーって締め付けられながら、膣の内壁にゴリゴリって擦り合わせるんです。処女を奪ったばかりのキツキツのあそこ、きっと先輩はすごく気持ちいいんでしょうね。だからもっと快楽を求めるように、おちんちんのエラで狭い膣肉をドリルみたいに掻き分けて、赤ちゃんを作るためのお部屋を目指して、ずぷずぷって乱暴に突き入れちゃうんです」
あざみ「女の子のあそこにおちんちんの形を覚えこませるように何度もピストンを繰り返して、ぐちゃぐちゃって淫らな水音を立てながら、おちんちんとあそこの襞が擦れる感触を味わうんですよね。ぐいぐい腰を強く押し付けて、お腹をぽっこり膨らませるくらい奥までおちんちんを押し込んで、一番奥にある子宮の入り口を先っぽでコンコンてノックしちゃうのがいいんですよね。そして破瓜の痛みに耐えている女の子に、経験したことのない初めての快感と女としての悦びを教え込んで、野獣みたいなセックスでとろとろに溶かしちゃいたいんでしょう? おちんちんで女の子を屈服させたいですよね?」
あざみ「そうしたら先輩のおちんちんは、最後に膣襞と粘膜同士をキスするみたいにくっつけながらピクピク震えて、女の子の一番深いところで気持ちよく射精してしまうんです。溜まりに溜まった大量の精子が先輩のタマタマを駆け上がって、メリメリって尿道を押し広げながら、水分の少ないゼリーみたいな精液が女の子の子宮口に向かってびゅるびゅるって勢いよく発射されるんです。そして入り口をこじ開けて、女の子の未使用な子宮を真っ白に染め上げて、卵子を受精させるためにほかほかの新鮮な精子たちが競走を始めるんです」
あざみ「でも先輩はそこで飽き足らず、精液が逆流しないようにおちんちんを抜かないまま、二度三度、タマタマに詰まった何億もの精子が全部空っぽになるまで射精し続けて、女の子のお腹がたぷたぷになっちゃうくらい大量の精液を注ぎ込んじゃうんですよね。そんな風に女の子の子宮をおちんちんで征服しちゃったら、きっと確実に孕ませちゃいますね、先輩?」
吉野「……ぅ、あぁ……はぁっ、はぁっ……」
 情欲を煽るような卑猥な想像を耳元で囁かれ、吉野はごくりと生唾を飲み込んだ。
 今まで以上の血液がペニスに集まり、充血した亀頭の先端が犬の尻尾のように上下に揺れる。
あざみ「まぁ、先輩は一生そんなセックスできないんですけど」
 ――ゴスッ……!
 突然、股間から脳天に突き抜けるような衝撃。
 それと同時に、体全体がふわりと押し上げられる浮遊感を覚える。
 吉野の腰に抱きつくような体勢から、あざみがタマ目がけて膝蹴りを突き上げたのだ。
吉野「ぉっ……ぉっ……ぉぉっ……っ!」
あざみ「ほら、先輩。私のことちゃんと見ててくださいね」
 あざみは吉野の胸元に顔を寄せ、密着した状態で彼の顔をじっと見上げてくる。
 そして一瞬、体を沈みこませたかと想うと、
 ――ゴスッ!
 少女の小さく硬い膝頭が、タイツ越しに脆く柔らかい男の急所へとめり込む。
 足首を伸ばし膝を引き付けるようにして真下から蹴り上げる、まるで副睾丸を刺すような鋭角の膝蹴りだった。
吉野「~~~~っ!」
 吉野は声もなく絶叫する。
 自分のタマがミシミシとひしゃげていく恐ろしい音が体内から響く。少女の膝と恥骨の間に挟まれた左右のタマが、それぞれ変形しながら両脇へと逃げていくのが感覚でわかった。
あざみ「……ねえ、先輩? 女の子を屈服させて、征服して、おちんちんで滅茶苦茶になるまで犯して、気持ちいい種付けセックスで自分の子供を孕ませたいですか? そうですよね、それが男の人の生きがいなんですもんね。先輩も雄としての本懐を遂げたいんですよね?」
吉野「……ぅ、ぁ……っ! ぉぐっ……うぇぇ……っ!」
あざみ「でも、残念ながらそれは無理なんです。だって先輩、膝蹴りされてまたおちんちん大きくしちゃってる変態さんじゃないですか。どうして射精しそうになってるんですか? 私の足や膝に射精したって誰も孕んではくれませんよ?」
あざみ「そんな射精は無意味です。無駄です。不毛です」
 ――ゴスッ!
あざみ「まぁ、先輩はもともと後輩のタイツに興奮してオナニーをしちゃうような変態さんですからね。そんな先輩が他の女の子から相手にしてもらえるわけがないんです」
 だから……と少女は慰めるように微笑みかける。
あざみ「だから、そんな変態な先輩は、私に蹴られながら情けなく射精しちゃうのがお似合いなんですよ……!」
 ――ゴスッ!
吉野「あ、がっ……んんっ……っ!」
あざみ「先輩はこのまま一生女の子とセックスできなくなってください。先輩はずっと私だけの奴隷として、私の足と金蹴りセックスしていればいいんです……!」
 ――ゴスッ!
吉野「……っ……っ!」
あざみ「私がこうして、先輩のすべてを一生管理してあげます……!」
 ――ゴスッ!
 一発一発、愛情を込めて膝を突き上げ続けるにつれて、吉野の呼吸が徐々に小さくなっていくのが分かる。
 それでも吉野への想いを吐露するかのごとく、少女は半死半生の彼に膝蹴りを繰り返す。
 それはまるで、互いの愛を確かめるための神聖な儀式のようにも見えた。

-12-

あざみ「フフッ……先輩、まだまだ終わりませんから覚悟してくださいね……?」
 ――ゴスッ……!
 彼女の熱い息遣いと股間を突き上げる打撃音が、どこか遠く聞こえる。
 その鈍い音が数十発を数える頃には、吉野の意識は朦朧となっていた。
 だが絶え間なく押し寄せてくる尋常でない苦痛が、鮮明な刺激となって吉野を強制的に覚醒させる。
あざみ「わぁ……先輩のタマタマ、なんだかすごい色になっちゃってますよ?」
 あざみは吉野の足元にしゃがみ込んで、まじまじと股間を見つめる。
 最初はツヤツヤとして血色が良かったはずの睾丸は痛々しく変色し、今や青を通り越して黒ずんだ紫色になっていた。大きさも以前とは比べ物にならないくらい腫れ上がっている。タマのひとつひとつが野球用のボールほどまで膨らんでおり、内部に血が溜まっているのか水風船のように張り詰めている。もはや男性機能が残っているかどうかも疑わしい。
 吉野は背筋を貫く妙な寒気に震えながら、ぎゅっと強く目蓋を閉じる。
 自分の睾丸がどんな状態にあるのか、確認することさえ恐ろしくてできなかったのだ。
あざみ「ん~?」
 反応しない吉野が不満だったらしく、少女が無造作に腫れた睾丸を指でつついた。
 ただ少女の指に触れられただけの些細な刺激が、今の彼にとっては耐え難い激痛となる。
吉野「っ……ぃ、ぎぃぃ……っ!」
あざみ「あ……これだけで痛いんだ……。フフッ、せんぱーい……つんつん」
 ぐいぐいと強めに指を押し込むと、その度に吉野は身をよじって悶絶する。
吉野「……ぇ、あがぁっ……んんーっ!」
あざみ「つんつーん……先輩って、女の子の指先ひとつでこんなに悶えちゃううんですね。とっても情けなくて可愛いですよ」
 あざみは面白そうに笑いながら、新しい遊びを覚えた子供のように夢中で彼のタマを弄んだ。
あざみ「じゃあ、これはもっと痛いですか?」
 そう言うと、突如タマめがけて捻り込むようなパンチを叩き込む。
 パンッ、という乾いた音が響く。
 拳がめり込む瞬間、ぶにゅっ、とした柔らかい手ごたえをあざみは感じた。
吉野「あがっ、ぁ……っ! うぇ……ぅぅ……」
あざみ「先輩、痛そう……。フフッ……もっといじめてあげたくなります」
 ――パンッ、パンッ!
 今度は左右から、パンチングボールを弾くように両手で交互に殴り始める。
吉野「ぐっ、ぇっ……ぅ、ぎぃっ……っ!」
 あざみは手首のスナップを利かせて、睾丸でドリブルをするかのように連続した打撃を加える。
 すると吉野が音に反応するオモチャのようにがくがくと体を痙攣させ、切れ切れに喉が潰れたような奇声を発した。
吉野「……えぐっ、あ……あざみぃ……っ! やめっ……やめてぇ……」
あざみ「どうしてですか?」
 ――パンッ、パンッ!
 辛うじて喋ろうと口を開く吉野に、少女は手を止めることなく聞き返した。
吉野「ぁ、ぎっ……つ、つぶれ……うぇ……つぶれちゃう、からぁっ……っ!」
あざみ「ですから、私は潰すつもりでやるって言ったじゃないですか」
 だが、嗜虐的な笑みを浮かべる少女は吉野の必死の懇願も意に介さなかった。
 呆れたような口調で、ぷに、と睾丸の表皮に指を埋める。
あざみ「それに、タマタマが潰れたら精液が押し出されて射精できるかもしれませんよ。よかったですね、先輩?」
あざみ「……まぁ、ついでにタマタマの中身も一緒に出てきちゃうかもしれませんけど」
 残酷に告げられる処刑宣告にも等しい言葉。
 吉野の磨り減った心が打ちのめされ、もう何度目になるか分からない涙が頬を流れた。

-13-

 ――バシンッ!
あざみ「それにしても、先輩のタマタマって結構頑丈なんですね」
 射精へ向けて金蹴りを再開した少女が、感慨深そうにしみじみと呟く。
 強度を確かめるように睾丸を打ち据えながら、あざみは以前夜遊びをしていた頃にあった出来事を思い出していた。

 ……あれはいつものように、夜の街をぶらりと散歩していたときのことだった。
 目的も当て所もなく人気のない道を歩いていると、いきなり痴漢に襲われて薄暗い路地裏に連れ込まれそうになったのだ。背広を着たサラリーマン風の男は赤ら顔をしてひどく酔っ払っている様子で、ギラギラとした瞳は欲情に染まっていた。荒い息遣いが目の前に迫ると、あざみの顔にぷんとアルコールの臭いが浴びせられる。
 痴漢はあざみの華奢な肩を乱暴に掴むと、少女の柔肌に触れようと手を伸ばしてきた。
 その瞬間、あざみは思わず男を突き飛ばし、よろめく相手の股間を蹴り上げてしまっていた。
 それは恐怖ゆえの反射的な行動だったが、その結果は少女が想像した以上の効果をもたらした。ブチっという変な感触がして、その男は急に白目を剥いて、胃の中のものを吐き出しながら地面に倒れ込んでしまった。そして手で股間を押さえることもせず、その場でビクビクと痙攣を始めたのである。
 男のズボンにみるみる染みが広がっていくのを見て、あざみがハッと我に返った。
あざみ(あ、あれ……今、もしかしたら潰れちゃったのかな……)
 あざみはその光景に狼狽して、どうしたらいいのかわからずにその場から慌てて逃げ出してしまった。
 今考えると、あれは白膜が破れる音だったのだろう。
 精巣を包む強靭な白膜。それが裂け内部組織が露出してしまった状態を睾丸破裂と呼ぶ。だが、内部の睾丸実質が無事ならば早急に適切な医療措置を受けることで、男性機能の喪失を免れ睾丸を修復することができる。
 そう考えると、あの痴漢も案外すぐに病院に行って治療してもらえたかもしれない、と少女はほっと安堵した。
 だがそれと同時に、男性の睾丸があまりにも脆いことに驚いたのを覚えている。あのときにあざみが蹴ったのはローファーの固いつま先であったし、痴漢のほうもズボンを履いていたので睾丸の逃げ場がなかったことも潰れる要因になったのかもしれない。それでも、自分が男性の象徴を破壊してしまったことに、あざみは言い知れない興奮と興味を抱いたのだった。
あざみ(男の人が大事にしてる睾丸って、こんなに呆気なく潰せちゃうんだ……)
 もともと男性に倒錯した感情を持っていた彼女にとって、その出来事は強く印象に残った。

 深夜の街とは物騒なもので、あざみが再び変質者の被害に遭ったのはそれから間もなくのことだった。
 繁華街を少し外れた街灯も乏しい路地の裏、少女の反応を楽しむようにニヤニヤと下卑た笑みを口元に浮かべ、バッとコートを広げて下半身をはだけさせた露出狂の男。
 その股間にだらしなくぶら下がった二つの球体を、あざみは躊躇なく蹴り上げた。
 今度は潰さないよう冷静に手加減したつもりだったが、やはりいとも簡単に、男は短い悲鳴を上げて路面に突っ伏すと、四つん這いの格好でうずくまってしまう。この前の泥酔していた痴漢と比べると、手心を加えた分、失神せずに激しく悶絶するだけで済んだようだ。
あざみ(やっぱり……男の人って、みんなここが弱いんだ……フフッ、面白い)
 さすがに二度目ともなると、その姿を観察する余裕も生まれていた。
 あざみは半裸で苦しんでいる男の様子をまじまじと眺めて、ひどく残酷な冷笑を浮かべる。女性とはまったく異なる生き物の珍妙な生態、それが少女にとってはとても興味深く、たまらなくおかしいものに感じられたのである。
あざみ(でも、こんな悪い人にはお仕置きが必要ですよね……)
 近づいてくる少女の無機質な靴音に、男の背中がわなわなと恐怖に震えるのが見て取れた。
 だがあざみはそんな男の姿を冷たく見下ろすと、子供を叱るような口調で告げる。
あざみ「ごめんなさい、痛いですよね? これに懲りたら、もうこんな悪いことはしちゃダメですよ」
 そして、うずくまる男の背後から両脚の間にローファーのつま先を叩き込んだ。
あざみ「…………ばいばい、変態さん」
 脚を股間に突き入れた瞬間、つま先で何かが弾けるような嫌な感触とともに、ぐしゃっという鈍い音が響いた。
 直後、男は声もなくびくんと体全体で大きく跳ねて、鋼のように強張った背中をブルブルと震えさせた。男はそのまま数秒ほど固まったように動かなかったが、やがて己の睾丸の命運が尽きた事実を受け入れたのか、四肢から力が抜けたかのように崩れ落ちる。うつ伏せに倒れた男の股間から、じわじわと赤い染みがアスファルトに広がっていく。
あざみ「早めに病院に行ったほうがいいですよ。タマタマ、一個くらいは無事に治るといいですね」
 失神して痙攣を繰り返す男をその場に放置したまま、少女は喜悦に身を震わせながら帰途についた。

あざみ(ああ……どうしよう。またやっちゃった……)
 興奮が冷めると、それまで薄れていた常識的な感覚が蘇ってくる。
 彼女自身も、これがあまりよくない傾向であることはわかっていた。いくら相手が変質者であるとはいえ、こんなことを続けていいはずがない。だがどうしても、苦しんでいる男性を目にすると、不意に普段は抑えて込んでいる本当の自分が止められなくなるときがあるのだ。
 吉野が彼女の前に現れたのは、ちょうどそんなときだった。
 彼に恋をしたことで、あざみは夜遊びをやめて他の男性を傷つけることもなくなり、彼女の衝動は一旦落ち着いたかのように見えた。だがその一方で、あざみは吉野に自分のすべてをぶつけたいという想いが日に日に膨らんでいくのを感じていた。
 好きな人を痛めつけ、嬲り、破壊したい。
 たとえ普通とは違っていても、歪んでいても、それこそが自分の愛のカタチなのだ。
 だから、あざみは決意した。
 その想いのすべてを吉野に向け、彼だけに本当の自分を見せようと。
 もしもそれが受け入れてもらえたなら……そのときは、全力で吉野を愛し、壊してあげようと誓ったのだ。

 ――バシンッ!
 そして吉野は今、己の睾丸を犠牲にして少女の愛を受け止めてくれている。
あざみ「あの痴漢に比べると、先輩のタマタマは蹴りがいがあって素敵ですよ、フフッ……」
 変質者たちを去勢したときには感じられなかった悦びが心を満たし、少女は幸せそうに笑う。
 ――この人を好きになってよかった。
 自分の愛を受け入れ続ける吉野の姿に、あざみは心からそう思うのだった。

-14-

 ――バシンッ!
 少女の重く鋭い蹴りが股間を直撃し、吉野の虚ろな目が見開かれた。
吉野「……っ! ぅぁ……ぁぇっ……ぁ……」
あざみ「えーと……これで何発目でしたっけ? 確か百発目くらいまでは数えていたんですが……」
あざみ「まぁ、別にどうでもいいですよね。どうせ先輩が射精できるまでは、何百回でも続けるんですから」
吉野「……っ……ぁ、ぁ……」
 吉野はしばらく体を仰け反らせて固まっていたが、やがてぐったりと全身を弛緩させる。
 しかしペニスだけは充血して上を向いたまま、主人にじゃれつくペットのようにビクビクと揺れていた。
あざみ「……さて、先輩。そろそろ本気で蹴りますからね」
 力なく俯いていた吉野がその言葉にびくりと反応し、再び全身に緊張が走った。
吉野「ぁ……あ、あう……あぅぅ……っ!」
 嫌々をするようにかぶりを振り、呂律の回らない舌でもう限界だと訴えた。
あざみ「フフッ……あはっ、もう、先輩。何言ってるのか全然わからないですよ?」
 あざみは口元に手を当てて、堪えきれない忍び笑いを漏らす。
 血のような涙を流し、死に物狂いで哀願する吉野の心情とは裏腹に、その様子はひどく暢気で明るいものだった。まるで年頃の少女が恋人と他愛のない談笑に花を咲かせているような、親しげで穏やかな雰囲気さえ感じさせる。
あざみ「心配しないでください、先輩。タマタマが潰れてしまわないように、次からはできるだけ副睾丸のほうを狙うようにしますから。その分、もっと痛いかもしれませんけど、頑張って我慢してくださいね」
吉野「う、ぁぁ……あぁぁーっ! あ゛ーっ……!」
あざみ「……まぁ、我慢できなくても止めてあげないんですけどね、フフッ……」
 泣き叫ぶ吉野の視界に、嬉々として蹴りのモーションに入ろうとする少女の姿が映った。
 あざみの細長い脚がバネのように動き、勢いよく跳ね上げられる。そして彼の股下にぶら下がった睾丸に、タマを破壊することも厭わない全力の蹴りが叩き込まれた。
 ――ズンッ!
吉野「ぁ……あ、がっ……っ!」
 真下からすくい上げるような蹴りが吉野のタマに襲い掛かる。骨盤まで押し上げられたタマは、そのまま彼の体ごと宙に浮き上がる。タマの後ろに位置する副睾丸が足の甲と恥骨に圧迫され、頭の中を危険信号が駆け巡った。
 体を包む浮遊感と同時に、メリメリと睾丸がひしゃげていく音が聞こえる。
 手加減なしに放たれた少女の蹴りの威力と吉野の全体重、そのすべてが脆弱な睾丸に集中したのだ。
 紫色に膨らんだ睾丸がさらなる変形を強いられ、剥き出しの神経を錐でめった刺しにされたような激痛が走る。
あざみ「……えいっ」
 次の瞬間、あざみが足首を立て、睾丸の奥深くに潜り込んだつま先が副睾丸を引っ掛けるようにして捉えた。そして恥骨に副睾丸をゴリゴリと擦りつけ、執拗なまでに圧迫しながら脚を振りぬく。哀れなタマが、少女の足の上で無残に変形を繰り返しながら悲鳴をあげるのがわかった。
あざみ「あは、やった……!」
 綺麗に蹴りが入った手ごたえを感じ、あざみが得意げな笑みを漏らす。
 それが男にとってどれほど残酷な攻撃なのか、少女は知らない。
 ただ自分が一生実感することのない痛みで吉野が悶絶する様に、あざみは隠し切れない興奮を覚えてしまうのだった。
吉野「……っ! ……っ! ~~~~っ!」
 一方、吉野は悲痛としか言い様がない表情で、無意識に体をがくがくと震わせながら苦しみを受け止めていた。だが睾丸に蓄積したダメージに加え、追い討ちのように与えられた副睾丸を抉られる激痛によって、キャパシティを遙かに超える苦痛が降りかかる。
 飽和した痛みが白い泡となって、ぶくぶくと吉野の口から溢れ出る。
 思わず闇に沈みそうになる意識を手繰り寄せ、嵐のような痛みが過ぎ去るのを待つ。
あざみ「せーんぱいっ、もう一回いきますよ!」
 だがそんな吉野が目にしたのは、休む間もなく少女が足を振り上げる悪夢のような光景だった。

-15-

 ――ズンッ!
吉野「……っ……っ!」
 もはや言葉もなく息を詰まらせ、吉野は白目を剥いて失神する。
 意識がなくなったにもかかわらず、彼の体は依然として激しい痙攣を繰り返していた。
 ――ズンッ!
 そして再び副睾丸に突き刺さるつま先が、吉野から気絶という逃げ道さえ奪い取る。
 激痛で失神し、激痛でまた目覚める。何度となく反復される拷問のような時間。
 その度に頭の中が電撃を食らったように真っ白になり、人間らしい思考が失われていく。
あざみ「先輩のタマタマ、これだけ大きいと狙いがつけやすいですね」
 ――ズンッ!
 見るも無残に腫れ上がった吉野の睾丸は、少女にとって格好の的だった。
 男性にとっては他の急所と違って守り難く、女性にとってはあつらえたかのように蹴りやすい位置にある。なおかつ男性を一撃で葬り去ることのできる脆弱な急所。それはまるで少女に蹴り上げられるために存在しているかのようだった。
 ――ズンッ!
吉野「……ぉ……ぉぉ……」
あざみ「それにここまで大きくなったら、蹴ったときにタマタマが体の中に上がっちゃうこともなさそうですし」
 睾丸は衝撃を受けた際、挙睾筋の反射によって持ち上がり骨盤の奥に収納されるという反応を見せることがある。これはまだ胎児だった頃に、性の分化によって腹腔内で形成された精巣が鼠蹊部を通って陰嚢へと降りてきたときの名残である。もっとも、通常なら睾丸が骨盤よりも上がって体内まで戻ってしまうことはない。何故なら、成長に伴い大きくなった睾丸は細い鼠径管を通過できずに、その手前で詰まってしまうからだ。
 またこの際、タマは四方八方の筋肉から締め付けられ、常に圧迫された状態に陥るため、それだけでかなりの苦痛を伴う。ここから再びタマを降ろすには、その痛みに耐えながら腰をトントンと叩いたり、その場でジャンプして着地の衝撃を与えてやったりする必要がある。
 しかし今の吉野のように睾丸が普通の倍ほども腫れ上がってしまうと、骨盤の奥の狭いスペースには収まらなくなる。それゆえ、いくらタマを強打されても体内に逃げることもできず、ひたすらその圧力に耐え続けるしかないのだ。
 もし耐えられなければ、そのときは呆気なく睾丸が潰れるだけだろう。
あざみ「だから、遠慮なく思いっきり蹴ってあげますね……!」
 ――ズンッ!
 再びあざみの重い蹴りが睾丸にめり込み、プツンという音とともに吉野の意識がスイッチを切り替えたかのように明滅する。
 次の瞬間、彼の目の前からあざみが忽然と姿を消していた。
吉野「ぁ……ぁ、ぇ……?」
 突然の出来事に、吉野は困惑げに左右に視線を巡らせる。だがどこにも少女の姿はない。
 しんと静まり返った部屋に、吉野の苦しげな吐息だけが響いていた。
 おそらくは気絶していた一瞬のうちに、あざみが移動したのだろう。
 いや、あるいは不甲斐ない自分を見捨ててどこかへ行ってしまったのだろうかと、吉野は肝が冷えるような不安に駆られた。
吉野(あざみ……捨てないで……置いていかないで……っ!)
吉野「……ぁ、あざ、み……?」
 ――ズンッ……!
 突然、股間から脳天を杭で貫かれたような衝撃が彼を襲った。
 気を失った隙に背後に回ったあざみが、無言のまま予告なく股間を蹴り上げたのだ。
吉野「がっ、ぁ……ぁぁ……っ!」
あざみ「フフッ……先輩、驚きました?」
 不意打ちに繰り出された蹴りに悶絶する吉野の背後から、楽しそうな声がかけられる。悪戯に成功した子供のような屈託のない口調だった。
 吉野は痛みに悶絶しながら必死に首を回して振り返ろうとするが、ここからでは少女の姿は視認できない。
あざみ「どうですか? 後ろから蹴ると副睾丸に当たって痛いですか?」
 ――ズンッ!
 真後ろから放たれた蹴りが無防備なタマに突き刺さる。垂直に突き上げられた鋭利な少女のつま先が、痛感神経が集中した副睾丸に直撃した。想像を絶する激痛に吉野の頭の奥でチカチカと真っ白な火花が散る。
吉野「ぐ……ぃぎっ……っ!」
 ――ズンッ!
 そして再び副睾丸にピンポイントで容赦ない蹴りが放たれる。
 しかも見えない位置からの蹴りであるため、身構えることもできない。ただでさえ体を拘束され、股間を守ることも逃げることもできないうえに、心の準備をすることも許されない。
 それどころか、いつ睾丸を蹴られるかわからないという恐怖が常に吉野を苛んでいた。
あざみ「せんぱーい、怖いですか? 辛いですか?」
 ――ズンッ!
吉野「……ぁ……ぅ、ぉぉ……」
あざみ「もっともっと、苦しんでくださいねっ」
 ――ズンッ!
 言葉で吉野をいたぶりながら、あざみは予測できないようタイミングをずらして次々に蹴りを叩き込んでくる。
 吉野はその度に体を震わせ、なす術のない恐怖と苦痛に身を任せるしかなかった。
あざみ「……うーん。でも、これだと先輩の苦しんでる顔が見えないので、いまいち面白くありませんね……」
 しかし、少女は急に冷めた様子で口を尖らせると、不満そうな顔で吉野の前に戻ってくる。
吉野「ぅ……あ、ぅ……あ、あざ、みぃ……」
 再び姿を現した愛しい少女を目にして、吉野の口から安堵の息が漏れる。
 同時に彼の股間でも、硬く勃起しカウパーを垂れ流すペニスがひくひくと嬉しそうに跳ねた。
あざみ「フフッ、やっぱりこっちのほうがいいですね。先輩のおちんちんも喜んでるみたいですし」
 そんな彼を見て、あざみ自身も嬉しそうに目を細める。
あざぬ「それじゃあ、私も先輩の期待に応えてあげないといけませんね……!」
 ――ズンッ!
吉野「~~~~っ!」
 そして気を抜いて無警戒になった吉野の睾丸が、再び少女の蹴り上げられて宙を待う。
 彼の緩んだ表情が一瞬にして絶望へと変化していく様を、あざみは満足そうに見守るのだった。

-16-

 ――ズンッ!
吉野「ぅ……ぁっ……こふっ……っ!」
 充血した瞳がぐるりと回転し、吉野はカニのように口から白い泡を吹く。
 全身に血管の青い筋が浮き上がり、限界まで強張った筋肉がひくひくと痙攣していた。
あざみ「うーん……でも、あれだけ寸止めをしてあげたのになかなか射精できないんですね。精巣で作られた精子は副睾丸に溜まっているはずなので、そっちを蹴れば精液が押し出されるかと思ったんですけど……」
 ――ズンッ!
 睾丸が焼けるように熱い。
 それなのに、腰からはぞわぞわと頭の芯が冷えるような悪寒が這い上がってくる。
 雄の象徴たる器官が確実に終わりつつあるのを実感し、吉野はその恐怖に戦慄する。
 ――ズンッ!
あざみ「せんぱーい、早く射精してくれないと大事なタマタマがダメになっちゃいますよー? おちんちん使い物にならなくなっちゃいますよー? いいんですかー?」
吉野「ぁ、ぅ……うぇぇ……やぁ、ら……」
 絶望の表情でされるがままになっていた吉野が、消え入りそうな声で否定する。
 光沢を失った瞳の奥で様々な感情が揺れる。鼻の奥がツンと痛み、はらはらと両目から涙が溢れた。
吉野「ぅ……うぇ……ゆるして……あざみぃ……ひっく、ごめん……ごめんなさいぃ……」
あざみ「せんぱい……」
 わけもなく許しを乞う吉野を、少女はうっとりした表情で見つめる。
 そして拘束されている彼に近づくと、ポケットから取り出したハンカチを吉野の濡れた頬に当てた。
あざみ「ほら、涙を拭いてあげますから、元気出してください」
吉野「うぇ……えぐっ……ふぇ……あざみ……うぅぁ……あざみぃ……」
あざみ「はいはい、先輩のあざみですよ。汗もたくさん出てるから拭いてあげますね」
 吉野の顔は汗と涙に濡れ、蛍光灯の光を反射してキラキラと光っている。
 あざみは優しく微笑みながら、それを丁寧にハンカチで拭っていく。
あざみ「そうですよね。去勢されたくないですよね。先輩の大事な大事なタマタマですものね?」
吉野「……う、ぁぁ……うっ、ぅぅ……」
 こくこくと吉野が頷く。
あざみ「では、潰れる前に頑張って射精しましょう、先輩。私も一緒に手伝ってあげますから……ね?」
吉野「ひぃっ……っ! ぅぅ……や、やめて……いたいの、やだぁっ……っ!」
あざみ「フフッ……先輩、おちんちんを大きくしながらそんなこと言っても、全然説得力ありませんよ?」
吉野「や、やらぁぁっ……っ! うぇ……やぁーっ……っ! あ゛ぁぁっ、あ゛ーっ……っ!」
あざみ「だーめ、ダメですよー?」
 クスクスといじめっ子のように笑いながら、あざみは彼の輪郭をなぞり上げる。
 ただ顔を撫でられただけなのに、その優しい手つきに吉野はゾクゾクとするような感覚を覚えた。
あざみ「はい、それじゃあ先輩のタマタマいじめ、そろそろ再開しましょうねー?」
 だが、目の前に突きつけられた現実が吉野を再び地獄へと誘う。
 吉野が射精するまで、この拷問じみた行為は決して終わることがない。
 男の苦しみなど知る由もない天真爛漫な少女の笑顔が、はっきりとそう告げていた。

第6話 射精管理X日目 アナザーエンド


-1-

 薄暗い地下室に、少女の熱い吐息と吉野の呻き声、そして続けざまに肉のぶつかり合う音が木霊する。
 まるで互いを想う男女が愛し合っているように。恋人同士のセックスのように。
 しかし実際に行われているのは、普通の男女ならありえない光景だった。少女が拘束された男の股間を延々と蹴り続ける。快楽に繋がる要素は一切なく、男にとっては苦痛しか与えられない地獄のような空間。
 だがそれこそが、二人にとっては愛の営みに等しい行為だった。
あざみ「フフッ、あはっ……!」
 ――ズンッ!
 心から楽しんでいる少女の笑い声。ピンク色に上気した桃のような肌に、ぷっくりと玉の汗が浮かぶ。猫のような瞳はしっとりと潤み、艶やかな唇から漏れる息遣いが熱っぽく湿り気を帯びたものになる。
 吉野は神経繊維をズタズタに引き裂かれるような激痛で、断続的に失神と覚醒を繰り返しながら、不思議なことにそんなあざみの笑顔によって自らの性感が昂ぶっていくのを感じていた。
 彼と少女と感じているものはまったくの逆だというのに、心も体も繋がっているような気がした。
 金蹴りによって絶頂に近づくなど、本来なら起こりえない反応だろう。使い物にならなくなりつつある睾丸が最後の射精をすべく力を振り絞っているのか、あるいは吉野の頭の中で最後の一線を保っていた大切な何かが壊れてしまったのか。
 永遠とも思える痛みと苦しみの渦中で、徐々に射精感が押し寄せてくる。
あざみ「先輩のおちんちん、びくびくって震えてますよ。気持ちいいんですか?」
 ――ズンッ!
吉野「……ぃ、ぎっ……ぅ、ぇぇ……い、いた……い……」
あざみ「痛い? 痛いのに射精しちゃいそうになってるんですか? 私にタマタマ蹴られて、全然気持ちよくないのに、痛いだけなのに先輩は興奮しているんですね。前から知ってましたけど、先輩って本当に変態ですね、フフッ……」
 ――ズンッ!
吉野「あ゛っ……っ!」
あざみ「今の先輩を生徒会のみんなが見たら、どう思うでしょうね。きっと幻滅されて、先輩のことを軽蔑の眼差しで見るようになりますよ。みんなから見下されて、馬鹿にされて、ゴミみたいに扱われて……。そんな先輩を好きになる女の子なんて、絶対にいないんでしょうね」
 ――ズンッ!
あざみ「そういうのも面白そうなので、そのうち試してみましょうか。いいですよね、先輩?」
吉野「……ぅ、ぁぁ……っ!」
あざみ「先輩が誰からも好かれなくても、私が責任を持ってずーっと可愛がってあげますから、フフッ……」
 ――ズンッ!
吉野「ぁ、ぁ……あざ、みぃぃ……っ!」
 硬く反り返ったペニスが爆発間際のように震え、吉野が必死の形相で一心不乱に少女の名を呼んだ。
あざみ「先輩……射精しそうなんですね」
 彼が射精寸前であることを悟ったあざみが、ぐっと腰を落として渾身の力を込める。
あざみ「どうぞ……いっぱい射精してください」
あざみ「一ヶ月間せっせとタマタマに溜め続けた精液、全部出しちゃってください」
あざみ「先輩が情けなくびゅーびゅーって射精してる間も、私がずっと見ててあげますからね」
 そして踏み込んだ左足を軸にして、右足をムチのようにしならせる。
 ぶん、と風を切るような音。
 吉野は射精への期待と去勢されるかもしれない恐怖に震えながら、どうしていいのかわからないまま獣じみた雄叫びを上げた。
吉野「ぁ……あ゛あぁぁぁーっ……っ!」
あざみ「快楽も苦痛も……先輩のすべてを、私にください」
 断頭台で処刑の執行を待つタマ目がけて、吉野の体ごと一刀両断する勢いの蹴りが突き刺さった。

-2-

 ――グシャァッ……!
 がくがくと震える両足の間にぶら下がった睾丸に、少女のつま先が弾丸のようにめり込んでいく。
 紫色のタマは鋭い衝撃にひしゃげながら骨盤まで跳ね上げられ、そこで再びつま先と挟み撃ちにされて容赦なく押し潰される。逃げ場を失った哀れな睾丸がそのまま一ミリ一ミリ変形していくごとに、睾丸内部の細胞ひとつひとつがミシミシと軋みを上げる感触が、吉野にはスローモーションのように鮮明に感じられた。
 睾丸に叩きつけられた強烈な刺激によって、吉野のペニスが一瞬びくんと強張った。
吉野「ぁ……ぁ……っ!」
 だが、来るはずだった射精感は訪れない。
 それどころか、ぞわりと背筋の凍りつくような悪寒が腰から脳髄へ駆け登ってくる。
 もしかしたら、それは男としての生命の危機を知らせる最後通牒のようなものだったのかもしれない。
 クスッ、と目の前の少女が笑ったような気配がして。
 ――ミチッ、ミチミチッ……ブチィッ……!
 その瞬間、何かが引き裂けるような鈍い破裂音が吉野の体内から響いた。
 度重なる打撃による内出血と炎症で大きく膨れ上がっていた睾丸。そこへ再び放たれた渾身の蹴りが、恥骨とともにタマを挟み込んでゴムボールのようにひしゃげさせたのだ。その結果、限界を越えて変形したタマの内圧に耐え切れず、精巣の表面を包んでいる強靭な白膜が内側から破裂し、痛感神経の塊のようなそれがブチブチと無残に引き裂けたのである。
吉野「~~~~っ!」
 聞くに堪えない絶叫を上げながら、ぶくぶくと泡を吹く。
 時間の密度が極限まで高まり、まるで永遠に痛みが続いているかのような錯覚に囚われる。
 吉野の体が痙攣しながら狂ったように跳ね、天井から吊られたロープをぎしぎしと揺らした。
あざみ「あは……うわぁ……すごーい……!」
 これまでにないほどの様子で悶絶する吉野を見て、あざみは極上の蜜を味わったような甘美な幸福感に包まれる。
 自分の足の上でなす術なく押し潰されたタマが、急に弾力を失って破壊されていく不思議な感触。男性としての終わりを悟った吉野の絶望的な表情と、地下室の空気を震わせる悲痛な叫び。
 そのどれもが、少女にとっては何度でも味わいたくなる悦楽だった。
あざみ「つぶれた? ねえ、せんぱい、今の潰れちゃいましたか?」
 興奮気味にまくし立てる少女が、ふと脱力したまま反応を見せない吉野の状態に気づく。
あざみ「……あれ? せんぱーい?」
 呼びかけても返事はなく、耳に入るのは虫の息のような弱々しい呼吸音ばかりだった。
 吉野は光を失った瞳から涙を溢れさせ、がっくりとうなだれたまま動かない。
 人間の精神では到底耐えることのできない激痛に晒され、吉野は完全に意識を手放していた。
あざみ「……あ、気絶してますね。先輩、もったいないですよー。せっかく人生で二度しか体験できない痛みなのに……」
 彼が一瞬のうちに味わった地獄の苦しみなど露知らず、あざみはさも不満そうに頬を膨らませた。
あざみ「白目を剥いて、情けない顔でびくびく震えて……本当に先輩は仕方ない人ですね」
あざみ「まぁ、そんなところも可愛いんですけどね。……それに、これからもっと痛いお仕置きが待っているんですから、その前にちょっとくらい休ませてあげるのも優しい後輩の務めかもしれませんね」
 十秒だけですよ、と前置きして、少女が待ち遠しそうに秒数を数え始める。
 それは、吉野の男性としての人生が終わるまでのカウントダウンに等しかった。

-3-

あざみ「せんぱーい、起きてください」
 胸の奥にするりと入り込んでくる少女の甘い声。ぺちぺちと頬を叩く軽い音。
 覚醒を意識した途端、目が眩むような激痛が股間から突き上がり、吉野はわけもわからず喘ぐような悲鳴を発した。
吉野「ぁ、がっ、ぁぁぁっ……っ!? ぐ、ふぅっ……ふっ、ぅぅ……っ!」
吉野「ふぅーっ……ぐ、ぎ……ふ、ふぅーっ……っ!」
 食いしばった歯列の間から空気の抜ける音が漏れる。
 吉野は混乱する頭で、必死に肺を膨らませて浅い呼吸を繰り返す。少しでも気を抜くと息が詰まり、そのまま窒息してしまいかねないほどの苦痛だった。
あざみ「先輩、やっと起きた……。まったく、恋人に寂しい思いをさせるなんて、本当に先輩はしょうがない人ですね」
 ぼんやりとした意識に、少女の呆れたような呟きが入り込んでくる。、
あざみ「起きて早々こんなことを伝えるのは心苦しいのですが……先輩、残念ながらテストは不合格です」
吉野「ぁ、え……ぇ……?」
 少女の言葉の意味がすぐには飲み込めず、吉野が戸惑いの視線を向ける。
あざみ「ですから、先輩は私の蹴りで射精できなかったんですよ。だからテストは不合格です。わかりますか?」
 言い聞かせるような少女の口調に、徐々に記憶が戻っていくにつれて吉野の顔が青ざめる。慌てて自分の股間に意識を向けるが、尋常でない痛みと熱でジンジンとしているのを感じるだけで、そこにタマが存在しているという実感が湧いてこない。
吉野「ぁ、あざみ……タ、タマは……ど、どう、なって……」
 下腹部からこみ上げてくる鈍痛と吐き気に苛まれながら、不安に駆られて問いかける。
あざみ「はい、潰れちゃいました」
吉野「ぁ……ひっ……っ!」
あざみ「人生最後の射精、できませんでしたね。残念でした、フフッ……」
 少女の口から告げられた残酷な現実に、吉野は胸が張り裂けんばかりの嗚咽を漏らす。
 理不尽な現実を受け入れられない逃避。どうして自分がこんな目に、という後悔。もう二度と射精の快感を味わうこともなく、幸せな家庭を築くこともできないのだという絶望。それらの様々な感情が混沌と混ざり合い、吉野は沸きあがってくる想いのすべてを搾り出すように深く深く吐息を漏らしながら、声を押し殺して泣き続けた。
あざみ「大丈夫ですよ、先輩。まだ完全に潰れたわけじゃありませんから。ブチブチって音がしてましたから、たぶんタマタマを守っていた白膜が破けて、その中身が出ちゃってる状態なんだと思います。なので今すぐ病院に行って治療してもらえば、ちゃんと治してもらえると思いますよ」
吉野「ぁ、ぅ……ぐっ、ひぅ……ほ、ほんと……あざみ……?」
あざみ「ええ、だから――」
 少女がすっと吉野から身を離す。
 間合いをはかり、助走をつけ、まるで何かを思い切り蹴り上げるように。
あざみ「もう一度蹴って、完全に潰しますね」
 悪魔じみた少女の笑顔に、吉野の思考が凍りついた。
あざみ「いきますよ、先輩。タマタマが潰れる感触、しっかりと感じてくださいね」
吉野「ぁぁあああっ! まってっ! 待ってっ! あざみぃっ、待って、やだっ……っ!」
 最後の力を振り絞った静止の声も空しく、少女の脚が無慈悲に振り上げられる。
あざみ「せーのっ」
 次の瞬間、全体重を載せた少女の蹴りが吉野の睾丸に叩きつけられた。

-4-

 吉野の陰嚢内では、白膜の裂けてしまった片方のタマの内側から、圧力によって精巣の組織が半分ほどずるりと押し出されていた。薄いピンク色をした柔らかい組織は、内出血でより赤みがかっている。
 精巣の内部構造は、主に精子を作るための精細管とその隙間を満たす間質細胞から成っている。精巣網から伸びる精細管は、いくつにも枝分かれして細密に曲がりくねり、折りたたまれながら精巣内にびっしりと詰まっている。雄の生殖に必要不可欠な精子は、その内側で生成されているのだ。そして精細管の外側を埋めている無数の間質細胞は、男性ホルモンを分泌する機能を果たしている。
 まさしく男性機能の中枢ともいえる睾丸の内部組織。
 だがその重要性に反比例するように、それは突けば崩れる豆腐のように脆く壊れやすい。
 あまつさえ白膜に守られていない無防備な状態では、少女の手のひらに生殺与奪を預けているのと変わらない。
 そんな脆弱な睾丸実質を、皮膚一枚を隔てて少女のつま先が押し潰したのだ。
あざみ「――せんぱいのタマタマ、私にください」
 ――グシュゥッ……!
 ――ぶちゅっ、ぶちぶちっ……ぐちゅっ……!
 肉の詰まった塊が圧壊する生々しい破砕音。
 白膜の残骸がズタズタに引き裂かれるとともに、一点に集中した蹴りの衝撃が剥き出しの睾丸に襲いかかった。幾重にも連なった精細管の塊が突き崩され、形を失って千々に弾け飛びながら少女の足先にすくい上げられる。さらに少女は半壊したタマを股間に押し付けて、彼の男性機能にとどめを刺すかのように執拗にすり潰していく。
 既に吉野のタマは再起不能なまでに破壊され、肉片と化していた。
吉野「~~~~っ!」
 大きく開かれた吉野の口から、喉が張り裂けんばかりの絶叫がほとばしった。いや、それは叫んだというよりも呼吸を司る筋肉が衝撃によって硬直し、押し出された空気が声帯を滅茶苦茶に振動させただけに過ぎない。
 男に生まれてきたことを後悔するしかないほどの苦しみに襲われ、吉野はただひたすらに泣き叫ぶ。
あざみ(あはっ……。先輩の大事なタマタマ、私の足の上でグシャグシャになっちゃった……嬉しい……)
 興奮と喜色に頬を緩ませながら、あざみは足先に過剰なまでの力を込め、副睾丸ごとタマをゴリゴリと削るように押し込み続ける。
 すると、ひときわ強くタマを圧迫したそのとき、突然吉野のペニスに変化が訪れた。
あざみ(あ……先輩のおちんちん、なんだか震えて……)
 睾丸のひとつが潰れた直後だというのに、先ほどから雄々しく隆起し続けていた彼のペニス。それがまるで自らの最期を悟ったように身を震わせ、危機に際して子孫を残すべく射精の準備を始めたのだ。
 尿道を何かが勢いよく駆け登ってくる感覚と同時に、亀頭が一瞬ぷくっと膨れ上がる。
吉野「ぁ、ぁっ……っ! ~~~~っ!」
 ――びゅっ、びゅくっ……びゅく、びゅくんっ……っ!
あざみ「きゃっ……!」
 朱の混じった精液がペニスの先端から飛沫を上げた。
 精液と血、それから潰れたタマの残骸とが混ざり合ったペースト状の粘液が、睾丸に加えられた圧力によって輸精管を押し上げられる。そして律動とともにびゅくびゅくと小さな噴水を作りながら、赤い精液が返り血のように周囲に飛び散った。
あざみ「わぁ……」
 睾丸を潰されながら射精を続ける男の姿を目にして、あざみが感嘆に声を上ずらせる。
あざみ「フフッ……せんぱーい、いっぱい出してくださいね。ぴゅっ、ぴゅっーって……」
 少女に優しく見守られながら、吉野のペニスは一ヶ月ぶりの射精にぶるぶると打ち震える。
 一ヶ月にも及ぶ射精管理の日々の中、ずっとこのときを待ち望んでいたはずだった。
 何度も何度もあざみに寸止めを繰り返され、射精をお預けされ、気が狂いそうになる日々を送りながら、いつか少女が優しく微笑みながら射精させてくれるのだと信じていた。だからこそ、この拷問めいた仕打ちにも耐えてこれたのだ。
 ひたすらに頑張って、耐え続けて……その苦しみがいつか報われることを一心に祈りながら。
 だが、吉野が縋った一縷の希望は、最悪の形で叶えられた。
 その果てに待っていたのは、何の快感も官能もない苦痛だけの射精だった。
 やがて生命の滾りを出し切ると、吉野のペニスはひくひくと弱々しく脈動しながら、力尽きたように硬さを失い小さくなっていく。
あざみ「あーあ……先輩のタマタマ、ばいばいしちゃいましたね」
 顔を寄せた少女が耳打ちして、満身創痍の吉野をさらに追い詰めるように残酷な事実を突きつける。
あざみ「でも、よかったじゃないですか、先輩。人生最後の射精、ちゃんとできましたね」
吉野「………………ぁ……っ……」
 断続的に痙攣を繰り返しながら、吉野は小さな呻き声を上げる。
 あるいは声ではなく、それは磨耗した彼の精神がギシギシと軋みを立てる音だったかもしれない。
あざみ「先輩、そんなに痛いですか? フフッ……でも私はとっても気持ちよかったです」
 睾丸ひとつと引き換えに得られた少女の笑顔は、まるで天使のように愛らしく輝いていた。

-5-

あざみ「はーい、先輩。ちょっと失礼しますねー」
吉野「あ゛っ……っ!」
 吉野の表情が再び苦悶を滲ませる。
 あざみが彼の睾丸を手に取り、興味深そうに観察し始めたのだ。
 空気に触れているだけでも耐え難い痛みを発するタマを無遠慮に触られ、吉野が濁った悲鳴を漏らす。
あざみ「わぁ、あっつーい……ねえ、先輩、タマタマってこんなに熱くなって大丈夫なんですか?」
吉野「……ぅ、ぁ……ぁっ……」
あざみ「……ああ、ごめんなさい。大丈夫じゃありませんでしたね」
 そう付け加えて、少女はおかしそうに笑う。
あざみ「フフッ……それにぐにゅってして、なんだか柔らかくなってます。先輩のここ、面白い……」
 あざみがタマの感触を確かめるように、白く冷たい指先をぐにぐにと陰嚢に沈み込ませる。
 吉野の睾丸は、片側が明らかに異常なほど平べったく変形し、空気の抜けたボールのように無残にも弾力を失っていた。いくら指で探っても、かつてあった鶏卵のような形状は存在せず、その代わりビーズの詰まったお手玉のような、ざらついた柔らかい感触が返ってくる。精巣を構成する組織がぐずぐずに崩れたゼリーのようになっているのが、陰嚢の表皮を通して少女の手に伝わってきた。
 その心地よい手触りに、あざみはうっとりと瞳を潤ませて表情をとろけさせる。
あざみ「ん……気持ちいい……。先輩のタマタマ、このままずっと揉んでいたいくらいです……」
 醜悪に変形してしまった睾丸を、少女の美麗な指先がしなやかに蹂躙する。
 臓器が破壊された強烈な痛みが、体の内側でわんわんと反響し、共鳴しながらどこまでも大きく膨れ上がっていく。内臓を丸ごとかき回されるような圧迫感に、目蓋の裏で火花が散ったように視界が白く染まり、呼吸することもままならない。
吉野「ぁ……が、っ……ぁ……」
あざみ「フフッ、もみもみ~」
 悶絶する吉野の表情をじっくりと観察しつつ、少女は恍惚に浸りながら原型を留めていないタマの感触を手のひらで楽しむ。
あざみ「先輩、今まで頑張って精液を作ってくれたタマタマに感謝してください。この子のお陰で先輩は射精できたんですからね」
吉野「……ぁ……ぁ、ぁ……」
あざみ「せんぱい、可愛い……。私も先輩のタマタマ、たっぷり可愛がってあげますね」
 あざみの涼しげな顔立ちに嗜虐的な笑みが浮かび、タマを握ったままの手が撫でるような動きに変わる。
あざみ「よしよし、いい子ですね~」
吉野「ぁ……ぐっ、が……ぁ……っ……っ!」
 さわさわと軽く愛撫するような繊細な指の動き。
 だが極限まで研ぎ澄まされた痛覚は、たったそれだけの刺激で危険信号を発し、ゴリゴリと肉ごと神経を削られているかのような痛みへと変換する。
吉野「ぅ……ぁ、ぁ……ぇ、うっ、ぅぇぇっ……ぃ、ぁっ、う、ぇぇっ……っ!」
 耐え切れず、吉野は苦しげに息を引きつらせながら子供のような泣き声を上げる。
 もはや枯れ果てたと思っていた涙が、再び湧き水のように目尻から溢れ出すのを感じた。
あざみ「よしよし、なでなで~……フフッ、せんぱーい? どうして優しく撫でてあげてるのに痛がってるんですか?」
 そんな彼の姿がたまらなく愛しく感じられ、あざみは労わるように潰れたタマを揉み続ける。
 そうしているうちに、少女の指が陰嚢の反対側にコリッとした感触を捉えた。
あざみ「……あ、ほら、先輩。こっちのタマタマはまだ残ってるみたいですよ」
 睾丸の確かな弾力に手を止めた少女が、吉野を慰めるように言う。
 右足で蹴り続けた影響なのか、あの蹴りで潰れたのはあざみから見て右側のタマだけだったらしい。袋の内側で無残に弾け飛んだ右のタマとは異なり、左側に残ったタマは大きく腫れてはいるものの、依然として無事に形と機能を保っているようだった。
吉野(ま、まだ……片方、残ってる……完全に……潰れてはいないんだ……)
 辛うじて残された一条の光。
 それが吉野の心を照らすように、じわじわと胸の奥で広がっていく。
あざみ「フフッ……先輩、嬉しそう」
吉野「あ、あざ……み……あざみぃ……」
 吉野は絶え絶えの呼吸のなか、必死に少女の名を叫ぶ。
 朦朧とする意識では、そうすることでしか自分の感情を表すことができなかったのだ。
あざみ「はい、そうですね、よかったですね。私も嬉しいですよ。だって……」
 すると少女は潰れたほうのタマから手を離すと、もう片方のタマを両手で包み込むようにして握り込む。
 にっこりと笑みを浮かべる少女から、胸がざわつくような不穏な空気を感じ取り、吉野の表情がかすかに強張った。
あざみ「だって、今度は手で潰してあげたいと思っていましたから」
吉野「……ぇ、ぁ……ぇ……?」
 耳を疑うような少女の言葉。
 吉野の表情が固まり、口から疑問とも嗚咽ともつかない不明瞭な声が漏れる。
あざみ「せっかくタマタマは二個もあるんですから、色々な方法で潰さないともったいないですよね」
あざみ「フフッ……ですから、こっちはおててで握り潰しちゃいますね、先輩?」
吉野「ぁ……ぁ、ぁ…………」
 やがてその言葉の意味が脳髄に浸透していくにつれ、吉野の体が次第にカタカタと震え始める。
 そして血走った眼球を見開いて、堪えきれない恐怖にカチカチと歯が擦れ合う音を鳴らす。
 徐々に絶望に染まっていく彼の表情を眺めて口元を緩ませながら、あざみはこの上ない幸せと悦びを感じていた。

-6-

あざみ「さて、それじゃあ先輩、今までずっと一緒だったタマタマにお別れしましょうね」
 今やたったひとつしか残されていない睾丸を両手に収め、少女は鈴を転がすような声でその処刑を宣告する。
吉野「ま……まって……ま、まっ……待、って……っ!」
あざみ「はい、どうかしましたか、先輩?」
 苦痛に喘ぎながら必死に口を開く吉野に、少女が涼しげな口調で聞き返す。
吉野「ぁ、ぁ……あ、あざみ……さっ……させて……っ!」
あざみ「え……先輩、何ですか?」
吉野「あ、えぐっ……えっち、させてっ……せ、せめて……最後にあざみと……ぅ、ぅ……セックス、し……したいっ……っ!」
 それは搾り出すような叫びだった。
 少女は虚を衝かれた様子で、大きな目をパチパチと瞬かせる。
あざみ「せ、せんぱい……?」
吉野「お、おねがい……お願い、だからぁ……一回だけでもいい、いいから……うぇ、ぅぇぇ……っ!」
あざみ「あはっ、タマタマ片方潰されちゃったばかりなのにセックスしたいなんて、先輩ったら元気なんですね」
あざみ「……でも、そうですよね。先輩だって思春期の男の子ですもんね」
あざみ「タマタマ潰されちゃう前に、最後くらい私とセックスしてみたいですか?」
吉野「う、ぁ……ぁぁ……うん、うんっ……っ!」
 何度も頷き、あざみに泣きつくように最初で最後の性行為を頼み込む吉野。
 そんな惨めな姿になってまで自分のことを求めてくれていると思うと、たとえようもない嬉しさが胸にこみ上げてくるのを感じて、あざみはゾクゾクとした興奮に身を震わせる。口元に浮かぶ笑みが抑えきれない。
 少女はゆっくりと吉野に視線を合わせると、まじまじと瞳の奥を覗き込むように彼を見つめる。
あざみ「ダメです」
 そして何よりも少女の心を昂ぶらせるのは、そんな吉野の希望を跡形もなく踏みにじることなのだ。
吉野「ぇ……ぁ、や……ぁ、ぁっ…………っ!」
あざみ「セックスなんて絶対にさせてあげません。先輩が私と恋人みたいにえっちすることは一生ないんです。だって、先輩のタマタマはこれから完全に潰されて、一度も本来の目的に使われることのないまま、おちんちんダメにされちゃうんですから」
吉野「ぁ……や、やだぁ……そ、そんな……や、ぁぁ……っ!」
 恐怖に縮こまろうとする吉野のタマを、ピンッ、と少女が指で弾いた。
吉野「ぁ、ぎぃ……や……やめ、やめてっ……あざ、み、やめっ……っ!」
あざみ「嫌です、フフッ……」
 涙ながらの懇願をクスクスと一笑に付して、あざみは両手の指をタマの輪郭に絡ませる。
 赤黒く膨張した睾丸は、小さな片手ではとても収まりきらないほどの大きさになっていた。少女は左右から挟みこむように両手を回して、タマを手のひらの間に閉じ込めて逃げ場をなくす。そして副睾丸の後ろで拝むように指を組み合わせ、タマを下に搾り出すようにして引っ張り、しっかりと握り締める。
あざみ「はーい、先輩のタマタマ、つかまえたぁ……」
 少女の手のひらが、まるで吸い付くようにぴったりと睾丸に密着した。
 すると、タマがどくどくと脈動を打ち、火傷しそうな熱さを持っているのが手のひらに感じられる。それは今まさに吉野の睾丸が生きている証だった。
 それと同時に、これから潰される恐怖や絶望が震えとなって、彼の抱く感情がより鮮明に少女の手に伝わってくる。
あざみ「せーんぱいっ、もう逃げられませんよー?」
 哀れなタマの命運、男としての尊厳と矜持、吉野のこれからの人生を左右する決定権。
 そのすべてが少女のかよわい手のひらに委ねられ、支配され、文字通り掌握されてしまう。
吉野「ぁ……ぅ、ぁぁ……っ!」
あざみ「フフッ……それっ、ぎゅ~~っ!」
 あざみはすうっと軽く息を吸い込むと、勢いをつけて左右からタマを押し潰した。
 ――ミチ、ミチッ……!
 容赦なく加えられた圧力に耐え切れず、透き通るような白い両手の間で赤黒いタマがぐにゃりと平たく変形する。
吉野「ぃっ……ぃぎっ、ぁ……っ!」
吉野(ああ゛ぁ、あ゛っ、あ゛ぁぁぁぁぁぁーっ……っ!)
 睾丸の苦しみを代弁するかのような咆哮。
 激痛に体中の筋肉がギシギシと軋みを上げて、吉野は背筋を仰け反らせてがくがくと痙攣する。肢体をピンと突っ張らせ、腰をびくんびくんと跳ねさせながら、地獄の苦しみから逃れようと暴れ出した。
あざみ「せんぱい、だーめ」
 逃がさない、とでも言うように少女の手がタマをぎゅむっと固く握り締める。
あざみ「暴れちゃダメ。大人しくしててください。もっと強くしますからね?」
 そしてより一層力が込められ、ぎりぎりと圧力を加え続ける。
あざみ「ほら先輩、がんばれ、がんばれーっ、ぎゅっ、ぎゅ~~っ!」
吉野「が、ぁっ……ぁ、あ゛っ……っ!」
 ミシッ、ミシッ……と精子が破壊されていく音が内側から響き、吉野の背筋をぞわぞわと寒気が駆け巡った。
吉野(つ、つぶれ……潰れる! 潰れる!)
 限界を越える危険信号が、絶望的な予感を知らせてくる。タマを蹴り潰されたときの壮絶な痛みが脳裏に蘇り、去勢される恐怖が吉野の心を支配する。ジェットコースターが急降下するときのような冷たい浮遊感とともに皮膚が粟立ち、全身の毛穴が開き、どっと滝のような汗が噴き出した。
 クスッ……。
 脆弱な男の象徴を小馬鹿にするかのような、少女が小さく笑う声。
 だがそれもタマがひしゃげる鈍い音にかき消され、吉野の耳には届かない。
 ――ミチ、ミチッ……!
吉野「ぁ、ぇ……ぇぇ、えっ……ぐ、うぁ……っ!」
 内臓を攪拌されるような圧迫感。
 頭の内側で、耳鳴りが警告音のように鳴り渡る。
 それと同時に猛烈な吐き気が体の奥深くから押し寄せ、吉野は涙と鼻水に塗れた顔をくしゃくしゃに歪めた。
 平衡感覚が失われ、脳がぐらぐらと揺れているかのような眩暈に襲われる。
 もはや彼の睾丸が砕け散るのも時間の問題と思われた。
あざみ「……でも、やっぱりまだ潰すのはやめておきましょうか」
 だがそのとき、不意に少女が手に込められた力を緩め、吉野のタマを解放した。
吉野「ぁ、がっ……ぅぇ、ゴホッ、ゴホッ……」
 肺が酸素を求めて収縮と拡張を繰り返し、吉野は何度も咳き込みながら喘ぐように呼吸する。
 たとえ少女が手を止めても、苦痛はすぐには治まらない。吉野は奥歯を噛み締め、じっと息を潜めてタマを苛む重苦しい鈍痛に耐え続ける。呑み込み切れなかった嗚咽が、わなわなと彼の唇を震わせた。
あざみ「あは、その顔……とってもかわいいですよ、せんぱい……」
 涙を流しながら悶え続ける惨めな吉野の姿を、あざみはにこにこと楽しそうに見つめていた。
あざみ「もっともっと先輩のかわいい顔が見たいので、すぐには潰してあげません。だから……フフッ、先輩? まだまだいじめてあげますから、たっぷり苦しんでくださいね?」
あざみ「もしかしたら先輩、早くタマタマを潰して~、って泣きながらお願いするようになっちゃうかもしれませんね、フフッ……」
吉野「ぅ、ぁ……ぁ、ぁぁ……っ……」
 睾丸が潰れなかったことに安堵したのも束の間、少女から残酷なタマの運命が語られる。
 あまりにも惨いその仕打ちに、吉野の唇から言葉にならない感情が溢れ出す。
 いっそひと思いに潰されたほうが幸せだったのかもしれない。
 たった今、自分が感じた発狂しかねない恐怖と絶望が、これから始まる生き地獄の序章に過ぎないのだと、吉野は思い知るのだった。

-7-

 あざみが再び睾丸を両手に包み、やわやわとマッサージをするように揉みほぐす。
 先ほどとは比べ物にならない弱い力。
 だがそれさえも今の吉野には耐え切れず、彼は肩を震わせながら激痛に息を詰まらせた。
あざみ「さっきはごめんなさい、先輩。いきなりタマタマを蹴り潰されて、きっとすごく痛かったですよね。こっちのタマタマまで一気に潰して、もし先輩がショックで死んじゃったりしたら、私だって困ります。ですから安心してください、先輩。今度はさっきの蹴りみたいに急に潰したりはしませんから」
吉野「ぁ、がぁ、ぁっ……ぅ、ぇぇ……っ!」
あざみ「先輩が死んだり気絶したりしないように、こっちのタマタマはゆっくりゆーっくり時間をかけて、少しずつ潰していきましょうね、フフッ……」
 少女の声は、ともすれば愛の囁きかと錯覚してしまいそうなほど優しげに響いて。
 しかし語られる内容は男にとってあまりにもおぞましく、恐怖とともに吉野の心に刻み付けられていく。
あざみ「それじゃあ、先輩。ちょっとずつ手の力を強くしていきますね」
吉野「ぁ、ぁっ、やらぁっ……っ! やめ、やっ……あ、あざみぃ……っ!」
あざみ「ん~?」
 少女が思案するように首を傾げ、わざと迷うような素振りを見せる。
吉野「た、たのむから……あざ、あざみっ、おねがい……やめてぇ……お、お願い、しま……す……」
あざみ「ん~、ダメです」
 吉野の必死な反応を楽しみながら、あざみはクスクスと妖艶に微笑んだ。
 焦らすように袋の表面をなぞっていた手のひらが、中のタマを包囲するようにゆっくりと閉じられる。
吉野「ぎ、ぃ……ひっ、ぁ……っ!」
あざみ「フフッ……先輩、これだけでもう痛いんですか? まだほんのちょっとしか握ってませんよ?」
 少女は悪戯っぽい表情で、吉野が感じている苦痛の度合いを確かめるように、じわじわと握力を加え始める。
 吉野のタマは逃げないように固定された状態のまま、小さな空間に圧縮されていく。
あざみ「本当に辛いのはまだまだこれからですよ? 覚悟してくださいね、先輩」
 じわりじわりと緩やかに、だが確実に、本来の形を失ってひしゃげていくタマの感触。
 自分の手の中に無数の生命が詰まっているのだと思うと、あざみは男性の神秘的な身体に感動を禁じえない。
あざみ「ああ……ここに先輩の赤ちゃんの素がたくさん泳いでいるんですね……」
 少女はうっとりとした様子で瞳を潤ませ、頬を熱く火照らせる。
 そして昂ぶる胸の鼓動を抑えようと、深く深く息を吸い、湿り気を帯び艶めいた吐息をついた。
あざみ「せんぱいのタマタマ……かわいい……ころころ~、ぐりぐり~」
吉野「ぁぇ、ぇ……んぎ、ぃっ……がぁっ……っ!」
 圧迫されているタマに両手の親指を当てて思い切り押し込むと、吉野の体ががくがくと跳ねた。
あざみ「そんなに苦しいんですね、先輩……かわいそう……」
 吉野のこめかみには青い筋が浮き上がり、目は真っ赤に充血し、苦悶の表情でだらだらと脂汗を流している。
 たとえ少女にとっては存在しない器官でも、それが死ぬよりも辛い痛みを彼に与えているのは一目瞭然だった。
あざみ「フフッ……男の人の体って、本当に不思議で面白いですよね」
あざみ「だってそうでしょう? 男の子のシンボル……女の子を孕ませて、赤ちゃんを作るための大切なタマタマ……絶対に守らなきゃいけないところですよね。それなのに、そんな重要な場所が体の外にむき出しになって、情けなくぶらぶらと垂れ下がっているんですよ? 生物として欠陥があるとしか思えません。しかもちょっと強く握り締めるだけで、息もできなくなっちゃうくらい痛いだなんて……先輩ったら、無防備にも程があります。もっと反省してください」
あざみ「先輩がそんな風だから……かわいくて、もっといじめたくなっちゃうじゃないですか」
 ――ミチッ、メリメリッ……!
 言葉で吉野を嬲り続けながら、少女は親指の爪を立てて、ねちねちと執拗にタマをこね回す。
 同時に手のひらの力がさらに強められ、タマがギチギチと戒められた。
 それはまるで、進化の過程でタマという弱点を備えることになった男の過ちを責め立て、糾弾し、裁きを与えるように。
あざみ「大事なタマタマを的みたいにぶら下げてる先輩には、お仕置きが必要ですよね?」
 酷薄な笑みを湛えた眼差しが吉野を射抜く。
 少女は白い肌を桃色に上気させ、その瞳は光を反射して煌々と輝いて見えた。
あざみ「はーい、それじゃあタマタマにぎにぎするの、どんどん強くしていきますね」
あざみ「フフッ……先輩のタマタマは、どこまで耐えられるんでしょうか」
 握る手にますます力が込められ、吉野のタマがミチミチと軋みを立てて、さらなる変形を強いられる。
 ――ミシッ……ぎちっ、ぷちぷちっ……!
 睾丸が耐えられずひび割れていくかのような音。
吉野「ぁ、あ゛っ……か、ぁぁ……あ゛っ、あ゛っ……っ!」
 涙と汗が混ざり合い、ポツポツとささやかな雨を降らせる。
 瞬間的な痛みを伴う蹴りとは違い、タマを握られると鈍く重々しい苦痛が間断なく続き、体の内側に広がっていく。互いに共鳴し合い、人が認識できる痛みの範疇を超えて際限なく高まっていく苦しみは、少女が手の力を緩めない限り終わることがないのだ。
あざみ「わぁー……先輩のタマタマ、つよーい、かっこいい……あはっ、もっと強くしても大丈夫そうですね」
 あざみは力を一切緩めることなく、限界を試すようにどんどん上昇させていく。
吉野「ぉ、ぉごっ……ぉ、ぁぁ……う、ぇっ……ごぁっ、ぉぉ……っ!」
 吉野は無意識のうちに抵抗するように手足をバタつかせ始める。およそ耐え切ることのできない地獄のような苦痛。それを僅かなりとも和らげるためには、そうやって悶えることで痛みを誤魔化すより他なかったからだ。
 そんな虚しい抵抗も徐々に弱まると、やがて筋肉が弛緩し、ぶくぶくと口元から泡が吹き出す。
 吉野は失神と覚醒の中間のような状態で意識を彷徨わせながら、ぐったりと死んだように動かなくなっていた。
あざみ「せんぱーい、起きてますかー?」
 少女は小さく痙攣している吉野の唇に、そっと耳を傾ける。
 すると、吉野はか細い声で「たすけて、たすけて……」とひたすら命乞いを繰り返しているようだった。
あざみ「んー? 先輩、タマタマ潰してほしくなっちゃいました? 痛いの早く終わらせてほしいですか?」
吉野「……ぉ、ぉぁ……け、けて……たす、け……て……」
あざみ「フフッ……せんぱい……」
 あざみは睾丸を握り締めたまま、吉野に寄り添うように体を預けていく。
 少女特有の曲線がかった柔らかな感触が衣服越しに密着し、息がかかるほどの距離に少女の顔が近づいた。
 そして猫のように目を細めて、楽しそうな笑みを浮かべる。
あざみ「だーめ。まだ潰してあげません」
 少女はもたれ掛かるような姿勢で吉野の肩に頭を預け、彼の耳元に囁く。
 甘い吐息とかすかな含み笑いが、吉野の耳をくすぐるように撫で回し、ゾクゾクと痺れるような余韻を残した。
あざみ「だって私、もっともっと先輩と一緒に遊んでいたいんです。だから……潰れる直前で手を止めてあげますね」
あざみ「それで先輩が壊れちゃうまで、タマタマが潰れる寸前の痛みをずーっと与え続けてあげます。ね、楽しそうでしょう?」
吉野「ぁ……ぁっ、ぁぁ……」
 吉野の目が焦点を失い濁っていく。その両目から涙が溢れ出した。
あざみ「どうぞ、先輩。いつでも壊れちゃっていいですよ、フフッ……」
 終わりのない拷問じみた苦痛に、吉野が断末魔の叫びを上げる。
 それでもなお、あざみは容赦なく力を込めて、いつまでも彼のタマを握りながら遊び続けた。

-8-

 それからどれだけの時が経過したのか、吉野の朦朧とした意識では見当もつかない。
 少女が発するおかしそうな笑い声と熱っぽい息遣いだけが、静まり返った地下室に響いている。
 もはや吉野は抵抗らしい抵抗もなく、虚ろな表情で涙や唾液を垂れ流しながら地獄のような苦痛に身を任せていた。
あざみ「あ……先輩のタマタマ、ぷにゅぷにゅってなんだか柔らかくなってきました」
 そんな中、ぽつりと少女が怪訝そうに呟いた。
 延々と嬲られ続けた彼の睾丸は本来の弾力を維持できず、出来損ないの団子のようにぐにゅりと頼りない感触になりつつあった。
あざみ「さっきからずっと潰れる寸前のまま、握り続けてましたからね。もしかしたら白膜の内側で、タマタマの中身がもうぐちゃぐちゃに崩れちゃってるのかもしれません」
吉野「……ぉ、ぁっ……っ、ぅ、ぁぁ…………」
 少女から淡々と告げられる言葉に、一瞬にして顔から血の気が引いていく。
あざみ「そろそろ先輩の男の子も終わりみたいですね」
 遺伝子を絶たれる恐怖がゾクリと湧き上がり、吉野の表情が苦悶と絶望に歪んだ。
吉野「ぁ、ぉぉ……がっ、ぁっ……あ゛っ、あ゛ぁぁ……っ!」
あざみ「フフッ……えい、えいっ、ぎゅ~~っ!」
 ――ぐじゅ、ぐしゅぅぅっ……!
 少女が思い切り両手にタマを挟み込むと、手のひらの中で瑞々しい果実が絞られるような生々しい音がした。
あざみ「あ゛っ……ぉっ、ぉぉぉ……っ!」
 吉野は悲嘆の叫びを上げながら、全身を硬直させびくびくと痙攣する。
あざみ「ほらほら、先輩、どうですか? 年下の女の子にタマタマの片側を潰されて、最後に残った一個ももうすぐ潰されちゃうんですよ。先輩のおちんちん、壊れて使い物にならなくなっちゃいますね。そうしたら、先輩は一生女の子とセックスできないまま、これから先もずーっと童貞さんのままですね」
あざみ「あーあ、せんぱい、かわいそう……」
 憐憫の情を向ける言葉とは裏腹に、その表情はひどく嬉しそうだった。
あざみ「まぁ、どうせ先輩のおちんちんなんて後輩のタイツを盗んでオナニーするときくらいしか使う機会もないでしょうし、別にどうなってもいいですよね」
 ――ぎちゅっ、メリメリッ……!
吉野「ぉ、ぉ……ぁ……が……」
あざみ「せっかく男の子として生まれてきたのに、先輩は女の子とえっちすることも、赤ちゃんを残すこともできないんですね。先輩のおちんちんは、暖かくて柔らかい女の子の感触を知らずに一生を終えるんです。……これじゃあ先輩のおちんちんとタマタマ、何のためについてたのかわかりませんね」
 ――ぎちっ、ぎちぎちっ……ゴリッ……!
吉野「ぅ、ぐっ……ご、ぉぉぉっ……っ!」
 脳を震撼させる不協和音とともに、少女の握力に耐え切れず吉野のタマが内側から崩れ、ゆっくりと断種されていく。
あざみ「……それとも、もしかして私に壊されるために先輩は男の子に生まれてきたんでしょうか」
あざみ「あはっ……もしそうだったら、私、とっても嬉しいです」
 少女が楽しそうに口にする言葉のひとつひとつが、吉野の心に突き刺さり、粉々に打ち砕いていく。
 男として生きてきた人生のすべてを否定されても、目を背けることも耳を塞ぐことも叶わず、身動きひとつ取ることさえできない。嘲笑と辱めの言葉を浴びせられながら、吉野はただぼろぼろと涙を零し続ける。
吉野「ぅ、ぅぇ……え、ぁ……うっ、ぅぇぇっ……っ!」
あざみ「悔しいですか? 怖いですか? フフッ……でも、絶対にやめてあげません」
あざみ「だから先輩、残念ですけど、タマタマは諦めてくださいね?」
吉野「がっ、ぁっ……あ゛っ、~~~~っ!」
 なぜ自分がこんな辛い目に遭わなければならないのか。
 男に生まれたことへの絶望的な後悔。だが男だからこそあざみに愛してもらえるという幸福。
 その二つがせめぎ合い、言葉にできない混沌とした感情の奔流が涙となって吉野の両目から流れ落ちた。
あざみ「あれ……? せんぱーい、おちんちんまた大きくなってきちゃいましたよー?」
吉野「ぎ、ぃっ……ぉぉ、ぉ……」
 吉野は自分でも何故なのか理解できないまま、ペニスをぐんと天高くそそり立たせる。
 そして今度こそ最後の射精へと向けて、びくびくと亀頭を上下に揺らし、力を振り絞るように脈動を始めた。
あざみ「わぁ……おちんちん、射精したがって震えてますよ。これから潰されるのに元気なんですね」
 つい先ほど睾丸のひとつを潰されたばかりだというのに、少女とのセックスを諦められないかのように。愛する恋人のまだ未成熟な子宮を征服し、雄の欲望を吐き出して種付けすることを夢見て、彼のペニスは未練がましく勃起し続けていた。
あざみ「絶対に気持ちよくなんてさせてもらえないのに、それでも期待して大きくなって……先輩のおちんちんって、本当に懲りないんですね」
あざみ「フフッ……タマタマ潰されそうになりながら、えっちなことでも考えてたんですか、先輩? それとも年下の女の子にタマタマ潰されるのが嬉しくて、興奮しちゃったんですか?」
吉野「ち、ちが……あっ、が……ごぉ、ぁぁっ……っ!」
 あざみがますます力を込めて圧迫すると、それに呼応するようにペニスがガチガチに張り詰めていく。
あざみ「へんたい、へんたーい……あははっ」
 少女にどれだけ詰られ、罵られ、馬鹿にされても、吉野のペニスは己の遺伝子を受け入れてくれる異性の子宮を求めて、いつでも精子を発射することができるように雄々しく脈打ち、鈴口を物欲しげにパクパクと開閉させる。
あざみ「本当に先輩はしょうがない変態さんなんですから……」
吉野「ぁ、ぁ……あ、あざ……み……あざみぃ……ぅ、ぇぇ……っ!」
あざみ「はい、大丈夫ですよ。私は先輩のこと、ちゃんとわかってますから。悪いのは先輩じゃなくて、男の人をえっちな気持ちにさせるタマタマのほうですものね? これがあるから、男の子は性欲に支配されて、えっちなことばかり考えるようになっちゃうんですよね?」
あざみ「ですから、そんな変態さんの悪いタマタマは、恋人である私が責任を持って退治してあげますね」
 ――ごりゅっ、ぐちぐちっ……!
吉野「ぃぎっ、ぁぁぁ……っ!」
あざみ「まぁ、私は先輩思いの優しい優しい後輩なので、タマタマを潰されながら射精するのだけは許してあげます。どうせこれから去勢されて、おちんちん役立たずになるんですからね。最後くらいびゅーびゅーってたくさん射精したいですよね?」
あざみ「いいですよ……先輩の精液、タマタマの中身と一緒に最後まで搾り出してあげます」
吉野「ぇ、ぇっ……ぉ、うぇぇ……ぁっ……」
 吉野はだらしなく開いた口元から舌を垂らし、目蓋をピクピクと痙攣させながら白目を剥いている。
 そんな彼の様子を間近にじっと見つめると、少女は満足げに頬を紅潮させ、嫣然とした笑みをこぼす。
あざみ「いきますよ、先輩……せーのっ」
 ――ぎゅぅぅぅ……!
 睾丸を囚える檻のようにぴったりと閉じられた少女の手が、渾身の力でタマを握り締める。
 ――ミシミシッ……ぎち、ぎちっ……!
吉野「……っ、っ…………っ!」
 暴れるだけの余力もなく、吉野はただ肢体を細かく震わせながら、その激痛に息を詰まらせた。
 吉野の頭の中でぷちぷちと血管が切れる音がして、眩暈のように視界が明滅を繰り返す。がくがくと膝から力が抜けて、踏ん張ることもできずに崩れ落ちる。吉野を吊り下げるロープが、彼の心と連動するかのようにぎりり、と軋みを上げた。
 そして少女の拳の上で屹立するペニスの先端から、とくとくと鮮血が湧き出した。
 原型を留めないほど上下左右から圧迫された睾丸から、収まりきらなかった血液が尿道を駆け上ってきたのだ。当然、射精のような快感などあるはずもなく、吉野は「あ゛ーっ、あ゛ーっ」と咽頭の奥で小さく叫びながら、どろどろと赤い液体を出し続ける。
あざみ「あれ……? 思いっきり握ったのに、まだ潰れません。先輩のタマタマ、意外にしぶといんですね」
 ――ゴリッ、ゴリッ……!
 手の中で何度もタマを押し潰しながら、あざみが不機嫌そうにわずかに眉を寄せた。
 かと思えば、その表情がパッと輝きを取り戻す。
あざみ「あ、そうだ……。先輩、これならどうですか?」
 少女は一旦左のタマから手を離すと、睾丸全体を掴み直して、根元からぐるんと横にねじった。
あざみ「こうやって……フフッ、タマタマをねじねじ~って……えいっ」
 そのまま何度もぐるぐると睾丸をねじり上げながら、雑巾を絞るように根元から下へタマを追い詰めていく。
吉野「ぃ、ぁがっ……ぁ、ぁっ……っ!」
 既に潰れているもう片方のタマも容赦なく巻き込んで締め付けられ、吉野が悲痛な叫び声を上げた。
 だが少女は自分のアイデアに自信ありげな笑みを見せて、タマをねじる作業を実践に移していく。激痛が走り悶絶する吉野を見ても平然としながら、残酷なまでの無邪気さでタマを変形させ続ける。
 すると遊びがなくなりパンパンに張り詰めた袋の端に、あまりにも無防備なタマの輪郭が晒される。
あざみ「……うん、大丈夫。これなら私の力でも潰せそうですね」
 逃げ場を失って処刑を待つしかないタマを、少女は下からすくい上げるように手のひらに載せて、最後の感触を確かめるように優しく握り締めた。そしてもう片方の手を上からタマに被せ、ギチギチとさらにひねりを加えていき、ゆっくりと去勢の準備を整える。
 あざみは胸の内で嘆息する。ぷにゅぷにゅとした愛らしいタマの感触も、これで最後だと思うと名残惜しい。
 改めて吉野へ向き直ると、少女は涼しげな顔で淡々と告げた。
あざみ「それじゃあ、そろそろ潰しましょうか」
 残虐性に満ちた言葉に、吉野がびくりと身を固くして絶句する。
吉野「ぁ…………」
 今にも気絶しそうな苦しみのなか、おそるおそる少女の顔を窺う。
 涙で滲んだ視界にぼんやりとあざみの表情が映し出される。
 笑顔とともに少女の瞳に浮かんでいる紛れもない本気に、吉野は己の避けられない運命を悟り、絶望に身を震わせた。
あざみ「さて、先輩、覚悟はいいですよね?」
吉野「ぁ、ぇ……や、ぁ……やめ……ぁ、やだぁ……うぇぇ……つぶさ、ない……で……」
 それでもなお諦めきれず、吉野は泣きじゃくりながらかぶりを振って哀願する。
あざみ「先輩、必死になっちゃって……フフッ、かわいい……」
吉野「ぇ、ぐすっ……う、ぐっ、ぅぁぁ……やぁぁ……やだぁ……えっ、ぐっ……うぅぅ……っ!」
あざみ「だーめ。先輩の泣き顔を見てたら、ますます潰してみたくなっちゃいました」
 吉野はがくりと肩を落として、なす術もなく現実を拒絶するように嗚咽を漏らし続ける。
 しかしそんな惨めな姿も、少女にとっては嗜虐心をそそる光景でしかない。
あざみ「……ねえ、先輩? そんなに私の手でタマタマを潰されるのが嫌なら、別の方法にしてもいいんですよ? フフッ……たとえば、ハンマーで思い切り叩き潰してあげましょうか。それとも万力で挟んで潰れる直前の状態に固定したまま、タマタマが真っ黒に壊死するまで放置してほしいですか? ああ、タマタマにたくさん針を刺して、針山みたいにしてあげるのもいいかもしれませんね。それで最後にはタマタマの上に板を置いて、体重をかけて踏み潰すんです。きっとタマタマの内側で無数の針が滅茶苦茶に折れ曲がって、中身がズタズタになっちゃうんでしょうね……」
 少女の口から語られるおぞましい想像を耳にして、吉野の目の前が真っ暗に染まる。
あざみ「そしたら先輩、一体どうなっちゃうんでしょうか……?」
吉野「ひっ……ぇっ、ぁ、ぁ……ひぃっ……っ!」
 その光景を考えただけで体の震えが止まらなくなり、歯の根が合わずにカチカチと音を立てた。
 今まで吉野が地獄のような責め苦に辛うじて耐えてこられたのは、ひとえにそれが愛する少女から与えられる苦痛だったからだ。それなのに、最後の最後でそんな風に無機質な方法で潰されるなど耐えられるはずがない。
あざみ「先輩、そっちのほうがいいんだ?」
吉野「ぁぁ、ぁ……や、やだ……いやだぁ……うぇ、ぇっ……ゆ、ゆる……してぇ……」
 拗ねるようにツンとそっぽを向いていた少女が、吉野の答えを聞いて満足そうに頷いた。
あざみ「うんうん、そうですよね。先輩だって、道具よりも私の手で潰されるほうが嬉しいですよね?」
あざみ「フフッ……私にタマタマつぶしてもらったほうがいいでしょう? ……ね? つぶさせて、せんぱい?」
 ねっとりと絡みつくような甘い少女の声がするりと鼓膜に入り込み、吉野の脳髄を溶かしていく。麻痺してしまったかのように頭の中がジンジンと熱を持ち、段々とあざみの言葉に逆らえなくなっていく自分を感じる。
あざみ「ね、せんぱい? 私にどうしてほしいのか、ちゃんと自分の口から言ってみてください」
吉野「ぁ、ぁ……ぅぅ……そ、それは…………」
 痛みや恐怖のせいだけでなく、逡巡に吉野の声音が震えた。
 その言葉を口にしてしまえば、一巻の終わりだとわかっている。だが、突きつけられた悪魔のような二択の前に、もはや彼が選べる道は他にないのだ。
 どうしてこんなことになってしまったのだろう……そう吉野は自問自答する。
 あざみという少女とであったときから、すべては運命付けられていたのだろうか。
あざみ「先輩のタマタマ、怯えちゃってかわいい……フフッ……」
 岐路に立たされ葛藤する吉野の姿を、あざみはじっと見つめている。
 彼の決断を促すように、ときおり少女の両手が握り締めたままのタマをコリコリと指先で弄ぶ。少女が早く睾丸を潰したくてうずうずとしているのが、タマを通して伝わってくるようだった。
吉野「ぅ、ぅっ……ぁ……あ、あざみ……あざみぃ……」
あざみ「はい、先輩」
 喘ぐような呼吸とともに、たどたどしく少女の名を呼ぶ。
 声を引きつらせ、何度もつっかえながら、吉野はもつれる舌で途切れ途切れに言葉を紡ぐ。
吉野「つ……つ、つぶして……ください……。せめて……あ、あざみの、手で……つぶされ、たい……です……」
あざみ「……ん……せんぱい……っ」
 その瞬間、少女が感激するようにゾクゾクと肩を震わせた。
 俯いた表情に、にやりと不敵な笑みが浮かび、思わず唇の端からクスクスと声が漏れる。
あざみ「はーい、よくできました。先輩、お利口さんですね」
 これから去勢されると知ってなお、自分の命ともいえる睾丸を差し出す男の姿に、あざみは胸の奥から熱いものがこみ上げてくるのを感じた。
吉野「う、ぇぇ……ぁ、ぁぁっ……っ!」
 自分で言ったはずの言葉に呆然として体を戦慄かせる吉野。
 そんな彼に愛情のこもった眼差しを送りながら、あざみがタマをゴリゴリと圧迫する。
あざみ「ではお望み通り、私が先輩のタマタマを潰して差し上げます」
 ――グリュッ、メリメリッ……!
 醜く捻れたタマが少女の手のひらに挟み込まれ、可愛らしい指先が絡みついて爪を立てた。
吉野「ぁ、ぁっ、ぁぁ……あ゛っ、あ゛あ゛ぁっ……っ!」
 楕円形の膨らみが容赦なく押し潰され、じわじわと圧壊していく激痛に、吉野が全身を痙攣させて大きく背中を仰け反らせる。助けを求めるようにパクパクと小刻みに震える唇から、肺の中の空気をすべて吐き出してしまうかのような絶叫が漏れた。
あざみ「あ、もう……暴れないでください。先輩は男の人なんですから、痛くても我慢できますよね?」
あざみ「まぁ、もうすぐ先輩は男の子じゃなくなっちゃうんですけど」
 その滑稽な言葉におかしさがこみ上げたのか、少女が押し殺した失笑を漏らす。
 ――ミシッ……ぎち、ぎちちっ……!
吉野「ぁっ……っ……っっ……ぁ……っ……っ!」
あざみ「大丈夫ですよ、先輩。タマタマが潰れても、先輩が壊れても、私は絶対に先輩を見捨てたりしませんから」
あざみ「私が先輩の居場所になります。私が先輩を守ってあげます。他の事は全部、私が代わりにやってあげます。だから何も心配しなくていいんですよ。先輩は何も気にせず、全力で苦しんでくださいね」
 ――ぐじゅっ、ぎちっ……ぷちぷちっ……!
 張り詰めた繊維質の組織が少しずつ千切れ、プチプチと弾けていく音。
 再びペニスの先端からちょろちょろと赤い液体が静かに流れ出し、陰茎を伝って落ちた雫が小さな血の池を作る。
吉野「……っ、~~~~っ! っ……っっ……っ!」
 吉野は、自分が絶叫していることさえも認識できなかった。
 何も聞こえない。真空の宇宙空間に投げ出されたかのように周囲から音が消え、静寂で満たされる。
 地下室の冷たい空気も、肌に触れる少女の体温も次第に遠ざかり、思考に靄がかかったように何もわからなくなっていく。まるで痛覚だけを残してそれ以外の身体感覚が消え失せ、自分が睾丸だけの存在になったかのような錯覚に陥る。
 ――ミシミシッ……ぎちぎちっ、ごちゅっ……!
 その破砕音にゾッと背筋が凍りつき、鮮烈な激痛が吉野に襲い掛かった。
 限界に達したタマが、圧力に耐え切れず不可逆的に変形を遂げたのが直感的に理解できてしまった。
 吉野のタマは少女の指の形に合わせて歪にひしゃげてしまっている。もう二度と、元の形状には戻らないだろう。
 たったひとつ残った睾丸が無残に潰されていく絶望的な感触に、ふっと吉野の意識が飛びそうになる。
あざみ「せんぱい、気絶しちゃダメです……」
 ――ぐじゅじゅっ……ゴリゴリッ……!
 だが少女の手から与えられる激痛は、失神することさえ許してはくれない。
あざみ「ほら、しっかりしてください。先輩が反応してくれないと寂しいじゃないですか」
あざみ「先輩の大事な大事なタマタマの最期、私と一緒にちゃんと見届けてあげましょうね?」
 この苦痛から逃れる術はないのだと思い知らせるかのように、あざみはタマを握る力を上昇させていく。
吉野「……っ、っ……っ、ぁ……ぁ……っ!」
 底のない沼に飲み込まれるように目の前が暗くなり、どんよりと濁った瞳から止め処なく涙が溢れる。
 吉野の声はがらがらと今際の際のようにかすれ、絶叫もやがて弱々しい呻き声へと変わっていく。
あざみ「あは、せんぱい……もうすぐ潰れちゃいそうですね……」
 少女は妖艶な表情で、うっとりと熱のこもった吐息をつく。
 愛する人の生命の灯火が、今まさに手の中で消えかけていくのをまざまざと感じて、満足そうに柔らかな微笑を浮かべた。
吉野「ぁ、ぁ……あ゛…………あ゛、あぁ…………」
あざみ「先輩、ほら、こっち向いてー?」
 その声が聞こえたのかは定かではないが、吉野の首がかすかに動いて、目の前に顔を近づけている少女と視線を合わせる。
あざみ「はい、そうです……そのまま大人しくしていてくださいね。先輩がタマタマを潰される瞬間の顔、私によく見せてください。フフッ……先輩が泣いちゃう顔も、苦しむ表情も、全部……私がじーっと見つめていてあげますね」
 クスクスと喜悦を載せた笑みを浮かべながら、あざみは手の力を限界に向けて強め始める。
 非力な少女のささやかな握力。だが半壊した吉野のタマに、それを防ぐだけの弾力はもう残されていない。
あざみ「さ、潰しましょうか」
 暗い愛情を秘めた少女の両目が期待に輝く。瞳の奥にハートマークさえ浮かんで見えるようだった。
 これから愛する恋人を破壊しようとしているにもかかわらず、まるでそれこそが自分にできる最大の愛情表現だとでもいうかのように、少女は心の底からこの行為を楽しみ、至上の幸福感に満たされていた。艶かしい魔性と童女のような無邪気さの同居した、不思議な魅力を放つ少女の笑顔が、吉野の心を魂ごと捉えて離さない。
 普通とは異なる愛情のカタチ。
 それでも、吉野はあざみのことが好きだった。
吉野「…………ぁ…………ぁ、あ……ざ、み……」
あざみ「先輩、大好きですよ……」
 少女の顔がゆっくりと迫って。
 チュッ、と。
 乾いた唇に触れる、暖かくも柔らかい瑞々しい感触が、朦朧としていた吉野の意識を引き戻して明瞭にする。
 少女の艶やかな黒髪が頬を撫でる。甘い吐息が鼻腔をくすぐり、クスッと小さく笑う声が目と鼻の先から聞こえた。
 何が起こったのか、すぐには理解できなかった。
あざみ「すき……だいすきです、せんぱい……」
あざみ「……だから、先輩にとって私以外の大事なもの、みんな壊していいですよね?」
 再びそっと唇を寄せて、二人の距離がゼロに近づいていく。
あざみ「――先輩を、私だけのものにしてあげます……」
 呟くようにそう言って、優しいキスとともに少女の両手が睾丸を力いっぱい押し潰す。
 ――ぎゅぅぅぅぅ……!
 吉野をいたぶって遊ぶためではなく、ただ冷徹に去勢するための本気の力が睾丸に加えられた。
 タマを貫かれるような激痛に、ひやりとした冷たい予感が彼の頭をかすめる。
 そして同時に、あざみと出会ってから今までの出来事が走馬灯のように吉野の脳裏を駆け巡った。
 ――ぎちっ……ぶちぶちっ、ぶちゅっ……!
 その直後、ひときわ大きな音を立てて、少女の手の中で熟した果実のような水気を含んだ塊が弾ける感触があった。
 圧力に耐え切れなくなった白膜が内側から弾け飛び、その中身が少女の指先で搾り出される。
吉野「んっ……っ! ~~~~っ、っ…………っ!」
 男だけに課せられた最悪の苦しみに身を悶えさせながら、吉野の発する悲鳴が少女の唇にかき消される。
 あざみとのキス。待ち望んでいた幸せの瞬間が、睾丸を失う絶望とともに訪れたのだ。
あざみ「ん、ちゅっ……せんぱぁい……フフッ……」
 少女は恍惚に目を細めながら、吉野の瞳から光が失われていく様をじっくりと観察していた。
 その余韻に浸りながら顔を離すと、二人の唇の間にねっとりと淫靡な糸が垂れ落ちる。
あざみ「わぁ……やっぱりこの感触、気持ちいい……。フフッ、先輩のタマタマ二つとも潰れちゃった……」
 二個のタマが修復不可能なほど破壊されたことを確信して、少女が声に感嘆を滲ませる。
 男性機能は完全に失われ、吉野の睾丸は生殖という雄としての役割を果たせない、役立たずの物体と化していた。
 ――ぶちっ、ぶちぶちっ……ぐぢゃっ、ぐちゅぅぅぅ……!
 無残に変形し弾力を失った睾丸を、少女が丁寧な手つきで執拗にぐちゅぐちゅと握り潰し続ける。
 人生最大の苦痛を味わっているであろう吉野に心を痛めた様子もなく、タマを潰された直後でもお構いなしに、少女はそのまま手を一切緩めることなく、さらなる力を込めていく。
吉野「っ……っ、ぁ……っっ…………ぁ……っ!」
 少女の指先がうごめく度に、吉野の中で男としての何かが音を立てて崩れていく。
 ひくひくと震えるペニスの尿道口から、ぴゅくっ……と勢いの弱い精液が噴き上げた。精索ごと何重にもねじられた輸精管を通過した少量の精液は、血に混じってどろどろと赤みの濃いピンク色に染まっている。
あざみ「フフッ……先輩が気持ちよく射精できるように、お手伝いしてあげますね」
 ――ぶちゅっ、ぐりゅ……ぐりぐり……!
 射精の最中も潰れた睾丸を揉みしだかれ、想像を絶する苦しみの中で精液と血を搾られる。
あざみ「どうですか、先輩? 男の人として一番大事なものを失くしながら射精するの、気持ちいいですか?」
 あまりの激痛に失神することもできず、吉野はショックとストレスで恐慌状態に陥ったままガタガタと反射的に痙攣し続ける。その顔は呆然としたような表情で固まり、額と全身にはびっしりと玉のような大粒の汗が浮かび上がっていた。やがて内臓から染み出してくるような耐え難い鈍痛に、眼球がぐるんと上を向き、口から細かな泡を吹き始める。
 睾丸をねじり潰されながらの、快楽の一切を伴わない血涙のような射精。
 それが、吉野が人生において最後に経験する射精だった。

-9-

 性感によるものではなく物理的に押し出されるだけの射精が終わると、鈴口からぶくぶくと血の泡を噴きながら、吉野のペニスは力なく萎れていく。そして少女の手の上にふにゃりと崩れ落ち、そのまま死んだように動かなくなった。
 吉野自身もぐったりと脱力し、糸の切れた人形のように微動だにしない。
あざみ「あーあ、これでもう赤ちゃん作れなくなっちゃったんですね。フフッ……残念でした、先輩」
 吉野の股間の前にしゃがみ込むと、あざみはすっかり変形してしまった睾丸をつんつんと指先でつつく。
 それだけで激痛が走っているのか、よくよく見てみると吉野の体がふるふると細かく痙攣を繰り返しているのがわかった。
あざみ「フフッ……ねぇ、先輩? どれくらい痛いんですか? 後輩の女の子にタマタマ潰される瞬間、どんな気持ちだったんですか? もう永遠に誰ともセックスできないんですよ?」
 かつてタマだったものを指先で弄びながら、少女が残酷な問いかけを浴びせてくる。
 だが今の吉野がそれに応えられるはずもない。彼は苦痛のあまりぽかんと口を開けて、放心状態のまま小さく呻き続けるだけだ。
あざみ「……まぁ、先輩みたいな変態さんが女の子とえっちしたり、子供を作ったりできるわけありませんし、しょうがないですよね。使い道のない先輩の遺伝子は、ここで淘汰されちゃう運命だったんですよ。これも自然の摂理ですから、潔く諦めてください」
あざみ「役に立たないタマタマ、最後に私のオモチャになれてよかったですね、先輩?」
 雄としての存在価値を完全に否定され、少女の冷笑に晒されても、言い返すことさえできない。
 まばたきを忘れたかのように目を見開いたまま、吉野は静かに涙を流し続ける。
あざみ「さ、先輩。そろそろ続けますね」
 不意に睾丸をむぎゅっと掴まれ、吉野がくぐもった呻き声を上げた。
 赤黒くなっている睾丸に触れると、燃えるような熱が手のひらに伝わってくる。
 タマが潰れたことでやや小ぶりになった陰嚢をしっかりと両手に収めると、少女はおもむろにそれを揉み始めた。
吉野「……んっ、ぉ…………が、ぁ……ぉ、ぉぉ……っ!」
 驚愕と混乱。わけもわからず理不尽に訪れた苦しみに、吉野は息を詰まらせて悶えるしかない。
あざみ「フフッ……先輩、もう終わりだと思いました? でも、ダメですよ。タマタマいじめ、まだ終わらせてあげません」
あざみ「先輩のタマタマをいじめられるのは今日が最後なんですから、私が満足するまで付き合ってもらいます」
 疲弊して青白くなった吉野の顔が、再び絶望に歪んでいく。
 残酷な手つきの前に咽び泣くしかない吉野の姿を、あざみは潰れた精巣の感触とともにじっくりと楽しむ。
あざみ「先輩のタマタマ、ぐちゃぐちゃになっちゃってますね……」
 少女は手のひらで陰嚢を固定し、左右の親指でグリグリと押し潰すようにしてタマの感触を探り当てようとする。だが寒天のような固さと弾力を持ったタマの感触は、どこにも残っていなかった。そこにあるのは、精巣の残滓とでもいうべき細切れになった肉片だけだ。
あざみ「フフッ……気持ちいい……。ほら先輩、ぎゅっ、ぎゅ~~っ……!」
 ――ぐちゅっ、ぶちっ……ぶちぶちぶちっ……!
 興奮気味に声を上ずらせながら、少女の無邪気な指先が睾丸を蹂躙していく。
 クラッシュゼリーのように細かく崩れた睾丸の心地よい感触は、何度繰り返しても飽きることがない。少女がずぶずぶと指をめり込ませるのに合わせて、柔らかいゲル状の組織が袋の中でぐにゅりと動き回り、癒しにも似た快感を与えてくる。もしかして女の子の胸を揉んでいるとき、男の人はこんな気持ちなのだろうかと想像して、あざみはクスッと小さく吹き出した。
 ずちゅ、ずちゅっ……と生々しい音が鳴る度に、耳をつんざくような濁った叫び声が部屋に響き渡る。
あざみ「安心してください、先輩。ちゃんと後で病院に連れて行ってあげますからね」
あざみ「……でもその前に……先輩のタマタマ、まだぷにぷにした細かい感触が残ってるじゃないですか。少しでも生き残った組織があったら、再生できてしまうかもしれません。だから病院に行っても絶対に治らないように、念入りにすり潰しておきましょうね?」
 男にとってあまりにも惨い宣告を、少女はこともなげに言ってみせる。
 睾丸を破壊することに何の痛痒も感じていないかのような少女の笑顔に、ゾッと吉野が心胆を寒からしめた。
吉野「ひっ……ぁ……ゃ、っ……や、ぁぁっ…………っ!」
あざみ「無事な細胞がひとつも残らないくらい、タマタマが粉々になるまで完全に潰しますから、それまで死なないように頑張ってくださいね先輩?」
 もはや人間の言葉を放棄した慟哭とともに、吉野の両目からぼろぼろと涙が流れる。
 自分の言葉のひとつひとつが彼にこの上ない恐怖と絶望を与えているのを、少女は満足げな表情で見つめていた。
あざみ「大丈夫ですよ、先輩。死にたいなんて思う暇もないくらい、ずーっと苦痛を与え続けてあげますからね」
 ――ぶぢゅぅぅっ……ぐりっ、ぷちぷちっ……!
 ゆっくりと丁寧に丁寧に、少女は心を込めて陰嚢を引っ張り、睾丸の残骸を押し潰していく。
 ほぐすような丹念な指の動きに、精巣の細胞が執拗に破壊され、生殖器としての機能を成さない肉塊に変わる。
 左右の袋の中身を擦り合わせるように手を動かすと、ざりゅ、ざりゅ……と砂の詰まった袋を握るような感触がした。
あざみ「せーんぱい、どうですか? タマタマがどんどんダメになっていくの、わかりますかー?」
吉野「……ぁ、っ……っっ……! っ……ぁ……ぁ……っ!」
あざみ「あは、痛そう……じゃあ、もっと強くしてあげますね?」
 吉野はがくがくと痙攣しながら背中を弓なりに仰け反らせて、ぎゅっと弦を引き絞るように全身を緊張させる。脂汗でぐっしょりと濡れた顔に浮かぶ苦悶の表情が、その痛みの激しさを物語っているかのようだった。
 タマの破片をすり潰される激痛で失神し、潰れた箇所をくちゅくちゅと攪拌される激痛で目を覚ます。
 そんな死すら生温いと思える地獄のような苦痛の中で、吉野は自分の精神までもが磨耗していく恐怖を味わっていた。意識がぼんやりと膜に包まれ、思考は千々に乱れ、次第に何も考えられなくなり、ただ刺激に反射的な反応を返すことしかできなくなる。
あざみ「あ、先輩。ここにもまだごろごろした塊が残ってますよ。ほら、こっちにも……」
 ――ぶちっ、ぷちぷちっ……ぐちゅっ……!
 あざみは緩衝材をプチプチと潰す子供のように夢中になって、睾丸の組織をいたぶり、もてあそび、ぐずぐずに崩しながら満遍なくすり潰していく。
 精索と繋がったままの精巣も、飛び散って痛みを感じなくなった小葉も、何ひとつ逃さないとでも言うかのように。
吉野「あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ……」
 その度に、吉野の声帯が本人の意思とは無関係に振動を繰り返す。
 そして窒息した魚のようにパクパクと開いた唇から、調律の狂った楽器のような意味を成さない音が漏れた。
あざみ「フフッ……先輩の情けない声、とっても可愛いですよ……」
 普通ならば耳を塞ぎたくなるであろう痛ましい演奏に彩られ、少女がますます情熱的にタマを両手で挽き始める。両手を臼のように擦り合わせ、睾丸の実質をミンチのように細かく砕き、跡形もなく潰していく。
 白桃のような肌を昂揚によって上気させ、うっとりと熱に浮かされたような表情をした少女は、胸の奥から溢れ出す愛情に満ちている。
 その横顔は、行われている背徳的な行為からは想像もつかないほど美しかった。

 そんな幸せな時間も、やがて終わりを迎える。
 既に吉野の精巣はほとんどがすり潰され、男性としての機能が残っていないことは明白だった。
 永遠とも思える苦痛に苛まれていた吉野とは異なり、少女にとってその時間は一瞬で過ぎ去ってしまったかのように感じられた。
あざみ「先輩のタマタマ、もうほとんど感触がありませんね。残念ですけど、そろそろ終わりでしょうか……」
 名残惜しそうに睾丸をくにくにといじりながら、少女が告げる。
あざみ「では、最後は残ったタマタマの欠片も一気に潰していきますね」
 そして両手で陰嚢全体を握り直すと、雑巾を絞るように左右の手を別々の方向へとねじった。
 ――ぶちゅっ、ぎちっ……ぎちぎちぎちっ……!
吉野「っ……っ、っっ……っ! ~~~~っ!」
 喘ぐような呼吸を繰り返しながら、吉野が断末魔の叫びを上げる。
 逃げ場のない圧迫によって、最後まで残っていた睾丸の組織が容赦なく搾り出され、ミキサーにかけられたかのように寸断される。そして精細管で分泌されていた作りかけの精子と混ざり合い、粘り気のあるペースト状になるまで完全にすり潰された。
 ここまで徹底的に破壊されてしまえば、もはや治療や再生など望むべくもないだろう。
 吉野の流した涙の粒に、楽しそうな少女の顔が映り込んだ。
あざみ「これでおしまいです、先輩」
 ――ぎち、ぎちっ、ぶちゅっ……ぐちゅぅぅぅ……!
 ――ぐしゃっ……!
 少女は両手に思い切り力を込めて、厚みがなくなるほど睾丸を押し潰した。
 行き場をなくした睾丸の中身が押し上げられ、すっかり萎れてしまったペニスの先端から糸を引く液体となって滲み出し、だらだらと床に流れ落ちる。どろどろとしたピンク色の睾丸組織が、少女の手によって一滴残らず陰嚢から搾り出された。
あざみ「はーい、おしまーい。タマタマ、ちゃんと全部潰れましたか?」
 彼の睾丸が完全に潰れたことを確認すると、少女はようやく両手を股間からそっと離す。
 悪夢のような時間が終わるまでの間、吉野はじっと呼吸を止めたまま白目を剥き、ひくひくと小さく痙攣し続けていた。
吉野「………………っ」
 吉野は声も上げられず、がくりとうなだれたまま、かすかな身じろぎを断続的に繰り返す。
 天井から吊るされたロープの力だけで姿勢を保ちながら、涙と鼻水を幾条にも垂れ流し、助けを求めるように開かれた口からは唾液が泡となってこぼれている。男としての矜持を失い、人間としての尊厳を奪われ尽くし、もはや本当に生きているのかさえ疑わしいほどの惨憺たる様子だった。
あざみ「せんぱい、かわいそう……こんなになるまで頑張ってくれたんですね……」
あざみ「……ごめんね。でも今の先輩、とっても可愛くて素敵ですよ」
 慈愛に満ちた表情を浮かべて、あざみは愛おしそうに吉野の顔に手を這わせる。
 そして壊れ物を扱うような優しい手つきで、ふわりと彼の頭を撫で始めた。
あざみ「はい、今ロープを外してあげますから、じっとしていてくださいね」
 少女は両手足の拘束を緩めると、崩れ落ちそうになる吉野の体を支え、そっと床に横たえてくれた。
 指先さえ満足に動かせないほどの疲労と虚脱感に襲われ、彼は朦朧とする意識で大きく肩を上下させる。そして今なお続く股間を苛むズキズキとした痛みに、苦しげに顔を歪ませた。
 寒気に襲われているのか、吉野は凍えるように体をがくがくと震わせている。睾丸だけが異常なほどの熱を帯びていた。
あざみ「お疲れ様でした。よく頑張りましたね、先輩」
 吉野の傍らに座り込み、少女が労わるように優しい手つきで彼の頭を撫でる。
あざみ「フフッ……せんぱい、よしよし……」
 汗で張り付いた髪をかき分け、なでなでと少女の小さな手が動くたび、暖かく柔らかい手のひらが心地よい刺激を与えてくる。
 その女性らしい可憐で華奢な手によって、吉野は死よりも恐ろしい苦痛に悶絶させられ、男性の象徴を絶たれたのだ。
 天使にも悪魔にもなれる少女の二面性。
 そのどちらもが本当の姿で、黒瀬あざみという少女の本質なのだと感じられる。
あざみ「あ……先輩のタマタマ、潰したはずなのにパンパンに膨らんできました……」
 献身的に吉野を介抱していた少女が、ふと気づいたように目を丸くする。
 先ほどまでぺしゃんこになっていた吉野の睾丸が、再び水風船のように膨らみ始めていた。おそらくは去勢する際に精索に走っている血管が傷ついて内出血が起こり、陰嚢内に血が溜まってきているのだろう。
あざみ「これでもう、先輩は女の子と恋をすることもできないんですね。タマタマのない男の子なんて、きっと誰も恋愛対象として見てくれませんよ。もし私と出会ってさえいなければ、先輩にだって普通に女の子と付き合って、えっちして、幸せな家庭を築く将来だってあったかもしれないのに……私なんかのために、そんな未来を全部捨てちゃったんですよ」
あざみ「あーあ……本当に馬鹿ですね、先輩って……」
 少女は吉野を見下ろしながら呆れたようにため息を吐いて、ジト……っとした哀れみの眼差しを向ける。
 しかし言葉や仕草には反して、そこに彼を貶めるような意図は感じられない。
あざみ「まぁ、どうせ他に先輩のことを好きになってくれる女の子なんて二度と現れないでしょうし……しょうがないですから、私が引き取って面倒を見てあげないといけませんね」
あざみ「私がずっと、先輩と一緒にいてあげますよ」
吉野「……ぁ…………ぁ、ぁ…………っ」
 その言葉は吉野にとって、暗闇のような絶望に差し込んだ一条の光のように思われた。
 あざみにそう言ってもらえるだけで多幸感に包まれ、どうしようもなく涙が溢れそうになってしまう。
 少女にすべてを破壊され、少女が吉野のすべてになる。それだけで吉野の心が満たされる。
 たとえそれが、誰からも理解されない愛情のカタチでも。
あざみ「ん、せんぱい……」
 仰向けに倒れている吉野に覆いかぶさるように、ゆっくりと少女の顔が接近する。絹の糸のように伸びた黒髪が吉野の首筋にかかり、サラサラと愛撫するようにくすぐった。
 唇同士を軽く触れ合わせるだけの、不慣れでぎこちない口付け。
 先ほどまで見せていた妖艶さは微塵もなく、ただ純真に相手を思う年相応の少女がそこにいた。
 そんな少女のキスに確かな愛情を感じながら、吉野の意識が闇に落ちていく。
 ぽっかりと開いた深淵に呑み込まれるように、どこまでもどこまでも堕ちていく。
あざみ「……大好きですよ、せんぱい」
 こうして吉野は最も大切な睾丸を代償に、最も大切に想っている少女からの愛を得たのだった。

-10-

 吉野が目覚めると、そこは病室のベッドだった。
 その病院はあざみの父親の知り合いが経営しているという話で、吉野の入院に際しても色々と融通を利かせてくれたらしい。怪我についても表向きは暴漢に襲われたという名目で処理され、あざみとの関係が公にされることはなかった。
 結果的に、吉野の睾丸は二つとも完全に失われた。
 あざみの手によって丹念にすり潰された彼の精巣は、無事な部分がまったく残っていないほどのダメージを負っていたらしい。医師の所見でも、少女の狙った通り挫滅した精巣は修復不可能になっており、治療を施すためには睾丸の残骸を完全に摘出する以外に方法がなかったのである。
 そうして吉野の股間には、中身を失って不恰好に萎れた陰嚢と役立たずになったペニスだけが残された。
 また、精子を作ることができなくなったとはいえ、勃起と射精のメカニズムが機能しなくなったわけではなかった。精液というのは、その成分の大部分が睾丸ではなく体内にある前立腺や精嚢から分泌される粘液から構成されているらしく、精子が含まれないという点を除けば、射精する機能は喪失を免れたのだ。
 もっとも、生殖能力のない射精に意味があるはずもなく、ただ虚しくなるだけの空疎な行為に過ぎなかった。
 入院してしばらくは高熱と股間の鈍痛に苦しみ、毎晩のようにうなされる日々が続いた。ホルモンバランスが崩れて不調をきたし、さらに股間にぶら下がる二つ重みがなくなったことで、その感覚に慣れるまではまっすぐに歩くことさえ困難だった。
 自分がもう男ではないことを実感し、ベッドの上で胎児のようにうずくまり、喪失感に何度も涙を流し続ける。だがそんな吉野を励まし元気付けてくれたのは、彼をそうさせた張本人であるあざみ自身だった。毎日のようにお見舞いに来て、献身的に看護してくれる恋人のお陰もあってか、吉野の怪我は何とか治癒していき、予後も良好とのことだった。
 回復していく一方で、若い女性看護師たちの間では、吉野が強姦に及ぼうとして反撃され睾丸を潰されたのではないかという噂が広まっていたようで、彼女たちから汚物を見るような視線を向けられることもあった。中にはクスクスと笑いながら興味深そうにしている看護もいたが、それも含めて吉野にとっては気まずく居心地の悪い入院生活だった。
 ともあれそんな日々も終わりを告げ、ようやく退院の日を迎えることができた。

 それから数日後。
 吉野はいつものように薄暗い部屋でじっと息を潜め、扉が開くのを待ち続けている。
あざみ「先輩、ただいま帰りました。私がいない間、ちゃんといい子にしてましたか?」
吉野「あ……」
 やがて学校帰りで制服姿のあざみが姿を現すと、虚ろだった吉野の瞳にじわじわと光が差した。
吉野「う、うん……おかえり、あざみ……」
あざみ「そうですか。偉いですね、せんぱい、フフッ……よしよし……」
 地下室の扉を開けた途端、嬉しそうに寄り添ってくる吉野のことがたまらなく愛しく思えて、少女は彼を抱きしめるようにして優しく頭を撫でさする。吉野は全裸で革製の首輪と鎖に繋がれており、その光景はまるでペットと主人のようだった。
 じゃれつく子犬のような吉野に、思わず少女の顔がほころぶ。
あざみ「やだ、先輩……そんなに寂しかったんですか? ん……ふふ……せんぱい、かわいい……」
あざみ「そうだ、お腹空いてますよね? 今ご飯の準備しますから、ちょっと待っててくださいね」
 リードに繋がれたままの吉野を上の階へ連れ出すと、少女はいそいそとエプロンを身に着けて食事の準備を始める。最近になって料理を勉強中らしく、その腕はめきめきと上達を見せている。そこだけを切り取ってみれば、まるで同棲か新婚生活を送っている仲睦まじい男女のようにも映るだろう。
あざみ「……はい、先輩。あーんして?」
 少女はにこにこと微笑みながら、手ずから食事を食べさせてくれる。吉野が自分で食事をすることは許されておらず、身の回りの世話のすべてをあざみにやってもらわなければならなかった。
あざみ「おいしいですか?」
 こくこくと頷いて、親鳥からエサをもらう雛のように口を開ける。
 そんな甘い時間が終わると、吉野は再び地下室で拘束されながら調教を受けるのが日課になっていた。
あざみ「フフッ……先輩の体、いつの間にか傷だらけになっちゃいましたね……」
 吉野の全身には、引き攣れた無数の傷跡が刻まれており、あちこちに赤黒く腫れ上がった痣ができていた。特にペニスは念入りに嬲られた様子で、針を刺されたような穴や火傷の跡がいたるところに見受けられる。苦痛を味わいながら同時に亀頭責めによる快楽も強制的に与えられ続けていたために、尿道から噴いた潮がお漏らししたように床に水溜りを作っていた。
 だが無意味な射精は固く禁じられ、吉野が射精できる日はもう二度と来ない。
あざみ「男の人の体って不思議ですよね。タマタマがなくなって役に立たないのに、おちんちん勃起させちゃうんですから……。そんなに私にいじめてもらえるのが嬉しいんですか?」
あざみ「フフッ、いいですよー? 一生射精させてもらえない可哀想なおちんちん、これからも私がいじめ続けてあげますからねー?」
 少女はお気に入りの人形を愛でるように、傷跡をそっと指先でなぞりながら、絡みつくように手を這わせていく。
あざみ「そうそう、先輩にお伝えすることがあるんでした。今度、生徒会の皆さんを私の家に招待することになったんですよ」
吉野「……ぁ、ぁぁ…………」
 数時間に渡り散々嬲られ続けてぐったりとしていた吉野が、その言葉に反応してかすかに呻き声を発した。
あざみ「フフッ……そこで先輩の情けない姿、生徒会の女の子たちに見てもらいましょうね。先輩がこんな変態だって知ったら、きっとみんなショックを受けてしまうでしょうけど……仕方ないですよね。先輩が私のものだっていうこと、ちゃんと教えてあげないといけませんから」
 その光景を想像したのか、あざみは小悪魔のようにクスクスと笑う。
 生徒会、学校、自分の暮らしていた当たり前の日常……そのどれもが、どこか遠い日のことのように感じられた。
 あの日以来、吉野は家には戻らず、学校にも顔を出していない。
 外で一体自分がどんな扱いになっているのかも、今では考えることさえなくなっていた。
 あざみに飼われ、あざみのために生きる。少女に依存しなければ生きていけない。
 それが今の吉野にとって、唯一の幸福だった。
あざみ「大丈夫ですよ。みんなが先輩のことを蔑んで、罵倒して、見捨てても……先輩がどれだけ嫌われて、誰からも愛してもらえなくなっても……私だけはずっと先輩の味方です」
あざみ「だって私は……先輩が大好きですから」
あざみ「だから先輩を壊して、独り占めにして、たくさん愛してあげたくなっちゃうんです」
 愛する人をいたぶり、追い詰め、壊したい。
 それはひどく歪で、捻じ曲がった愛情のカタチ。
 しかし、たとえどんな形であっても、それが純粋な想いの発露であることに違いはない。他人から見れば異常としか映らないそれこそが、黒瀬あざみという少女が吉野修平という男に真摯な愛を向けている証なのだ。
 かつてその想いを、誰にも理解されないとすべてを諦めていた少女がいた。
 だが吉野は、彼をいじめるときにだけ見せるあざみの嬉しそうな笑顔が、この世界の何よりも美しいと感じた。
 そして、吉野はそんな彼女を受け入れて、好きになった。
 ゆえに彼は少女の甘い毒に溺れ、どこまでも堕ちていくしかない。
 行き着く果てに、地獄しかなくても。
あざみ「だから――」

あざみ「これからも、先輩はずっと私のものですよ」
22
22223165
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
看了一半而已,作者文筆超好あざみ的對白很有感覺,寫的超詳細的,100分
Bl
blackstarbg
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
求大神翻译下吧,感觉不错
70
707
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
每当这个时候总感觉。。为啥不会日语呢。。。太难学了,唉。。
C8
C8763
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
好詳細。。。
Ge
Gearschao
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
精华是7,8,9段。翻出来绝赞
poiuytrewq1218
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
原文出处发一下吧,我有空试试看
Ge
Gearschao
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
https://touch.pixiv.net/novel/show.php?id=8527198&uarea=word
p站小说 标题:後輩の射精管理
11
11111
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
要是找个英文的我能帮翻。。。日文。。。就是先用机翻我也整不顺啊
Ge
Gearschao
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
看上面那位大神能不能搞一段
poiuytrewq1218
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
太尼玛的长了,光靠我得翻到猴年马月了.......有没有人合作啊,我尽力而为吧
Dd
dds456
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
这作者在p站的小说有两篇都是金蹴的,文笔超赞
Dp
dps92
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
先用google翻出,看有誰要潤飾

第5集X日射精管理

-1 -

阿薩米“森派,請起床”。
眨眨眼的耳膜與溫柔的共鳴,吉野的意識被暈倒了起來。
吉野“... ...哦,哦,哦,嗯!
陰沉的想法被痛苦地吸收到現實中。
吉野皺起眉頭,悸動地從襠部和下腹部爬出來。
我失踪了幾十分鐘。這已經追平了安全帶,如果你發現被刪除的睾丸已經掛雙手橡膠,吉野也是在還銬在他身後,一直滾到房間的地板的狀態。
當我試圖移動我的頭,濕毛巾從額頭上方落下。
顯然,暈厥是吉野就像薊有我照料。
Aszumi“聽起來像覺醒,早安,老人”
吉野“哦,啊......”
薊:“是的,我會對待你,請傳播你的雙腿。”
吉野“哦,呃......”
Aszami將毛巾用冷水浸泡在洗臉盆中,並將其應用於睾丸,使其顏色稍微微紅。
我意外地提出了一個小呻吟,以一種涼爽和涼爽的感覺。
治療結束了,女孩站起來。所以,吉野突然注意到她的衣服變了。
薊“福福”,敬請期待。老年人我換洗的衣服睡覺時,我喜歡的高級制服?“
女孩團團轉樂團,並在現場一轉,裙子制服的下擺輕輕飄揚。
吉野是扭脖子依然吆喝著回落,試圖以某種方式Komimo翻翻裙部內側。但是,由於薊從內衣一樣的頂裝戴平時的黑色緊身衣,像瞥和白色的影子只是在後面可見。
吉野一下暈倒,據說她換衣服換衣服。
如果我早點醒來......我後悔吉野的心臟搖擺,雖然我可以後悔,即使我後悔。
薊“我已經結束了蝕刻的臉,高級。我到時是否很興奮,只是看在初中的校服呢,機會只有被人欺負時,Zuttoochinchin即使你目瞪口呆金金我要離開你,直到...... Senpai真的是一個變態。
吉野“對不起......”
雖然這是一個重的護理,但陰莖仍然保持著良心的搏動。
吉野道歉道歉,因為他悲慘的紀念他的悲慘的外表不感到遺憾。
每天薊“是哦。每一天,因為我繼續精液滯留忍受多少射精轉彎。每天陰莖發揮到極致,同時也停止了尺寸在此前射精多少次,只輸給前往射精但它是很難......籌集貞操帶你的陰莖和高級,資深的機會收緊Gachigachi?“
吉野“......是啊......”
由於薊“前輩是我是一個男孩,是理所當然的事。其實我認為這是渴望想射精的手淫,我想我要?所有的時間每天?在我的手和腳和嘴,化痰以為我想了很多保護EKibiyubiyuー就是這樣,但是我保持正確的承諾,並忍受我的射精,我很開心。
吉野“...嗯... ... ...嗯... ___ ___ ___ 0
儘管眼睛充滿了無私的愛情,眼淚充滿了雙眼。
我覺得我的苦難只有通過這樣工作得到回報。
阿薩米“這樣一個資深的好消息,看,請看鐘錶”
當我跟著薊的眼睛,看著牆上的時鐘,時間點在凌晨2點。
星期六結束,日期已經是星期天。
這意味著一個月的射精管理期已經結束了。

2

Aszimi“恭喜,老年人,你已經實現了射精控制一個月了,”
吉野“啊......啊,啊......”
吉野在中間是一個震驚的表情,雙手顫抖,嘴唇顫抖。
吉野(我做了...我終於做到了...最後,這個禁慾的生活結束了......)
吉野(我要射精,想射精,想射精!)
一旦我明白,他在射精的渴望就快速增長。
阿薩米“森派,太好了,不是嗎?嗯,我會給你一個好主意”
薊被允許在他的背上染井吉野開腿,在襠前膝蓋坐,端起扭曲硬的陰莖。
Azami“嘿,senpai,Iko,Iko ...”
吉野“啊,嗯......嗯...っっ!
用左手握住陰莖的基部,用右手掌對著龜頭和中風畫一圈。考貝的全像乳液與潤滑油製成,時間有所增加變得敏感也提示,來告訴泥濘和幻燈片這樣的刺激。
阿薩米:你感覺舒服嗎?我會給你更多的讚美。“
薊手速度逐漸增加。
用左手調節桿的位置時,推開扶手的手掌。不可原諒的龜頭攻擊吉野。
高速摩擦的龜頭受到灰塵和熱量的傷害,灼熱時頭部變熱。同時,像鵝疙瘩一樣的異樣愉快的感覺也起伏,跑起吉野的脊椎。
陰莖勃起的時候,勃起了過度的顫抖。
愉快的快樂。然而,它從未導致射精。
只有等同於暴力的殘酷樂趣才會積累起來,直到那時才不知道是快樂還是痛苦。
阿薩米“森派,龜頭變紅了,呃,很熱...”
吉野“哦,啊...嗯...嗯!
像射精邊緣的感覺一直持續下去。
如果球的怪罪是像地獄一樣的痛苦,龜頭酷刑就像地獄一樣快樂。
精子在睾丸中沸騰下來,好像頭暈目眩的龜頭正在燃燒。一個令人討厭的聲音叫做Kuchukuchu,使吉野的耳朵,使腦髓麻木。
吉野的腰部搖擺不定,身體像一條發射到陸地上的魚跳上地板。
Azami“Senpai,你想我也碰這個嗎?
吉野“嗨,... ...嗨...”
突然間,薊的手指緩緩地追踪著卡利,快速地釋放了他的手。
一個被龜頭以外的刺激所淹沒的陰莖被搖動,以使感覺變得愉快。但是,它不會導致射精到最後。陰莖伸展到天空,要求幫助在飛行時寂寞上下。
Azami“但是沒有用,老年人...我會這次按摩Tamatama”
高興地說,留下繼續流動考伯在瀕臨射精的狀態下,陰莖,薊的手觸摸睾丸。
阿薩米“嗯,你不能幫忙...”
十分鐘前的恐懼恢復,吉野的睾丸反而縮小。然而,她輕輕地說是較小的撫摸如輕輕一握摩,是Momihogushi和Yawayawa到Negirawaru左右。
吉野“啊...啊啊......”
阿薩米:“你怎麼做,我以前欺負你,所以我會按摩你道歉。”
由於仍然仍然是睾丸隱痛,也可以通過點運行時間從痛苦到時候擠。不過雖然繼續踴躍按摩傳達從女孩的感情,有人認為,以逐漸Jiwarito怪的快感,如Shimiiru是油然而生。
女孩薄指尖有節奏地移動,會增加吉野的性感愛撫。
然而,這不是導致射精的樂趣。即使扔了帽子是在射精準備睾丸,每次薊降低了球,因為會Momihogushi它越來越難與普尼普尼。
感情和快樂的感覺肯定讓吉野沮喪地相反。
吉野“啊,薊... ....啊,哦......不久......!”
謝謝,你要我欺負我嗎?
吉野“好吧,不一樣啊!”
它再次延伸到女孩的手鱉頭,滑動津市',指尖周圍的Suzuguchi打開PacPac。
Ashimi“沒關係,無論高級希望多少小時......胡胡”
吉野“哇,嗯... ___ ___ ___ 0 ....”
並且還重複龜頭折磨和睾丸按摩。
無盡痛苦
無情,無情,仔細,徹底的,要潮濕,彷彿在等待吉野是發瘋。
吉野(......我想......射精想......想射精射精!)
除了一個月的射精的管理,我不知道什麼已經嚐到了幾次快樂和痛苦在剛剛過去的幾個小時。
吉野已經在極限。
吉野“阿薩米...請...”
Azami“... Senpai,你想要我射精嗎?”
要停止手的遊戲,播放龜頭和睾丸,薊在吉野凝視,告訴在一個安靜的聲音。
吉野“...讓我......薊,請問......”
Azami:“你想要什麼,請妥善地告訴我你的嘴巴”
吉野“§,A',還有......射精,津市......去射精!可以肯定的II'津市......魷魚!”
吉野拼命地喊道,沒有羞恥,沒有聽力。
現在什麼都不錯我想盡快被釋放出來受苦。
薊“這是絕望了,我想Datte學長...但senior'm我這麼多問我,我也很高興。”
吉野“U,A'......沙,射精......問它Karaa”......射精,去...... Azamiii津市......是!“
阿薩米“嗯...我們該怎麼辦?”
然而,像一個壞人,一個女孩像一個惡作劇一樣傾斜他的小頭。
吉野“這......!而且,呃......住手......問不......再平均,U津市......!'”
Azami“Senpai ...你又哭了嗎?
吉野“U,阿烏...... Higgu ......鸕鶿,我們津市......!”
吉野在一個年輕的女孩面前像一個小孩一樣睡著了。
阿薩米“senpai ...可愛......”
一看他的樣子在流淚乞求,薊愛啞可能喃喃地說。
薊(的權利。......因為高層是我不能射精絕對應該有他見諒)
Azami(請,請問我越來越多?
在那一刻,吉野覺得女孩的眼睛有一個可疑的光芒。
薊慢慢覆蓋覆蓋吉野的身體,耳語收臉觸摸對方的鼻子。
Azami“... Senpai,我會穿貞節帶,所以請讓它很小”
吉野“... ...啊... ...啊... ....?
吉野被抓住了,我聽到一個奇怪的問題。
我不明白這個詞的意思。我不知道我面前的那個女孩在說什麼。
薊“另一個一個月內,請耐心等待。射精的管理,也讓和我一起去努力工作?”
由於其意義貫穿吉野的頭腦,他的動物逐漸失去生命,絕望地沾染。
吉格爾笑著對你說,蒂斯蒂斯先生。
Dp
dps92
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
-3-

吉野“呃......啊......嗯...?
Azami“Senpai,你正在聽嗎?我很耐心,哦不,”
吉野“U,我希望不要......?......我在說謊?說謊,薊?”
混亂的想法並不好,但我只能否認現實。
薊是“真實的。是射精也沒用。請耐心等待。節電器EKibiyubiyuー被禁止。這是為很多痛苦直到今天,我想我盡我所能,把up'd想發送的精子,只有可能再射精我不是。但畢竟射精不要放棄。要忍受更多,請告訴我的學長可悲的可愛的臉“。
吉野“是......哦,A'......!而且,承諾,Datte承諾哈哈......!?,津市......是什麼讓我們射精!”
如果是一個月的射精管理,我應該在開頭說。
薊“前輩?當然,請耐心等待了一個月,我不得不說,我it's'll那麼射精一旦你有耐心,但我一句話都不說?”
吉野“啊......哦,哦,那種......”
如果能忍受一個月的射精控制,你可以射精。
即使我相信,我用我的心來支持我最喜歡的女孩。
即使是這樣一個希望,一個事情,女孩殘酷地拿起來。
吉野“但... ....穆里......這已經是極限,所以....沒有更多的事情... ...很奇怪,它會... ...!”
薊“我很好。如果腐敗會成為請好笑......前輩,......告訴我?”
在吉野的背部肌肉中冷靜奔跑。她告訴我,薊的眼睛是認真的。
薊“請早起”
她和Dokasu身體從吉野的頂部,回來在拉伸冷水盆的手。
吉野“啊... ...或者...不,不!”
Azami:“嗯,我會很酷的,請小心,因為感冒,老年人”
沒有說存在的話,薊將冷水中的吉野陰莖浸泡。
陰莖冷卻得如此之快,感覺疼痛逐漸失去硬度,喪失硬度。
吉野“啊,...嗯!”!
阿薩米:“哦,我想射精,我盡力保持欣喜若狂,我變得更小,對不起,老人”
阿薩米:“那麼,讓我用籠子把你擋住,你不能射精的可憐的鉛筆”
她的心情很好,但工作輕輕地機械地擦了吉野的陰莖,穿著貞操帶。
由於吉野顫抖地顫抖,我只能看到視線。
吉野“啊,阿薩米...我想要射精....至少只有一次......就是這一切...”
Azami:“Rame”
當小聲笑嘻嘻的時候,用透明的規格慢慢的覆蓋陰莖。
阿薩米:嗯,之後我只鎖了鑰匙。“
吉野“停止!請薊,謝謝... ___ ___ ___ 0我會做任何事情,我會做任何事情___ ___ 0
她拿出一個掛鎖,突然停手,聽了他的話。
Azami:... Senpai,你確定你做什麼嗎?
吉野“你是什麼意思...什麼,我聽到你說的話...”!
Azami“我在等待這個詞,老年人... ...呃...”
說到這個,薊先生有一個似乎很開心的笑容。
但愛的女孩燦爛的笑容,恐懼已經越過為什麼吉野的頭。

阿薩米:“那么生命是不允許射精的,請不要再射精”

- 切。
女孩的手鎖住了貞節帶,沒有任何憐憫。

-4-

絕望的聲音,自從我開始約會薊之後,我聽到很多次了。
但是,其影響無法比擬的到現在為止,被擊碎完全按下吉野的精神。
阿薩米“是的,你做了,老年人”
吉野“啊,哦......唉......”
薊“好,既然你不需要連這個統一的如果不射精師兄,我猜你的衣服洗澡的變化。”
Azami“已經深夜了,所以讓我們一起去睡覺,請等一下,老年人”
薊試圖離開房間,好像沒有發生任何事情。
吉野,這是裁定絕望心臟,不進入耳朵也是聲音。
吉野(... ...我不能射精了... ...我永遠不會射精... ...?
精彩,和。
吉野清楚地問自己心中的聲音。
吉野“§,§......一個゛AAAAA'!”
突然,吉野的屍體倒在地上,就開始橫衝直撞要被束縛的狀態鬥爭。
吉野“啊...哦...哦...... Ichigo,ichi,哦,哈哈!
阿薩米:“嗯,對不起...?
沒有真正的驚訝,回頭而薊握住門把手。
我在那裡有一個男人用眼淚尖叫著,流氓mess了我的臉。
吉野“AA,A'!雅阿'!Yaraa”,另一種痛苦和大'幫助我......我就是OO'......津市!嫣......,幫我去...... Azamii“ ......原諒想津市!津市對不起,對不起㈡津市......!“
吉野在哭泣時拼命地要求寬恕,就好像是以無序狀態切斷堰。
這種悲慘和可憐的方式,他不再猶豫稱之為人類。
吉野“UA,AAA'津市......!Higgu,網絡......或者是說Chayada ...... Azamiii津市......!”
薊“............ Senpaai ......福,福福”
薊抱著她的身體,快樂地顫抖。
要很高興地走過來了脊柱激動,控制不住沒有笑容洩漏。
阿薩米:“啊......森派,好像他們完全錯了......”
按住衝擊和跳動的乳房,靠近吉野的愛情一樣,前如少女的樣子。
吉野“UAA”......安郡'...... Azamii ......津市!不可能的,所以A'......說真的,其他的...... Muryi津市......!“
薊“現在大四,更是苦不堪言,非常漂亮的臉。”
薊“知道這樣一張臉的學長,我相信......我只能猜測和我一樣。”
不錯不錯,女孩輕輕地撫摸著吉野的頭。
對於他來說,全身變得敏感,甚至使它愉快。
吉野在炎熱的陰莖緊張的貞節帶之後痛苦地受苦。
吉野“黃光武......一飲而盡,第罐子......,挺舉,黃光武津市......!”
薊“師兄,痛苦?痛苦嗎?想射精?”
吉野“§,我想UU ......姑蘇”......喲......“
阿薩米:“那麼,你能不能遵守將來會做出的承諾?
吉野點點頭
Azami:“你再也不會跟別的女孩說話了嗎?
吉野“是啊......”
薊“不是在我的其他女孩射精?”
吉野“是啊......”
Azami:... Senpai,你真的這麼認為嗎?
吉野擊敗反向信道反饋仍然是對女孩說,針對糖醛眼睛創新Jito ....
吉野“我在想!真的......哦,我真的這麼想......”
Azami“Fuh ... Senpai,你絕望太絕望了”
一看到吉野的在絕望的形式起訴,薊會迸發出小無法完全承擔的笑聲。
這是一個可憐的我薊“即便如此,人的人。這哭聲立刻痛苦和欺負的機會,擺佈,因為如果你不能忍受的舒適甚至欺負陰莖我哭了。年輕的女孩,僅禁止一點射精精液會放不出來,...南特會聽到它說什麼不再違背“
吉野“不同...”
要拒絕,如從喉嚨裡擠出的聲音,不小心惡作劇心態在一個女孩的胸部炸開了鍋。
薊“的習慣,什麼是壞學長已經成為你想幹什麼?射精我與眾不同的奴隸初中。”
吉野“因為我想射精,而不是......我喜歡......薊,津什麼......!”
薊:“哦...?
吃驚地把女孩不由自主剛體,我關掉的表達,如挑逗。
吉野“Azamii ......喜歡,但跳過......,我愛,所以我愛你...,茹...... Karaa'津......!”
剝皮常識和理由,這是一個真正的意圖不能修復。
身心壟斷的限制,即使沒有什麼不能被考慮,但仍繼續吉野承認愛而Nakijakuri捉襟見肘。
阿薩米“前輩......”
在這樣的外表中,薊首先感覺到他的臉頰變熱了。
Dp
dps92
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
-5-

薊“......學長,但它給了我承認,甚至提前一個月這麼說。”
事件是兩人開始約會的機會。那是當天創造當前形勢的機會。
女孩開始辛苦的說話,記得當時的事情。
吉野“......哦......”
吉野拼命甦醒成為性慾可能模糊棚,我們聽取了薊的話。
Azami“Senpai,我喜歡老年人”
阿薩米:...但是,我的喜歡不像像其他女孩一樣的普通人。“
的“最喜歡的前輩,欺負,折磨不僅僅是高級上方裝飾有外表和禮貌的小說,真實意圖雅的薊,我也沒有辦法,我想休息一下,直到......破爛的小事。願望是我想看到真正的高級變得暴露出來。快感和高級思維,也跟著身體疼痛,誰不完全顯示其他人,我希望你能成為我唯一的學長“
吉野“...是啊”
從一個女孩那裡講出真實心靈的話。
如果您嘗試甚至明白一點,染井吉野敦促領先依稀點頭。
薊“我實話,當時我是故意的,我不得不提早離開他們一個袋子學生會室。無論是從,我們一直在做同樣的事情很多次。故意身體高級卡或嘗試在手無寸鐵的行為,並在或衣服和個人物品放置在顯著位置的高級資深......我想我們認識到,我的。“
吉野“... ....你好嗎?
薊“嘿,是不是就是我我逃學。很多我都發揮了優秀的學生來隱藏自己的感情,我也累了吧。所以我不想去學校玩假的自己在,房子不回來的家長還我討厭......所以周圍的城市夜景Nigemawa的“進行曲”
“但是老年人,但它給我帶來了這樣一個我,所以這麼一點,感興趣的資深少說話...... first'm這是一個笑話,辣椒?去了樂趣,使你最喜歡的高級樂趣可是......只是覺得特,是在不知不覺中我發現喜歡酒店的Narru自己說的高級如此,你的意思是你不接受我,如果我真高級 - 不過,說星我自己驗收好吧,我想是這樣。
即使與歪曲的愛的形式不同於普通。
我想要一個我喜歡的人,並接受我的感受。
但是薊花脊柱因為,不能不破壞誰去Medeyo的人。
“不要碰”
“請多了解我”
他們都是真實的感受。
薊“當時,我是前輩告訴我我想知道我的真實,所以我,我決定嘗試押注於老年人。要管理學長的射精,接著以一個月為可怕的欺凌,它是刻真實的我老年人,但還是......是否資深我們有這樣的我。“
我們是否可以愛黑澤羅絲
由吉野的選擇到最後,女孩的投注將被決定。
Azami“老年人,請選擇”
而現在,決心要考慮荊棘。
薊“不要射精生活,因為它是在愛上我過的生活,回到生活中可自由射精放棄我。你尊重前輩的打算。因為我會,如果去掉你噁心的關鍵,在這裡請逃避我,再也不要再見我了。
吉野“啊,薊... ...我......”
吉野想突然打開我的嘴。但我已經知道他正在試圖告訴他的答案。
薊是和看不起的哭泣表情,小聲所以告誡。
薊“......嗨,前輩,甚至愛上了我,我只是痛苦的絕對。不允許甚至去跟別的女孩。每天都欺負我,不要讓我也射精,情人性,如也不會是一輩子。還前輩多哭,你可能會美眉的高級笑的重要機會。高級Datte很差,那麼即使我以為我很抱歉,真實的我是只要想像喉嚨讓我興奮,就像這樣,我一定會讓我的老人生活變得混亂。“
阿薩米“森派,這是真正的我”
阿薩米“你還說,老年人像我這樣的女孩嗎?”
兩個人的目光凝結在一起,盯著對方。
我感覺到吉野的眼睛,失去了光,就像他們曾經去世一樣,一陣光輝的照亮了一會兒。
吉野“阿薩米....我愛你...”
我不喜歡被欺負。
從我最喜歡的女孩受傷是痛苦的,我討厭痛苦和痛苦。
但是當你嘲笑吉野時,你真的很高興地笑了起來。
這是一個真實的人物,隱藏的秘密,她不顯示平常。
即使是像玩具一樣對待一個男人的小魔鬼也是喜歡吉野的女孩的純愛的形狀。
這就是為什麼他後悔沒有承認薊。
吉野“薊... ...我喜歡... ....”
它不一定是正常的。它可能會扭曲形式。
吉野認為,如果只是為了這個女孩的笑容,它可以忍受任何痛苦。
Azami“... ....是的,謝謝你,老年人”
關閉眼皮抓住吉野的供詞,靜靜地告訴薊。
為了回應這種感覺,女孩決定打破他的一切。

-6-

在靠近吉野的女孩身邊,將她的指尖滑到赤裸的身體上,撫摸著她。
Azami“Senpai,你想射精嗎?”
吉野“好吧......好吧!
一隻薊給了一個看起來好笑的吉祥人的笑容,她的眼睛裡淚水垂直地扯著她的脖子。
薊“但是學長,它會被說不是因為我希望我的事情射精前一段時間?我想我是我們聽到你說什麼,因為我喜歡的。嗯,這意味著還好沒有讓我射精不是嗎?
吉野“啊...嗯...但是...但我想害羞,我要你把我剪掉......”
將襠部纏繞在一塊骯髒的腰帶上,混亂的石塊,左右摩擦,並將大腿擦在一起。
Aszumi“我也喜歡誠實的老年人,我會給我的老年人最後一次機會。”
吉野“有機會...?”
當吉野聽到不安的時候,女孩瞇起眼睛,無畏的微笑。
阿薩米“從現在開始,我會射精我的老年人”
吉野“哦,口渴......真的......真的嗎?
我問自己意外地自言自語。
Azami“是的,這是真的”
我不知道有多少次我對這個女孩的惡作劇的期待增加了,我背叛了。
但是,吉野還是忍不住對薊的話口渴了。
Azami“但是,如果老人可以射精... ....”
吉野“什麼?
Aszumi“...... Senpai ...我一直很擔心... Senpai不是像我這樣的陌生女孩,想知道我是否會喜歡其他更普通的女孩...所以我想打破我的老年人我再也不會和除了我以外的女孩做一個體面的浪漫。“
要做到這一點,吉野不應該是平凡的。
這樣他就不會對普通女孩感到滿意。
Azami“Senpai,這次真的是最後一次測試,所以我的老人不能欺騙,我會讓我的老年人成為唯一一個我不能射精,所以我不能和其他女孩發生性關係,如果我的老人能射精如果我失敗了,我不能射精,那我當時就會有我的老闆Tamatama被粉碎了。“
吉野“福,呃...一個,粉碎......?
吉野的眼睛引起了一個讓人不安的聲音的女孩。
Aszumi“是的,這是一個咖啡,它是一個閹割。高級的珍貴Tamata Tamaatama,都完全破碎,使它不能永遠使用,所以老年人不能與其他女孩有關係或性別作為一個男人是沒有價值的。“
</s> fully th king th istle istle th istle th istle istle。。。。。。。。。。。。。。。。。
而且因為不知道睾丸疼痛的女孩,他有一個無辜和殘酷的笑容。
阿薩米“但請不要擔心 - 我愛我的老人,所以我會適當地照顧他們的餘生。”
吉野注視著失去男人功能的場景,成為一名被廢棄的人,在一個帶有薊的房間裡。
吉野的身體在病態的未來預測圖中無意識地顫抖。
吉野“啊......啊......那種......”
阿薩米:好的,老年人只需要射精,不容易嗎?
換句話說,薊將鑰匙插入掛鎖。
- 切。
伴隨著小聲音,吉野的反叛和射精一個月的貞操帶已經被再次消除。
Aszumi“你能射精了嗎,我的老人打破了,還是會被粉碎Tamatama毀滅?我期待著,老年人?
吉野“什麼...你在做什麼?”
Azami“我會明白,如果你在實踐中這樣做”
吉野似乎無法隱藏畏懼和恐懼的女孩,他抬起臉頰告訴他害怕。
吉野“啊,薊... ... ...可怕......”
阿薩米:“你害怕嗎?但是聽說你的高年級的死亡,你可以射精,你們是否已經高枕無憂了?
吉野的陰莖一旦從狹窄的貞節帶中釋放出來就僵硬地旋轉著。
在極端情況下,陰莖重複停留一個月一個月仍將繼續豎立,而不考慮自己的意圖。從不斷溢出的鈴木,粉紅色的烏龜頭光滑,有光澤,紅色和黑色,血管出現的陰莖收緊極限。從那裡墮落的懦夫通過睾丸伸展上下來尋找射精,成為一個粘稠的水滴,並弄髒了地板。
Azami“你可以在你處於這種狀況下射精... ...請跟著我,我的老人”
我呼籲吉野繼續堅持站起來的薊。
吉野罷了力量,站起來,不依賴於一隻像鹿一樣的出生的鹿的墊腳石。
阿薩米:“那我從現在開始,向你們的地窖展示你們的老年人,
Dp
dps92
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
-7-

當我下樓梯到地下室時,那裡有大約6米的正方形房間。
地板是地板,但周圍環繞著礦物混凝土的牆壁,沒有採光窗戶。只有熒光燈設置為道歉,照亮房間昏暗。沒有家具和行李,沒有正常使用的跡象。
在現實中,我被提醒了我應該從未見過的中世紀折磨室,吉野給了這個想法的一個很大的印象。
Azami:“怎麼樣,senpai?在這裡,我以為有一天我會準備好來使用它,無論我哭了多大,我不能洩漏到外面,即使血液和精液分散,後來加工我希望它會很有趣,不是嗎?
在加入可怕的解釋的同時,Asami將在地窖的中心限制吉野。
與一個有趣的女孩相反,吉野感覺到肌膚緊貼著緊張的感覺。
兩隻手固定在天花板的鉤子上,皮帶和繩子看起來像一個像banzai一樣的身體堅固,從頂部掛著腳趾。此外,兩條腿保持打開並固定在桿狀鉤環的兩端。由於雙腳緊緊地束縛,吉野不能動手,

阿薩米“是的,這樣可以...我能夠做到,老年人”
看到吉野從上到下克服了赤裸裸的裸體,女孩點點頭。
吉野“啊,薊...你要做什麼?”
有一種散發焦慮的聲音,不安地環顧四周。
Azami“嗯...你覺得怎麼樣?
我不能回答什麼只是麻煩的預感擴大,逐漸爬行的寒意將不會停止。
與此同時,女孩徘徊在他面前的幾步之中,距離開了一圈。
阿薩米“...嘿,老人?
吉野“什麼,... ...”
吉野的聲音顫抖起來,像一個發抖的女孩,假裝用手指將他的脖子傾斜在他的下巴上。
Azami“男人能射精痛嗎?
吉野“唔...我不知道......但是......”
阿薩米:“是這樣,我實際上會試試我的老闆的身體。”
薊像一隻貓一樣慢慢地下降和收縮,以衡量它跳到獵物的時間。
吉野擁抱的這種不好的感覺來到了這裡,一陣子膨脹起來。
阿薩米:森派,我會去嗎?
吉野“啊,口渴... ...停止... ...!
運行。女孩輕輕地走過台階。
吉野試圖逃跑很快,但即使拼命奮鬥,延伸到天花板的繩索也只會響起。
Azami“喔!”
在腳踏腳上大步撒腳,將右腳灑在後面。裹著黑色緊身褲的柔軟雙腿將像鞭子一樣,將目標設定在吉野的襠部懸掛在手無寸鐵的兩個年輕男子手中。女孩的全身kick ply ply ply test test test test test test test。。。。。。。。。。。。
- Zuntsu!
吉野“嗯,嗯......啊啊......”
吐出大量的空氣與一個醇厚的尖叫聲。
用強力摩擦力覆蓋的緊身褲的腳背,隨著變形而深入深入,不會滑倒。
被踢的多摩人在空中爆炸起舞,玩耍。然後將其拉回收緊的精子。
吉野“~~~~っ!”
疼痛如滲透入大腦。
在一瞬間,整個身體的肌肉都很狹窄,彈跳,好像心臟受到電擊。
下半身會變弱,會崩潰,但四肢的束縛甚至不會讓它受傷。我不能用手握住我的胯部,我不能在現場抓住,所以吉野只能用骰子揮動整個身體。

8

阿薩米“森派,宋培,現在怎麼踢了?你進了美麗,傷了嗎?
一個令人興奮的薊快速詢問。
然而,現在吉野只能忍受沉默的嘔吐和痛苦的感覺。
它與睾丸踢的那一刻不同於疼痛,從腹部彈起的強烈的鈍痛。一種壓迫感似乎在一個巨大的拳頭內藏著內臟,汗水從全身掃射出來。
吉野肩膀上下肩膀,重複呼吸呼吸。
吉野“......啊,哦,呃......嗨...”
Aszumi“一個有可能遭受痛苦的老大的臉...很可愛,...呃...”
小女孩盯著他看起來很開心。
吉野“啊......瘀傷,米...為什麼,這是...!”
Azami“這就是為什麼我告訴你射精我的老年人”
這是一種勸告學生不好的念頭。
Aszumi“Senpai,我不會停止它,所以請讓我有你的射精免費,但我不會讓我的老年人感到舒服,我不會碰到陰莖。我會繼續踢這樣的,所以如果老人想射精,請射精我,而不被我踢“
它會很順利地被告知,因為它是很自然的。
據我所知,吉野的臉逐漸變得蒼白。
Aszumi“因為我踢打破的意圖,我的老年人應該盡最大的努力,不要粉碎tamatama”
吉野將自己的胸膛放在微笑的臉上,彷彿開花了笑容。
吉野“啊... ...啊,你們......呀,呃...呃......呃......”
阿薩米:讓我們繼續前進,讓老人能快速射精,這次你會連續踢嗎?
吉野“哇,瘀傷......哇,嗯,哦哦哦!
吉野如小孩哭泣,打擾了他的脖子。
薊不會聽這樣的情人的呼籲,並且將挨打不客氣的錢再次踢。
- Bashind!
吉野“吉格...”!
像青蛙一樣的聲音從我喉嚨的後面倒塌。
女孩的踢連續爆發,沒有把頭髮放在那裡。
- Bashind!
Ashizu感到很舒服,感覺到tama在他的腳背上被咧嘴和老虎扭曲了。
Azami“Senpai,我的金踢服務,請享受很多”
- Bashind!
吉野“... .... ___一個...哦,好...好吧...”
Yoko遭受痛苦,因為呼吸被連續釋放的踢球堵塞。
即使你嘗試呼吸,如果你正在呼吸氧氣,下一個踢將會阻止它。
- Bashind!
吉野“嘿... ....啊,哦... ...啊,嗯...”
阿薩米“呃......如何被踢和射精,老人的寶貴的地方是不可用的,這會很快?
- Bashind!
吉野試圖踢在腳尖的地面,在被踢的時候跳起來,殺死震驚。
但是,對於那些被強化並處於幾乎暫停的位置的人來說,這是一個浪費的抵抗。
- Bashind!
阿薩米“我不會逃跑,老大”
踢腳屢屢被毆打在一個甜美的聲音像一個粉碎的睾丸。
- Dosu!
立即抬起到腳背的多摩米夾在恥骨之間,並與三世石變形。
吉野(你可以做到!你可以粉碎...停止吧!崩潰,粉碎!
兩個媽媽被自己的體重和女孩的腿部力量壓碎。無情的壓迫感,彷彿被緝毒。睾丸肯定會以這種方式崩潰。我感到本能的危機感,吉野的心靈感到冷顫。
加壓至極限極限的多摩拉在使緊身衣的表面變形並橫向穿過格柵時滑動。
在那一刻,吉野正在痛苦的寫作。
吉野“...... ___ ___ 0 ... ... ___ ___ ___ 0
襠部受傷的震動遍及全身。
我忘了呼吸睾丸塌陷的恐懼和測試痛苦,吉野興奮地移動了嘴巴。
彷彿為了準備攻擊性的疼痛,它通過用針推動肢體來加強全身肌肉,但沒有技術從痛苦中逃脫。吉野受到像地獄一樣的痛苦,只有沒有抵抗,只能等待,盡快離開。
Dp
dps92
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
9

Azami:嘿,senpai ...請呼吸正確“
吉野“...但是......哈哈!
一隻停止了腳的薊子最後敲打了Pesi Pesi和Yoshino的臉頰。
不知道女孩的話是否到達吉野的耳朵,她的青春是荒謬的,但他用咕咕聲咀嚼而呼吸。
然而,連續擊倒的黃金踢球對他的睾丸造成嚴重傷害。
吉野“嘿,好吧... ... Higurashi ...”
阿薩米“森派,你還好嗎?
我看著吉野的臉,把汗水和流涕變成無辜的鼻子。
Aszumi“我還沒有踢十個,對吧?因為我是一個男人,請更加努力。”
年輕的女孩沐浴著可能被稱為殘酷的言語,r lings流淚從吉野的眼睛溢出。
吉野“... ...哇,細菌... ...傷痕累累...”
Azami“Fuh ... Senpai是一個哭泣的人”
用柔和的手擦拭吉祥的臉頰上的穀物的淚水。
它的外觀充滿了溫暖和同情,在吉野的眼裡看起來像一個女神。
我幾乎不敢相信,現在痛苦的嚴重痛苦是在我面前的一個漂亮的小女孩。
Azami“請放心,老年人,這個房間是隔音的,所以你可以哭了很多,直到你感到舒適。
但是,儘管從柔軟和清新的嘴唇說出來的話語不是非常漂亮的女孩 - 不,他們是殘忍的,因為他們是女孩。吉野記憶著對一個女孩的凝視的恐懼,他們統治了一個男人的象徵,毫不猶豫地把它打破了。
阿薩米:“那麼你會繼續嗎?
吉野“啊...啊,薊...停止停止,嘿...!
阿薩米“我不會退出,因為這是一個不能阻止它的承諾,我會繼續踢多少次,直到我的老人能夠正確射精。”
吉野“雅...好吧,它傷害了,它傷害了... ___ ___ ___ 0
吉野承認薊會搖擺腿,大聲叫沮喪。
然而,不用打擾一個請願的尖叫聲,女孩就像一台機器發出了一個完全不平等的踢腳踢。
- Bashind!
吉野“嘿,你是...啊啊......”
吉野的眼睛大開,啊,有一個喘氣的聲音,好像他是溺水的。
你既不能保護自己,也不能逃避影響,無論吉野受痛苦痛苦,幫助之手都無法達成。他所能做的一切都是放棄一切,把所有的女孩的攻擊全部放在男人最脆弱的部位。
- Bashind!
Azami“發生了什麼事,你終於可以射精了”
- Bashind!
Azami“Senpai,你想射精這麼多,不是你開心嗎?
- Bashind!
阿薩米“請在這裡請高興”
- Bashind!
Azami“這是對我正在踢我射精的老年人的獎勵”
- Bashind!
Azami“老年人是世界上最幸福的人,有這麼一個甜蜜的小輩。”
- Bashind!
吉野的睾丸確實刺穿無數踢。
吉野“......っ!唷!
吉野每次彎曲地彎曲,他用漱口的表情拉住了雙腿。

-10-

薊...“...老年人?”
吉他注意到吉野哆哆嗦嗦地顫抖著說著什麼。
當我走近他的胸口,仔細聆聽時,我聽到一個像蚊子一樣的聲音。
吉野“...... Mu ....,umi ...... ...... ...... ...... Stop Stop Stop Stop ...
吉野似乎繼續吟誦同樣的詞,就像一個咒語。
可能是他通過繼續操作來保持自己的意志絕望地陷入黑暗中。
Azami:... Senpai,可愛......嗯,如果我面對這樣的事情,我會興奮起來。“
阿薩米“這樣的森派不應該欺負更多?
吉野“... ... Ri ... Musume ...... Murire ......”
Aszumi“不是不可能嗎?因為我的老人的死,我踢了那麼多,不是還好嗎?
吉野“嘿...啊... ....”
有眼睛的吉野開始變得自己失去焦點,把眼睛移到了他的下腹部。
這是我自己的陰莖,即使現在在模糊的視力中仍然存在著痛苦和眼淚。
屢屢發生的女孩的金has已經導致睾丸腫脹紅黑。無論皮膚是否引起內部出血,都有發現藍色鐘的地方。與過去相比,似乎沒有心臟,也沒有tama本身變成一個略有扭曲的形狀。
儘管如此,吉野的陰莖正在顫抖,好像正在高興地顫抖。
第一場比賽像泉水一樣溢出,似乎沒有必要準備射精。
已經擺脫了貞操帶的束縛,甚至尋求自由射精的權利變得快樂嗎?或者是吉野被閹割的動物本能,一代代傳下來的家譜就停止了,最後離開了後代。不管怎樣,我不能讓男性生殖在我射精的地方。
Aszumi“Tomatama被一個年輕的女孩踢了,哭了,痛苦地痛苦,這一次我興奮勃勃,在一個bewitchie,senpai”
以乖乖的方式觀察Yokono的襠部,薊大笑起來。
阿扎米“嗯... ...變態,轉移,轉移”
吉野“......啊,呃... ... ... ...”
一個從一個女孩發來的嘲弄的話。
吉野不能忍受恥辱和羞辱,堵塞他的聲音。
Dp
dps92
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
-11-

Azami:你知道嗎,senpai?有沒有辦法和一個女孩做愛?
薊“請想像。赫蒂的陰莖,其中伸縮,有如高級樁,但還是被迫入侵那邊的完美的閉孔新無辜的女孩,誰不知道任何腐蝕,觸摸任何人在一個位置尚未處女膜撕裂我Merimeri龜頭是一個令人髮指的形式,我經過那裡Punipuni的“
薊“裹在粘糊糊的愛情液體和女孩的溫度,而老年人的公雞被擰緊我Gyugyu,我擦我Gorigori陰道內壁。那邊Kitsukitsu剛接過處女,我敢肯定,學長真的我想感覺很好。所以要尋求更多的樂趣,並通過狹窄的陰道肉像陰莖的鰓鑽韋德,與房間的目的是使一個嬰兒,我會瘋狂地塞進特Zupuzu推“
薊“通過重複活塞多次出現,使擁擠記得女孩的陰莖的形狀,同時使水我凌亂的淫穢的聲音,但它是你的味道褶皺的貓擦感覺和陰莖。挺舉腰強壓和推回公雞太多膨脹Pokkori胃,但它做的是一個在以前的味兒最內層特剛恭子宮的入口被撞倒說。忍著deflowering的痛女孩你,擠告訴我的喜悅作為第一個愉悅的和從來沒有經歷過的女人,我希望將解散滴流在像一個性愛的野獸?但要交出女孩在陰莖?“
薊“前輩Soshitara公雞,終於顫抖抽搐,而陷入像一個吻Chitsuhida和粘膜給對方,我會舒服射精在最深的女生。在儲存器中收集大量的精子是高級我進來的機會,同時推動尿道我Merimeri,濕度小果凍像精液,我被解僱我大力布勒布勒朝女孩的子宮頸。並撬開門口,女孩另一個新鮮的精子開始競賽,以將未出生的子宮純白色和受精的卵子施肥。
薊“但是老年人小於悶在那裡,留下精液不排除陰莖使其不會回流,兩次,三次,數以億計的精子是被卡住了發生的是繼續射精,直到空一體,肚子咋的女孩我想我會傾注了大量的精液多少成為Putapu的。如果你是征服的一個方式,在陰莖子宮的女孩,我沒有讓必定孕育確定性,高級?“
吉野“......嗯,唉...哈哈哈哈......”
低聲說出了淫穢的想像力,鼓勵人心,用耳朵吞下吉野的甜美唾液。
更多的血液比以往任何時候都會聚集在陰莖上,凝結起來的尖叫像狗的尾巴一樣搖曳起來。
阿薩米“好吧,老年人在我的餘生中不能這樣做。”
- Gossu ...!
突然間,穿過襠部到大腦的影響。
同時,它學會了浮動的感覺,整個身體被蓬鬆蓬鬆。
一個thisthish看起來像一個擁抱吉野腰的喉嚨,推上膝蓋踢。
吉野“哦......哦......哦,哦!
Azami:嘿,senpai ...請好好看看我。
阿薩米將她的臉放在吉野的胸前,緊緊地望著他的臉。
一會兒,以為我已經沉沒了,
- 高斯!
一個女孩的小而硬的膝蓋骨通過緊身衣沉入殘酷而柔軟的人的重要位置。
他伸出腳踝,跪下跪下,狠狠刺傷附睾。
吉野“~~~~っ!”
吉野沒有聲音尖叫。
一個可怕的聲音,我自己的豆捲曲與密西西比從身體迴聲。我感覺到女孩的膝蓋和恥骨之間的左右兩側的腿都分別變形了。
薊“......嘿,允許投降高級?女孩,征服,犯直到陰莖的一塌糊塗,但它是像你?圖層在一個愉快的種子性被設想了自己的孩子,這是人對於一個人來說,這是一件值得的事情。老年人還想實現​​一個男性的主要追求?
吉野“......ぅ,...嗯... ugh!___ ___ 0 ... ___ ___ 0
薊“但是,it's'm不可能的,不幸的是,由於高層,被踢膝蓋的陰莖是不是很大的改造的都沒有了。為什麼你變得容易射精是誰?射精我的腳和膝蓋我也不會假裝呢?
阿薩米“這樣的射精是無意義的,沒有用,這是荒蕪的”。
- 高斯!
薊“好了,老年人,因為原本是一個變態的,這將是自慰興奮初中緊身衣,這樣的高級是我沒有理由去從其他女孩的一方。”
所以...女孩微笑著安慰。
Azami“所以,這樣的變態的senpai適合我咀嚼而不被我踢了嗎?
- 高斯!
吉野“啊,哈哈......嗯......”
薊“前輩,請不能再這仍然是一個一生的女孩發生性關係。作為前輩的奴隸是多少我只是,我說只要我的腿和腳踢金...性別!”
- 高斯!
吉野“... ... ...っ!”っ!
Aszumi“我會在這個生活中管理我所有的老年人!
- 高斯!
隨著我一直用愛愛上我的膝蓋,你可以看到吉野的呼吸逐漸減少。
不過,如果把他的想法轉向吉野,那麼這個女孩多次膝蓋踢了半死。
它看起來像是一個神聖的儀式來確定彼此的愛。

-12-

阿薩米“嗯...... Sen派,我還不完,所以請準備......”?
- Gossu ...!
我聽到她的熱氣呼呼,敲了起來,把他的褲襠推到了遠處。
當愚蠢的聲音計數了幾十個時,吉野的意識變得陳舊。
然而,不斷湧現的不尋常的痛苦是強制喚醒吉野的生動刺激。
Azami:哇... Senpai的tamatama,你正在得到某種驚人的色彩?
Ashizumi在吉野的腳下蹲下,盯著襠部和腿部。
起初,睾丸和變色痛苦應該是紅潤好有光澤,現在已經變成了紫色黑暗的過去是藍色的。這個大小足夠大,不能與之前的比較。塔瑪的每一個都像棒球一樣膨脹,像水球一樣伸展,無論血液是否集中在裡面。男性功能是否仍然存在是懷疑的。
由於吉野在刺鼻的奇怪寒冷中顫抖,緊緊地閉上眼皮。
這是可怕的,以確保我的睾丸是什麼狀態,我不能這樣做。
薊,“什麼?
沒有回應的吉野似乎不滿意,女孩用手指輕輕地推開睾丸腫。
只是一個女孩手指觸動的小刺激,對他來說現在是痛苦的痛苦。
吉野“津市......我,GIII津市......!”
阿薩米“啊......它完全受到這個傷害... ...福福,senpu ... ...一萬”
當你強烈地推動你的手指時,每次吉野都扭曲自己,感到害怕。
吉野“......ぇ,啊啊... umber!”
薊“我獲得浚......師兄,我呀你的女孩的指尖變得如此多的痛苦。很悲慘,很可愛。”
Ashizu玩笑笑有趣,就像一個想起新戲的孩子,愛上了他的tama。
阿薩米:“恩,這更痛嗎?
如果你這麼說,突然就像一隻熊一樣扭曲一下。
乾燥的聲音叫做平搖的聲音。
在拳頭被搶走的那一刻,我看到一個被柔弱的觸覺吹起來的馬鐙。
吉野“起來,§......津市!博客......武......”
Azami“Senpai,看起來很痛苦... ...我想欺負更多。”
- 鍋,鍋!
下一次,從左到右,用雙手交替地開始打打球。
吉野“腸,ぇっ......ぅ,ぴっっぇ...っ!
一隻薊一隻手腕,一個連續的打擊,彷彿用睾丸運球。
當吉野對玩具的聲音做出回應時,她變得狹窄,發出了一種像ushed ushed聲般的聲音。
吉野“......蛋,啊......打穀... ...停止你...好... ...”
阿薩米:“怎麼了?
- 鍋,鍋!
吉野開口勉強地說話,那個女孩聽不見他的手。
吉野“哦,這是一個粉碎...好... ...它會崩潰...我想...!”
薊“那麼,是什麼我不是說我這樣做是為了粉碎”
然而,一個有微笑的女孩沒有通過吉野的絕望的請願。
用一個toney的聲音,Puni,並用手指填滿睾丸的表皮。
薊“而且,我可能會發生精液可以推射精崩潰之後,這是很好的,資深的?”
薊“......嗯,順便的事內容即使你可能會一起出來。”
相當於野蠻執行聲明的詞。
磨砂的不堪重負吉野心臟下降,眼淚不知道是什麼讓對方流過臉頰的時間。
Dp
dps92
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
-13-

- Bashind!
Azami“無論如何,我的高級Tamata Tama相當堅固,不是嗎?
一個恢復金子的女孩踢向射精嘟ered著深思熟慮。
th </s> test to test test。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

那是那個晚上我像往常一樣在晚上四處走動的時候。
當我走下不受歡迎的道路,沒有目的或熱情好客的時候,突然被一個騷擾者攻擊,似乎被帶到了一條黑暗的胡同後面。穿著西裝的薪水式男子似乎是用紅色的臉喝醉了,眼睛閃閃發亮,當粗糙的呼吸靠近眼睛時,純酒精的氣味噴灑在薊的臉上。
一個猥褻者猛烈地抓住了薊的一個細長的肩膀,伸出手來觸摸那個女孩的柔軟的皮膚。
那時,薊意外地推開了這個人,踢了對手的褲襠。
這是一種反恐行為,因為恐懼,但結果比女孩想像的效果更大。有一種奇怪的感覺,那男人突然脫了白眼睛,倒在地上吐出了胃。他沒有用雙手握住他的褲襠,當場開始抽搐抽搐。
我看到男人褲子上的污跡枯萎了,蛇迅速地回到了我身邊。
薊(啊,那... ...現在,也許被粉碎了...)
薊被視線沮喪,遠離現場,不知道該怎麼辦。
現在想,這可能是白色膜會破裂的聲音。
強烈的白色膜包裹睾丸。其眼淚和內部組織暴露的狀態稱為睾丸破裂。然而,如果內睾丸實質是安全的,盡快接受適當的醫療措施,可以逃避男性功能的喪失並修復睾丸。
正如我以前想的那樣,女孩緩解了我的心情,感覺到變態反而可能意外地到了醫院,被對待。
但與此同時,我記得很驚訝,男性睾丸太脆弱了。當時踢的薊是鬆餅,而且變態也穿著褲子,所以這可能是破壞了睾丸不存在的地方的一個因素。然而,由於自己摧毀了男人的象徵,所以薊有一種意想不到的興奮和興趣。
薊(男人關心的睾丸是如此不公平地被粉碎...)
對於最初對男人來說有變態的感覺,事件依然印象深刻。

深夜的街道是一個嘈雜的事情,不久之後,薊又被一個變態打了。
一個有暴露的瘋子,一個蝙蝠和一件外套在他的嘴上傳播,傳播他的下半身像一個笑容,像一個笑容,像一個女孩的反應,享受街道的反應,一點點從繁忙的街道。
在兩個熱鬧懸掛的兩個領域的襠部,薊子毫不猶豫地踢了起來。
我打算冷靜地註意不要粉碎這個時間,但再次非常容易,當一個人嘲笑一個短暫的尖叫聲,把自己扔在路上時,他爬滿了一個令人毛骨悚然的外觀。與以前醉酒醉酒的醉漢相比,似乎只有在不暈倒的情況下才能脫身同步,只是強烈地暈倒。
Azami(畢竟...每個人在這裡都很弱... ...很有趣,有趣)
這是真正的第二次,它是出身觀察它的外觀。
Aszami看著那個赤身裸體的男人的狀態,並且嚴厲地玩殘酷的憤世嫉俗的微笑。對於一個女孩來說,這是一件非常有趣的事情,對於與女人完全不同的生活奇怪的生態學是非常有趣的。
薊(但你需要懲罰這樣一個壞人...)。
我可以看到一個女孩的強大的鞋子進來,像一個男人的背影一樣恐怖地顫抖。
但是,當你低頭看著她的男人的臉,她用一種罵聲的語氣告訴她。
阿薩米:對不起,傷害了,如果你罵這個,你不再做這樣的壞事嗎?
然後,他從雙腿之間的蹲伏的男人後面擊倒了樂福鞋的腳趾。
薊...“............ Ba,先生
在我把腿放在襠部的那一刻,我的腳趾發出一些不好的感覺,聽到一個沉悶的聲音。
緊接著,這個男人沒有任何聲音大大跳過他的整個身體,並用布魯布魯顫抖著像鋼鐵一樣僵硬的背部。這個男人沒有像現在幾秒鐘一樣努力,但是最終它像四肢的力量一樣下降,因為它接受了自己的睾丸的命運已經耗盡了。從一個倒在肚子上的男人的胯部,逐漸紅色的污漬蔓延到瀝青。
Azami“你最好早點去醫院,Tamatama,我希望你可以安全地治療一件事”
當離開那個暈倒的男人,當場重複抽搐的時候,女孩快樂的搖了搖頭,回家了。

薊(啊,我該怎麼辦,我又做了...)
當興奮冷卻下來時,那種已經褪色的常識感到此時才復興。
她也知道這個趨勢不是那麼好。即使對手是一個變態的人,繼續做這樣的事情也是不好的。然而,不可避免地,當你看到一個受苦的人時,有時候不可能阻止那個突然被控制的真正的人。
吉野出現在她面前,就像這樣。
通過愛上他,薊在晚上停止玩耍,傷害了別人,她的衝動似乎已經平靜下來了。然而,另一方面,Asami感覺到希望在吉野的每一天都有一絲一絲的感覺。
我想傷害,粉碎和毀滅我最喜歡的人。
即使它不同於普通人,也不是扭曲的,那就是我自己愛的形式。
所以,我決定薊。
把所有的感覺轉化為吉野,試圖表現出自己只有真正的自我。
如果可以接受的話,那時候,我發誓要充分的愛吉野,摧毀它。

- Bashind!
而現在,吉野以犧牲自己的睾丸為代價奪取女孩的愛意。
阿薩米“相比,這個鼴鼠,高級am ama is icks,... ...”
放下變態的時候感覺到的愉快的感覺充滿了心靈,女孩笑著開心。
- 我很高興我喜歡這個人。
對於吉野的繼續接受愛的表情,東芝從我的心底記起來。

-14-

- Bashind!
一個女孩的重尖銳的踢擊腹股溝,吉野的空眼睛張開。
吉野“......っぅぁ......ぁぇ... ....ぁ......”
Azami“呃...現在是什麼,我肯定算是第100輪......”
阿薩米:那無論如何,我會繼續數百次,直到我的老人才能射精。“
吉野“......っぱっぱぁぁぁぁ,ぁ,ぁ... ....”
吉野已經通過反叛身體一段時間來硬化,但最終突然放鬆身體。
然而,只有陰莖擁擠並向上轉,像寵物一樣像寵物一樣像他寵物一樣哭泣。
阿薩米“......嗯,老大,我很快會很認真的。”
正在努力的吉野,毫不猶豫地回應了這些話,整個身體再次緊張。
吉野“啊... ....哦,哦... ...嗯... ...!
當我討厭他的時候,我指責他用舌頭不要轉過頭來限制它。
阿薩米:“呃哈哈,已經是老人了,我根本不明白什麼?
Ashizu把手放在嘴裡,漏了一個難以忍受的笑聲。
與吉野的情緒相反,像血腥的淚水,拼命的懇求,情況相當明亮。感覺像一個溫柔友善的氣氛,像一個年齡的女孩,充滿愛人,沒有其他的愛說話。
Aszumi“別擔心,我會嘗試從下一個目標去附睾,以免tamatama不被壓碎,所以可能會更痛苦,但要耐心和努力。對嗎?
吉野“啊,呃......哈哈哈哈哦!
阿薩米“......嗯,即使我不能忍受,我也不會停止,但是......呃......”
在吉野的眼中,哭泣著,出現了一個很高興進入踢動的女孩的出現。
薊的長大腿像一個春天一樣移動,大大跳起來。掛在他內褲的睾丸被踢了一大踢,不介意摧毀多摩。
- Zuntsu!
吉野“啊啊啊啊哈哈!”
從下面攻擊吉野的塔摩踢的一個踢。被推到骨盆的多摩人像身體一樣漂浮在空氣中。位於多摩之後的附睾被壓在腳背和恥骨上,一頭危險的信號穿過頭部。
與身體的浮動感覺同時,你會聽到Merimeli和睾丸的聲音。
沒有處理的女孩的腳踢的力量和吉野的整個體重,都集中在脆弱的睾丸。
紫色腫脹的睾丸被迫進一步變形,並且會發生嚴重的疼痛,如用錐體刺穿暴露的神經。
Azami:... ... Ei,“
在接下來的一瞬間,薊istle led caught caught test test test test test。。。。。。。。。。。。並用恥骨上的gorigol揉附睾,在緊緊按下的同時掃清你的雙腿。可悲的多摩在女孩的腳上反復重複變形時尖叫起來。
阿薩米:哦,你做了嗎?
我感到強烈的反應,踢了進來,而Mesazi洩露了一個他為此感到自豪的笑容。
那個女孩不知道男人的攻擊是多麼殘酷。
正如吉野一樣,因為他從未知道過的痛苦,他一直在記住不能被秘密隱藏的興奮。
吉野“...... ___ ___ 0 ... ... ___ ___ ___ 0
另一方面,吉野看起來痛苦痛苦,被無意識的身體飢餓的同時感到痛苦。然而,除了睾丸中積累的損傷之外,由於嚴重的疼痛,疼痛遠遠超過了容量,因為嚴重的疼痛被剝奪了附睾顆粒,如同趕上。
飽和的痛苦變成白色的氣泡,當它被吹,它從吉野的嘴溢出來。
儘管這種意識似乎在黑暗中消失,但像像暴風雨一樣痛苦地過去。
阿薩米“拜拜,我會再去一次!”
然而,吉野看到一個噩夢的場景,像一個女孩在休息之後不久便揮舞著雙腿。
Dp
dps92
Re: 踢蛋最强文。描写细致 求翻
-15-

- Zuntsu!
吉野“... ... ...っ!”っ!
我不再有話了,我堵塞了我的呼吸,吉野對我的眼睛和羞辱發抖。
儘管意識喪失,他的身體仍然重複嚴重抽搐。
- Zuntsu!
而刺穿附睾的腳趾再次奪走了逃離昏暗的YIDENO。
她害怕痛苦,再次痛苦地醒來。時間像反復反复地折磨。
每一次頭腦裡面都像白色的狗屎一樣臉紅,人的思想就失去了。
- Zuntsu!
吉野的睾丸腫脹,意想不到的甜蜜對女孩來說很酷。
與其他要點不同,男人很難進行辯護,而且像被定制的女人一樣被踢。然而脆弱的重要點可以一擊就能埋葬人。就好像存在被一個女孩踢了。
- Zuntsu!
吉野“...... __ ... ... ___ 0 ...
Azami“如果它長到目前為止,似乎並沒有導致Tamatama在踢的時候進入身體。”
當受到震動時,睾丸可能會顯示由睾丸反射引起並存在骨盆後部的反應。當通過性別分化在腹腔形成的睾丸在胎兒仍然通過腹股溝部分下降到陰囊時,這是殘留的。然而,通常,睾丸會升高到骨盆上方,並且不會返回身體。因為生長成長的睾丸不能穿過細腹股溝管並堵塞在其前面。
而且在這個時候,多馬從各方向的肌肉收緊,總是處於壓力狀態,所以伴隨著相當的痛苦。為了再次從這裡摔下來,你需要忍受痛苦地敲打你的腰,或者跳到現場,給出落地的影響。
然而,像現在的吉野一樣,如果睾丸腫大,就不能適應骨盆後面的狹窄空間。因此,無論你多麼努力打熊,你都不能逃避身體,只能忍受壓力。
如果不能承受,那麼睾丸只會被毫無疑問地壓碎。
Aszumi“所以,我毫不猶豫地踢你的確!
- Zuntsu!
A icking istle istle istle test and and ashes ashes ashes ashes ashes。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
在下一刻,薊在他眼前突然消失了。
吉野“啊... ....啊... ....”
吉野在突發事件中左右混淆。但是沒有女孩在任何地方。
只有吉野的痛苦嘆息在房間裡響起,靜靜地刷新。
也許是在一陣震驚的時刻,薊已經移動了。
難怪他到某處放棄自己不害怕的地方,吉野被肝臟變冷的焦慮所驅動。
吉野(薊... ...不要把它丟掉...不要離開我!
吉野“......啊啊啊啊啊啊啊啊?
- 雷霆......
突然間,像鉛筆一樣的衝擊,從腹股溝侵入了皇冠,擊中了他。
th istle kick kick kick kick kick kick kick。。。。。。。。。。。。。。。。
吉野“哈哈啊,啊......嗯!
阿薩米“呃......塞尼,你吃驚嗎?
從吉野的後面突然出人意料地開始,應用了一個有趣的聲音。這是一個無憂無慮的口氣,像一個頑皮的孩子。
吉野看起來絕望,因為痛苦地轉過身,而從這裡看不出女孩的樣子。
Aszumi:當你從後面踢時,你怎麼傷害附睾?
- Zuntsu!
從後面釋放的一個踢腳線刺穿了一個無保護的tama。一個尖銳的女孩的腳趾向上垂直敲擊附睾,痛苦的神經集中在那裡。在吉野的頭後面,意外的劇烈疼痛閃爍體和白色火花掉落。
吉野“唔......じっっ......っ!”
- Zuntsu!
另外一個無恥的踢在附睾上被釋放出來。
而且,由於它是從一個看不見的位置的一個踢,我無法忍受。即使只是受到束縛,你既不能保護也不能逃避腹股溝,也不能準備你的頭腦。
相反,害怕不知道何時踢睾丸一直傷害吉野。
阿薩米:“森派,你害怕嗎?是痛嗎?
- Zuntsu!
吉野“... ...啊...嗯,嗯... ....”
阿薩米“請多加痛苦”
- Zuntsu!
th </s>。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
吉野每次都在顫抖身體,不得不畏懼地離開自己的恐懼和痛苦。
Aszumi“......嗯,但這不是有趣的,因為老年人的痛苦的臉不能被看到....”
但是,當女孩突然冷靜的露出嘴唇時,他回到了吉野,臉色不爽。
吉野“哇... ....哦...嗯...啊,米...”
看著再次出現的可愛的女孩,救濟的氣息從吉野的嘴裡洩漏出來。
同時,即使在他的褲襠上,一根陰莖豎立起來,渾身發抖的笨蛋也高興地跳起來。
阿薩米:“嗯,你最好這樣,老年人的小事似乎也很高興”
看著那種事情,阿薩米本人也讓他的眼睛狹窄。
阿蘇馬“那麼,我必須回應我的期望...先生!”
- Zuntsu!
吉野“~~~~っ!”
和吉野的睾丸變得警惕分心,女孩再次踢起來,等待空氣。
Thisthis令人滿意地看著他鬆散的面部表情會瞬間變得絕望。

-16-

- Zuntsu!
吉野“哇......哈... ...傅... ...”
熱血的眼睛轉過身來,吉野從螃蟹的嘴裡吹出白色的氣泡。
整個身體的藍色血管浮起來,僵硬到極限的肌肉正在抽搐。
Aszumi“嗯...但是,儘管我修復了這麼多,我不能輕易射精,因為睾丸製成的精子應該積累在附睾中,我想如果精液會被擠壓,如果你踢它我是......“
- Zuntsu!
它像睾丸一樣灼熱。
然而,寒冷像一個寒冷的寒意和一個頭部的核心從腰部爬起來。
吉野意識到絕對是用男性符號來完成的,而吉野的恐懼也是這樣。
- Zuntsu!
Aszumi“Senpu,如果你不快速射精,重要的Tamatama將是無用的,我不會被當作牙醫,不是嗎?
吉野“啊,呃...好...好吧,... ....”
被遺棄在絕望中的吉野,以一種似乎要走出去的聲音否認。
各種各樣的情緒擺在眼睛後面,失去光澤。淚水在我的鼻子溢出,痛苦的眼淚從雙眼中溢出來。
吉野“哇...哦,...請原諒......感恩節......快樂,對不起....對不起......”
Azami“senpai ...”
吉野看著寬恕沒有怨恨,女孩瞪著眼睛閃閃發光。
當我接近他被束縛時,我把手帕從口袋里傳給吉野的臉頰。
Azami“在這裡,我會擦掉我的眼淚,請小心。”
吉野“好吧......雞蛋... ... ... ... ...薊... ... ... ... Uza ...”
阿薩米:是的,這是我前輩的薊,所以我出汗了很多,我擦掉了,不是嗎?
吉野的臉上充滿了汗水和淚水,臉上閃爍著明亮的反光。
Ashizum輕輕地微笑,用手帕仔細擦拭。
阿薩米:沒錯,你不想被閹割,對你來說,重要的是什麼?
吉野“... ...呃...哦,呃......”
吉野點點頭
阿薩米:“讓我們做最好的事情,努力工作,打碎老人,因為我會幫助你...不是嗎?
吉野“命中... ... ...或...停止做......你是善良的......”
Aszumi“Fuh ... Senpai在擴大老年人時說這樣的事情,根本不是有說服力嗎?
吉野“和,Yaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!”
阿薩米:“哦,不,沒用,不是嗎?
當笑聲像笑聲和惡霸一樣,薊子追踪他的大綱。
剛剛被抓到臉上,我知道吉野將會輕聲thro噓。
Aszumi“是的,然後讓我們離開高級Tamata Tamarto惡霸,所以讓我們很快重新啟動。
然而,在我眼前所引起的現實再次邀請吉野來到地獄。
直到吉野射精,這種酷刑行為從未結束。
一個毫無知覺的男人的痛苦等等的無辜女孩的笑臉清楚地告訴我。